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会見・コメント

2022-05-14 07:00 追加

サントリー・柳田将洋「パイプはほとんど自分にブロックが来ていない状況で打つことができた」西田寛基「成長したのは真ん中の攻撃を有効に使うことができた点」黒鷲旗決勝会見

V1リーグ 男子

●山村宏太監督

2連覇がかかった大会で優勝することができてホッとしています。
VLEAUGEも勝つことができたのですが、日本代表選手が各チーム抜けている中でジェイテクトさんが上がってこられて同じグループでも対戦していたのですが、お互いこの大会の中で成長していたチームでした。
今日のミーティングの中でもお互い違うチームだと思って試合をしようということを選手に伝えて臨みました。
実際引退する久保山(尚)くんを中心に真ん中のクイックを対応してきてリズムを作ることをなかなかできませんでした。
幸い機能をしてから私たちのバレーボールが展開できたのかなと思います。
僕らはまだアジアバレーボールクラブ選手権大会が残っているので今回西田選手が大会を通していろんな経験をしたと思うのですが、決勝の試合でかなり緊張が見られましたし、プレッシャーがかかった中で普段通りのプレーをする難しさを感じてくれ、課題が見つかったと思います。
そういう意味では我々も成長に必要な大会にすることができました。予選ラウンドも様々な選手を使うことができました。各選手がどんな課題やストロングポイントを持っているのかというところも含めて僕にとっても収穫の高い試合だったと思います。

――今大会セッターとしてプレーをし続けた西田選手の評価と、黒鷲旗優勝という目標を達成した後で迎えるアジアバレーボールクラブ選手権大会に向けてチームの底上げはできたか?
山村:西田の評価としては、リーグ前に苦しんでトスが上げられない時期が続いてしまったというのがあってリーグ中は起用するチャンスがありませんでした。
今回黒鷲旗でセッターが一人しかいないということで背水の陣といいますが逃げ道がない状況でやらざるを得ないシチュエーションが彼には必要だと思っていました。
相手の久保山くんは逆に引退する解放感というか自由になるという状況でプレーが戻ってきたというか、最後に伸び伸びやろうというところだったと思います。
ウチの西田に関しては、「お前しかいないんだぞ」という重たい優勝チームのセッターとしてかなりプレッシャーがかかった状態で試合に臨んでいます。
それに対して打ち勝ったという意味では大きな収穫だったと思います。
ただ、先程言ったように決勝の舞台で最初できなかったところから昨日の試合でできるところまで行って、今日また優勝に近づくときに精度が落ちてしまった点ではまだまだ課題が多く、収穫と課題が見えました。
アジアバレーボールクラブ選手権に関しては、楽しみのほうが大きいです。
イランのAチーム(テヘランペイカン)には助っ人の外国人としてヌガペト選手(フランス代表)、ニミル選手(オランダ代表)が合流するということを聞いています。
ムサービ(セイエド)選手(イラン代表)、マルーフ(サイード)選手(元イラン代表)も呼ぶということで本当に世界のトップチームになるのかなということでそれが間違いなくモチベーションになります。
昨日の試合前にそれは選手に伝えました。かなり選手は楽しみにしていると思います。
僕もそこに対してどんなバレーボールができるのかという意味では楽しみです。僕らのシーズンはこの大会までだと思っています。
できれば2回テヘランペイカンと戦いたいです。決勝トーナメントも含め戦えれば大きな財産になると思います。

――リーグでリベロの鶴田(大樹)選手が引退して、今回2人(喜入祥充選手、高橋結人選手)で対応していましたが評価は?
山村:2人併用しながら予選ラウンドは1試合ずつ場を持たせながら後半は2人の併用という形でジャンプフローターとスパイクサーブを分けたりいろんな形で使ってきました。
正直今のVLEAGUEでやっていくためにはまだまだスキル、精神面で物足りなさが先行しています。
リーグ戦長いシーズンを戦っていく中でこの2人で戦っていく以上かなりのレベルアップをしていかないといけないという意味では今回の黒鷲旗でいまどの段階にいるのかというのを彼らも気づくことができました。
喜入が試合後のミーティングで「優勝はできましたが僕自身はまだまだです」と言っていました。その通りで我々がずっと上位を狙っていくチームであるならば彼らの成長なくしては難しいと思います。
自分がどんなリベロになりたいかを具体的に描くことができなければそこにたどり着くことはできません。今後いかに彼らを成長させることができるかが課題になると捕らえています。

――ムセルスキー選手がコンスタントに得点を挙げた点は?
山村:そこは西田がディマには安定したトスを供給できていました。
今日は乱れたシーンはありましたが、それでもトランジション、サイドアウトのトスに関してはディマがある程度見てから入る高さをキープしていたので大宅の時よりコース幅が戻ってきて安心してみることができました。
大宅とは早いコンビでブロックの枚数を減らすという取り組みをしているのでまた違ったディマの良さが出たのかなと思います。
2枚ブロックが揃った状況でも良く決めていたので能力の高い選手だなと改めて思いました。どちらがいいという話ではないですが、それぞれのセットの良さが生きるというディマという存在..選手の幅でどちらにも対応できるところに頼っていると思いますが、頼りになる存在です。

――VLEAGUEも含め激戦が続く中でどのようにモチベーションを保ったか?
山村:僕自身はモチベーションを保つのに厳しくて、短い期間の中で黒鷲旗に向けて準備をしなければなりませんでした。
選手の構成に関してもどういう組み合わせをすることが選手たちのスイッチになるのかということを考えました。
その中で予選ラウンドのアウトサイドをミドルのレギュラークラスを残しながらいろんな組み合わせを試していった中で、Bチームで西田は合わせていたメンバーが入ることとレギュラーに対してどれだけ使い分けができるのかということ、信頼度がどれほどあるのかということを含めて日々練習の中でも固定せずにやっていました。
そういう意味ではいい緊張感の中で練習ができましたのでモチベーションの心配をすることなくできていました。
練習の質も非常に高く(VLEAGUEで)優勝したことが我々にとって非常にいいスパイスというかもっとうまく、強くなりたいという選手の意欲に繋がっており、モチベーションは維持できていました。
僕らは彼らがいかにベストのパフォーマンスができるかというコンディションの部分を考えれば良かったです。計算違いでディマを6戦連続で使うことになりましたがそこはフィジカルの強さを改めて感じましたし6戦経っても落ちなかったので助かりました。
マサ、謙也が全ての試合出場せずに戦いきることができたという意味では総合力でも強くなってきていると思いますし、誰が出ても仕事ができる選手が増えているという意味では厚みがでています。
監督としては嬉しいのか采配が求められ苦しいのかわかりませんが、今後さらに選手を成長させるためにどんな采配が必要なのかはスタッフと話しながら進めていきます。

写真:黒羽白

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