2022-12-23 08:43 追加
パドヴァ、髙橋藍が大車輪の活躍をみせるも強豪モデナに0-3で敗退。「自分のプレーというところではすごくいい形が出せた」 イタリア1部
パドヴァ ゲームレポート
Others / 全日本代表 男子
イタリア男子バレーボールリーグセリエA後半第1節、髙橋藍所属の10位パドヴァは現地時間12月18日(日)にアウェイで同2位のモデナと対戦し、0-3(23-25, 20-25, 23-25)で敗れました。
この試合、髙橋はスタメンで出場しチーム最多の17得点をあげるなど大活躍でしたが、チームを勝利に導くことはできませんでした。
第1セットスタメン
パドヴァ
OH:髙橋、デスメット(ベルギー)
MB:ヴォルパト(イタリア)、クロサート(イタリア)
OP:ペトコヴィッチ(セルビア)
S:サイッタ(イタリア)
L:ツェンガー(ドイツ)
モデナ
OH:エンガペ(フランス)、リナルディ(イタリア)
MB:サングイネッティ(イタリア)、スタンコヴィッチ(セルビア)
OP:ラグムジア(トルコ)
S:ブルーノ(ブラジル/ イタリア)
L:ゴッリーニ(イタリア)
●試合レポート
第1セット、パドヴァが髙橋のキレのあるレフトスパイクで先制点をあげるも、OHデスメットのスパイクミスやOPペトコヴィッチがブロックに捕まるなどして2-5とモデナがリードします。しかしパドヴァもMBクロサートのエースなどで5-5と追いつきそこから中盤までお互いサイドアウトを取り合う展開が続きますが、OHエンガペのサーブからOPラグムジアがスパイクを決めるなどして11-14とモデナが抜け出します。その後もOPラグムジアが連続エースを決めるなどして14-19と更に点差を広げますが、17-21の場面でOH髙橋にサーブが回ってくると、モデナのOHリナルディの前に落とすショートサーブでエースを取り、その後も効果的なサーブを続けて打ち、カウンターで自らのバックアタックで得点するなどして20-21と1点差まで詰め寄ります。更にパドヴァが粘りのラリーからMBヴォルパトのブロック、OHデスメットのスパイクで23-23と同点に追いつきます。しかし直後にMBサングイネッティのクイックでモデナがセットポイントを握ると、続く彼のサーブがエースとなり23-25でモデナがこのセットを取ります。
第2セット、序盤からパドヴァはOH髙橋がキレのある動きで次々と得点を決めますが、モデナもOHエンガペを中心に得点を重ねて点差が開かないものの、13-15とモデナが僅かにリードして中盤に差し掛かります。その後OJエンガペのブロックとOHリナルディのサービスエースでようやく連続ブレイクに成功したモデナが14-18と抜け出し、更にMBサングイネッティのクイックやOPラグムジアのOHデスメットを止めるブロックで18-23とモデナがリードを広げます。最後はOPラグムジアのスパイクが決まって20-25でこのセットもモデナが取ります。
第3セット、後がないパドヴァはMBヴォルパトに代えてMBカネッラを、OHデスメットに代えてOHガルディーニをスタートからコートに送ります。序盤はOPラグムジアのスパイクで点数を重ね、サーブでもブレイクに成功したモデナが5-7とリードします。その後もMBサングイネッティやOPラグムジアのブロックなどで10-14とモデナがリードを広げます。パドヴァもOH髙橋が高速パイプ攻撃を決めて12-15とすると、直後のOHガルディーニのコントロールサーブが機能し、サービスエース1本を含む3連続ブレイクで15-15と同点まで追いつきます。しかしOPラグムジアのサービスエースやパドヴァの連続アタックミスで17-20と終盤再びモデナがリードします。その後OH髙橋のナイスセットからのOPペトコヴィッチのスパイクが決まって20-21と再び1点差に詰め寄るもあと1点が出ないパドヴァ。最後はOPラグムジアがしっかりとスパイクを決めて23-25でこのセットも取ったモデナが0-3でパドヴァに勝利し、前半戦のリベンジを果たしました。
MVP:MBジョヴァンニ・サングイネッティ(14得点(うちサーブ1、ブロック2)、アタック決定率85%)
髙橋はチーム最多の17得点(うちサーブ1)、アタック決定率62%(失点0)、サーブレシーブ成功率38%でした。
これでパドヴァは通算成績を4勝8敗9ポイントとして暫定10位。
次はクリスマス明けの現地時間12月26日(月)18:00(日本時間翌2:00)から、ホームで同5位のルーベ・チヴィタノーヴァと対戦します。
●髙橋藍選手コメント
自分のプレーとしてはすごくよくて、今日いい形で試合にも入れました。でもやっぱり後半戦がスタートするというところで、スタートってすごい大事になってくるので、前半戦のところでいろいろ課題が出たなかで、いろいろ自分の中で修正したり考えたりして、この入りとして自分のプレーというところではすごくいい形が出せたんじゃないかなという部分はあるんですけど、やっぱりチームとしてここでセットを取れずに3-0で終わってしまったというのはやっぱり…。この終盤での勝ち方というか、こういう相手に勝っていくために必要なものというのがまたひとりひとり、やっぱりもっと求めていかないといけないことなのかなというか。もちろんパドヴァも若い選手が多いですし、経験がそこまでない選手が集まっている中で、やっぱりそこを勝ち切っていくためにも、こういう試合でしっかりセットを取って、自分たちのリズムを作るということに徹したいなという今日の課題が見えた試合でした。
文:堤敏樹
(『トシキブログ』より。※ブログでは試合の感想、詳しいコメントも掲載しています)
写真:LegaPallavploSerieA
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