2023-01-21 05:40 追加
NEC・古賀紗理那「JTはトータルディフェンスが素晴らしいチーム」、JT・林琴奈「今季のNECはどこからでも決めてくる」 V1女子会見
SV女子
■金子隆行監督
1セット目・2セット目はうちが良かったというよりも、JTさんの動きの部分が 本来の調子ではないのかなという感じはしていました。本来のJTさんのパフォーマンスだったら、1セット目から非常にハイクオリティーなバレーをしてくることはわかっていたので、 そこはこちらが取らせてもらったというゲーム内容だったかなと思います。やはり3セット目、4セット目とJTさんの調子が上がってくるにつれて、うちが苦しい展開は非常にあったので、我々が今日は勝ちましたが、本当に課題ばかりが多いゲームだったかなと。その課題を少しでも修正して、明日にまた繋げたいなと思います。
――前半、本当にオフェンスが完璧に近かったと思うんですけど、それがあるにも関わらず、課題が多かったという課題の部分はどういうところなのか、具体的に教えてください。
金子:まず、取るべきところでしっかり取れてるかといったらそうではなくて、こちらのオフェンスの数字だけ見たら 決まってはいるんですけど、印象に残るオフェンスっていうのは、そんなに多くなかったかなと 思います。前半はミドルが印象を残してくれたんですけど、向こうも対応してきて、どうしてもサイドベースになる。古賀の前にもロウ(カースタ)選手がいて、非常にオフェンス、特に両レフトが気持ちよく決まるシチュエーションは少なかったのかなと。これをどう打破していくかっていうところがひとつ課題かなと思うので、 ただ、ずっとレフト平行だけじゃなくて、ダブルだったり、フロントを動かしていく、オフェンスの強弱をつけていくっていうのは課題かなと僕は思いました。
――もう1点、その2セット取った後の巻き返しみたいなものがどのチームもあると思うんですけど、恐らくJTは2セット取っても簡単に勝てないと思う相手で、どういうところがその強さなのか。今季初対決で改めて感じた強さみたいなものは、どんなところに感じたかを教えてください。
金子:今回、今季初めてのフルセットのゲームになりました。やはりデュースになっても、しっかりこちちが支配してる展開が多かったのかなとは思うんですけど、今日のゲームに関しては、特に3セット目のダイレクトが決まらなかったりとか、普段起きないようなことが起きていました。やはりそれはJTさんが勝利に対する執念じゃないですけど、そういったところの数字とかスキルでも現れないバレーボールに対する取り組みというところが流れを変えられたのかなと思うので。我々ももっとより自分たちがやることに対して情熱を持って、本気でバレーボールと向き合って戦っていくということをJTさんに今日教えられたなという気がしています。
――今日のコートインタビューでは監督から「皇后杯優勝は過去のこと」という厳しいお言葉はありましたが、皇后杯を優勝したということでチームに自信とか、そういったものが芽生えているようにも感じました。その辺の感想についてはいかがでしょうか?
金子:皇后杯でなかなか勝ちを知らなかった選手たちが勝ちを知ったというのは、非常によかったと思うんですけど、僕らが圧倒的に優勝したっていうよりは、何とか頑張ってひたむきに努力して勝ってきたっていう感じだと思うので…。そこの気持ちが薄れないようにはしていきたいかなと思っています。NECは毎年のように前半戦は調子がいいので、ここから1月、2月、3月とどれだけレベルアップできるかなというところだと思います。皇后杯優勝はひとつの自信にはしますけど、過信にはしないようにして、ひたむきにもう一度バレーボールに取り組んでいきたいということと、他の11チームもみんなタイトルを狙っているということにリスペクトを持った上で、これから勝負事に挑んでいきたいなと思います。
――今日の試合の数字の部分ですが、最後競ってしまったので、だいぶ落ちましたけれども、序盤では山田選手が8割、7割の決定率をキープしていたり、山内選手は最後まで6割超えていますし、古谷選手も4割に達しています。その中で古賀選手が決して悪くはないのですが、最近にしては珍しく3割台でした。この点についてはどのように感じてますでしょうか。
金子:長いシーズン、常に5割残せる選手がどれだけいるのかといったら、そうではないと思うので、チームトータルとして42.9%の決定率はありますけど、効果率がどうなのかが非常に大事になってきます。1本のミスで流れが変わる競技ではあると思うので、古賀がこういう時もあると思います。ただ、これを糧にまた、彼女ももっともっとレベルアップしてくると思いますし、山内だったら、今日これだけの水準残していても明日また2割に落ちてしまったら全く意味がないと思うので、 僕は数字よりも印象というところを常に大事にしていきたいと思っています。今日、正直僕は山内が6割残してるという印象がそこまでなくて、何となく決まってるなっていう印象しかなかったので、もっともっと相手が嫌がるオフェンスでの存在感を、古賀以外の選手がどれだけ残していくかがうちのチームの今後の勝利の鍵かなと思います。
――試合後、古賀選手と話し込むようなところが見受けられました。差し支えない範囲でどのような話をされたのかを聞かせていただけたらと思います。
金子:まあ、明日頑張ろうっていう話ではありますけど…。細かい内容まではお伝えできませんが、古賀はいろんな意味で数字に現れないところでゲームコーディネートをコートの中でしてくれていますし、彼女がコートの中で引っ張ってくれるっていうところと、僕自身の見てるものにギャップがあると、チームが崩壊してしまうと思うので、そこは僕の考えと彼女の考えをしっかりすり合わせた上でチームを進めていきたい。もちろん古賀だけではなく、キャプテンの古谷もいますし、上野だったり、経験値のある選手もたくさんいる中で、最後は古賀がいろいろなコーディネートをしてくれてるというところの意見交換っていう感じですかね。明日の試合をより良いものにするための話をしています。
写真:堀江丈
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