2023-11-04 14:17 追加
昨季優勝のNEC・古賀紗理那「最後は”うちがいちばん完成度が高かったね”と言えるようにチームで少しずつ成長していきたい」 V1女子
V1リーグ 女子
●金子隆行監督
デンソーさんの粘りに苦しむ場面があり、もっとオフェンスを高いレベルで展開していきたかったんですけど、我々の本来取り切れるところでオフェンスが取り切れず、試合のリズムになかなか乗れなかったというのが反省点です。まずオフェンス力をしっかり修正して戦っていきたいなと思います。
――選手は口々に「完成度」という言葉をおっしゃっていましたが、チームとしての完成度とは?
金子:外国人選手、特にアチャラポーンは2週間前にチームに合流して、今日出ていたスタメンのメンバーでのチーム作りは、1週間ちょっとぐらいしか作っていない状況です。このリーグ戦、特に公式戦をやっていく中で、成功体験をどんどん増やしていけば、その完成度というところが上がってくるんじゃないかなと思います。練習の中では、それなりに精度の高い練習はできるんですけど、公式戦でそれが半減してしまうところがあります。それは試合を追うごとにしっかり結果を出して、自信をつけていくことにより、その「完成度」も上がってくるかなと思います。まだまだ精度を上げられると思っています。
――OQTに出場した古賀選手、山田選手の成長を感じる部分は?
金子:古賀は代表にいようがチームにいようが、やるべきことは常に変わらず、リーダーシップを発揮して、オフェンスなどでチームを引っ張っていく 。勝負強さのあるブロックなども代表の時と変わっていないかなと思います。山田に関しては今日は代表の頃よりサーブミスが多かったかなと。代表の時にサーブでバンバン攻めて、ブロックでも貢献している部分があったので、その部分のパフォーマンスは彼女自身もそこを1個壁を乗り越えていければいいのかなと思います。
――合流して短い期間で、開幕戦でアチャラポーン選手とドリューズ選手が2人を起用した狙いは?
金子:我々が目指すバレーのさらなるパワーアップというところで、彼女ら2人を使わない手はないというところと、やはり、日本のVリーグのレベルは非常に細かい部分で精度の高い部分が多いので、そこに早く彼女らが慣れていくためにも、2人を起用しました。ただ、外国人選手がコートに2人というところで、コミュニケーションは非常に難しい部分はありますが、それも試合を通してどんどんコミュニケーションを深めていけたら。まだまだ2人ともパフォーマンスを上げられると思うので、練習や試合を重ねる中で上げていきたいなと思います。
――リーグ2連覇に向けてカギになる部分や、チームとしてコンセプトにしている部分を教えてください。
金子:昨シーズンとバレースタイルを変えていないので…。ただ、フィジカルレベル、パフォーマンスレベルは昨シーズンよりパワーアップしているので、去年よりパワフルなバレーはできるのではないかと思っています。僕が意識していきたいのは高さ、通過点っていうところ。ディフェンスにしても、高さで打っていけば自然と速さが生まれると思っているので、トスのスピードというよりは、通過点を活かしたスパイクをどんどん増やしていきたいと思います。サーブも、今日も効果的に出ていた部分はあるので、サーブ&ブロックディフェンスでしっかり精度を上げて、バックアタックでオフェンス枚数を4枚に増やしてやっていくという、去年と全然変わらないバレースタイルで、去年の優勝が偶然ではなかったという証明をしていきたいなと。連覇っていうよりは、今シーズンのVリーグを優勝するということにフォーカスして頑張っていきたいと思います。
――監督ご自身はアジア選手権で日本代表監督を経験されて、監督としての経験値を積んで、今季のリーグに入りましたが、その経験をどのようにリーグの方に活かしていきたいと考えていますか?
金子:アジア選手権の監督をさせていただき、日の丸をつける責任の重さ、覚悟の重要性をすごく痛感し、試合前も「日の丸をつけている」というところに対して覚悟を持って臨みました。眞鍋(政義)監督や、古賀、山田、島村(春世)ら、うちの代表選手たちを見ていても、日の丸をつけるということに対してのプライドが非常に大事なんだなっていうのを改めて教えてもらいました。ディフェンディングチャンピオンとしてのプライド、レッドロケッツの監督としてのプライドをしっかり持って、真摯にバレーボールに向き合っていきたいとアジア選手権を通してすごく感じたので、とにかく謙虚に、真摯にバレーボールと向き合っていきたいなと思います。
写真:黒羽白
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