2023-11-24 14:41 追加
埼玉上尾・230試合達成の青柳京古「このプレースタイルを続けてきてよかった」、岩崎こよみ「アジア競技大会で学んだことは話しきれないくらいたくさんあった」 V1女子
埼玉上尾会見コメント
SV女子
11月18日に大田区総合体育館(東京都)で行われたバレーボールV1女子、埼玉上尾メディックス対岡山シーガルズ戦より、埼玉上尾の試合後会見コメントをお届けする。
埼玉上尾 3(25-23、25-23、25-20)0 岡山
●岩崎こよみ選手(セッター)
例年そうですが、シーガルズさんのディフェンスはすごく良くて、打っても打っても拾われる展開は予想していました。今回もまさにその通りで、なかなか決まらない場面も多かったんですけど、自分たちも拾い負けしないでラリーを制することを意識してできたかなと思います。メンバーチェンジも多いチームなので、常に誰がフロントにいるのかとか、出ている選手はどういう特徴があるのかというのをコートの中で話すことを徹底して、結果的には3-0で勝てましたが、すごく拮抗し
た内容だったと思います。しっかりストレートで勝てたことは本当によかったです。
●青柳京古選手(ミドルブロッカー)
途中で入ってきたセッターの妹尾紗香選手は今まで対戦したチームにはいないタイプのセッターで、リードブロックを私たちは徹底してやっているんですけど、それでもなかなか難しいなと感じる試合でした。でも、遅れていても良いタッチが取れた時もあり、粘り強くできたのかなと思います。先ほどこよみさんもおっしゃっていたように、内容の濃いゲームができて、この試合で私たちもちょっと成長できたかなと思います。
●サラ・ロゾ選手(アウトサイドヒッター)
みんなが言っていたことと同じようになってしまいますが、シーガルズはディフェンスが本当にいいチームで、順位は関係なく、ちょっと油断はできないというふうに思っていました。点数を決めるのが本当に難しいチームとの対戦だったと思っています。
――青柳選手に。今日の試合、後半の勝負どころでトスが上がることが多く、それをしっかり決めて得点されていましたが、ご自身の手応えは?
青柳:最初に決まらないことは、何度も経験してきましたが、今年は日本代表でアジア選手権に参加させていただき、すごいプレッシャーの中でプレーさせていただいたことが大きかったです。島村春世選手(NEC/アジア選手権の代表チームで主将)と話したんですけど、「一度そういう経験をすると世界が変わるよ」と言われて。それを楽しみに開幕を迎えたんですけど、やはり劣勢の場面でも 自信を持ってプレーできるようになったのが大きいかなと思います。
――岩崎選手とロゾ選手に。岩崎選手は2枚替えで、ロゾ選手は岩澤実育選手との後衛での交代で、コートの外から試合を見る時間がありましたが、そこで状況を整理できたりとか、そういったところがありましたか?
岩崎:そうですね。相手のブロックの付き方とか、特にセッターなので気になるので。コートの中でプレーしている景色と、俯瞰で見る景色がちょっと違って、自分が思っていたより、ミドルがこちらに寄っているなとか、こういう付き方してるなとか、そういう部分も見ることができるので、コートの外にいる時間というのはありがたいです。
ロゾ:短い時間にはなりますが、しっかり自分の中で整理して、またコートに戻ることができるので、すごくいい時間だなというふうに思っています。
――青柳選手に。230試合達成おめでとうございます。今年は日本代表にも選ばれましたし、年々、どんどん評価が高まっていくというか、もともと評価は高かったんですけど、それがしっかり認められて、いろいろな選手の励みになっているのではないかと思います。現在の感想や手応えなどをお聞かせください。
青柳:ありがとうございます。なかなかここまで、このプレースタイルが認められないことも多くてしんどかったんですけど、今年代表に選んでもらったり、230試合の栄誉賞をいただいて、プレースタイルを曲げずにやってきたこと、10年間も続けてきたことにちょっと誇りを持ってもいいのかなと思いました。
――ご自身のプレースタイルを簡単に一言で言うと?
青柳:今日のゲームような感じなんですけど、終盤で最後の1点を託されるミドルブロッカーといいますか、アタッカーではないかと…。ちょっとまとまらないんですけど(笑)
――先ほどおっしゃっていた岡山の妹尾選手が今までにいなかったタイプのセッターということでしたが、具体的には?
青柳:ボールを少し持って中に入れてから上げる感じで、普通は前に行く動きでも、持ってから(トスの身振りをつけて)こちらにとか、後ろに向いてから逆だったりで、手からトスが0.何秒か遅く出てくるんです。なので、今までのリードブロックだとこの時点で出ようとしていたのが1回、「あっち向いてほい」みたいな感じで逆を突かれるので(笑)、しっかりボールが出てから跳びに行かないといけない。そこが難しかったです。
――岩崎選手に。アジア競技大会では17年ぶりの銀メダル獲得ということでおめでとうございます。ご自身は久しぶりの日本代表という中でキャプテンの役割を任されました。また、大会中のSNSで吉原知子監督から多くのことを学んでいると書かれていましたが(※注:元日本代表/JTの小幡真子さんとのコメントのやりとりの中で)、具体的にはどのようなことを学びましたか? この経験をリーグに活かしている部分があれば、それも併せて教えてください。
岩崎:監督からも一緒に参加した選手たちからも、そして対戦相手からも本当にたくさんのことを学んだので、今、それをすべて話すのはとても長い時間がかかるので難しいのですが…(笑)
とにかく経験もあるし、プライドもあるし、その人のプレースタイルとかもあるこだわりが強い人たちが集まってやっていたので、ウォーミングアップの仕方とか、試合まで過ごし方とかもいろいろな意見が出てきて…。それを一応キャプテンなのでまとめなければいけなかったんですけど、「そういうことを考えているんだ」とか、「トレーナーの意図はここにあるんだ」とか。それをまとめる作業がすごく難しかったけど、すごく勉強になって面白いなと感じました。
メディックスに帰ってきて感じたのは、代表の選手たちは今まで自分がチームでやっていて慣れているウォーミングアップとか、過ごし方をしてから試合に入りたい。ルーティーンが決まっている選手が結構多いのですが、メディックスの場合は体育館がなかったり、自分で車で移動して体育館に行かなければならないなど、イレギュラーな環境で練習を常にしています。山内亮トレーナーも毎日違うウォーミングアップを入れてくるんですけど、それを受け入れて違うことをどんどんやってみようっていうのがメディックスの良さだと再認識しました。チームそれぞれにいろいろな良さがあると思いますが、メディックスの良さはそのイレギュラーなところに対応できるところだと代表活動を通して改めて感じたので、それを自分も含めてリーグでも出していきたいなと思います。
トモさん(吉原監督)からは戦術面もそうですし、例えば中国とか、A代表のフルメンバーと対戦する時のメンタルだったりとか、そういうことについてすごく言ってもらって。 自分がオリンピック予選の時のメンタルはこうだったよっていう話をしてくれて。 アジア競技大会は言い方は悪いかもしれませんが、オリンピック予選に比べたら小さい大会かもしれない。でも、トモさんは自分のオリンピック予選の時のことを例に出して話してくれて、自分たちにとってそれぐらい大事な試合だと思いながら、私たちと向き合ってくれているんだなっていうことにすごく感銘を受けて、一緒に頑張りたいという気持ちにさせてくれる監督だったなと思います。
――青柳選手に。230試合達成ということで、ここまでの試合でいちばん印象に残った試合はどの試合でしたか?
青柳:記憶に残っているのは、入団する前の内定選手として出場した入替戦です。まさか内定選手で入替戦に出場するとは思っていなくて、かなりノーマークの状態でスパイクをたくさん打たせてもらいました。打てば決まるという感じで試合にも勝って、「内定選手って強いな」と思ったことが印象的でした(笑)
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