2024-12-05 13:32 追加
ブリリアントアリーズジュニア・藤岡智恵美監督「可能性は誰にも決められない」、西澤紗希さん「一人のプレーヤーとしてコートに立たせてもらっています」
Others / V女子
●西澤紗希選手(ミドルブロッカー)
――年齢とポジションを教えてください。
西澤:15歳です。ポジションはミドルブロッカーです。
――これまでの球歴は?
西澤:中学校からバレーを始めました。部活の時からミドルブロッカーでやらせてもらってます。
――学校のチームは強い?
西澤:強豪というわけではありませんが、私が1年生として入部した時よりも確実に力がついています。県レベルに近づいていけるように日々頑張っています。
――部活とクラブチームの両立は?
西澤:人数不足だったこともあり、中学1年生・2年生の時は部活を優先させてもらっていました。
でも空き時間をみつけたり、可能な日には必ずアリーズに参加して、両立させてきました。
――ジュニアチームに所属していることに対して同級生からはどんな感想を言われる?
西澤:「大変なのによく頑張ってるね」って。テレビで取り上げてもらったこともあって、それを見て「かっこいいね」って言ってもらえました。嬉しかったです(笑)
――活動の両立についてはみんなから応援してもらっている?
西澤:はい、めっちゃ応援してくれています!
――バレーを始めたきっかけは?
西澤:私の家族がバレーボール一家だったんです。母もおばあちゃんも。
――おばあちゃんも?
西澤:はい、おじいちゃんもやっていました。父と弟以外はほぼ全員がバレーをやっていて。
私も運動が好きで中学は運動の部活に入ろうと思っていましたので、「じゃあバレーをやってみれば」という話になり、好奇心で入ってみました(笑)
――ご家族に実業団で活躍された方はいらっしゃいますか?
西澤:実業団にはいないのですが、叔父が春高で3年間連続で1位を取りました。岡谷工業出身です。
――それはすごいですね! ところでこの「ブリリアントアリーズジュニア」を見つけたきっかけは?
西澤:学校の部活動の先輩が
「サキちゃん、どんどんバレーが上手くなっているから私のクラブチームに来ない?」
って誘ってくれたんです。私ももっと強くなりたかったので、行ってみようかなと。
――もうすぐ高校進学になると思いますが、これからもバレーは続ける?
西澤:はい、続けます。
――部活とクラブチームの一番の違いはどういうところだと思いますか?
西澤:時間は部活の方が多く取れます。でも、密度というか、クラブチームは本当にバレーが好きで上手くなりたい人が集まっていて、全員が同じ目標を持って活動ができています。仲間をリスペクトし合いながら、そしてちょっと競い合いながら、自分が上がっていけます。そこがクラブチームの良さだと思います。
――将来どういうプレーヤーになりたい?
西澤:私は他の人に比べて身長が高いので、それを活かしたいです。ブロックをどんどん強化していきたいです。
フロントでスパイクももっと強く打てるようになりたいですし、コースも上手く狙っていけるようにできたらな、と思ってます。
――現時点の武器は?
西澤:今はブロックですね。ブロックで相手の行動を止める、ワンタッチを取って後ろの人が守りやすいようにすることが私の一番の役割だと思っています。
――アリーズのトップ選手から教えてもらう機会は?
西澤:あります。開幕前のオフシーズンは水曜日の練習にほぼ毎回選手が来てくださいます。
技術のこともそうなんですが、それだけじゃなくて互いに思い合える心、チームのことや声掛けとか人としての大切さも教えてくださっています。
――憧れのプレーヤーはいますか?
西澤:私はキャプテンのミホさん(横田実穂主将)がすごくかっこいいなと思っています。
声を出してみんなを引っ張っていく姿に憧れます。
――西澤選手はなんとなく元日本代表の石井優希さんに似てますね。
西澤:そうですか? 初めて言われました(笑) ありがとうございます。
――今日の取材もそうですが、Vリーグのジュニアチームに所属することは「部活の中学生」とは少し違うというか、「アリーズの一人の選手」として扱われることもあります。
名前が出たり写真が出たりすることもあります。そういうことをどう感じていますか?
西澤:自分はもう一人のプレーヤーとしてコートに立たせてもらっていると感じています。クラブチームの良さでもありますが、お互いを励まし合って、周囲を引っ張っていけるような人になりたいなって思ってます。
――藤岡監督の指導で感じることは?
西澤:本当に心に響く言葉ばかりです。もちろんバレーの技術のこともすごく丁寧に教えてくれます。ホリさん(藤岡監督)はそれだけじゃなくて、心の持ち方とか体の作り方とか一人のとして大切にしていくべきことも教えてくださいます。ホリさんについて行ってよかったなと思っています。
――ところで藤岡監督がジュニアを指導しようと思った経緯は?
藤岡:「未来があるってこんなに素晴らしいことはないな」って思っていて。
自分自身、すごく怒られたり苦しい思いをしてバレーボールを続けてきました。ただ、現役から一度離れて考えてバレーボールをした時にすごくバレーボールが楽しくなって。そこでまた一段プレーが上手くなったという経験をしています。
考え方とか心の持ち方でこんなにも人間って可能性があるんだなって。
小さい時から怒られたり威圧的に指導を受けて潰れてしまうのは本当にもったいない。
自分の経験とこれから学んでいくことを融合して、子どもたちと一緒にバレーボールができたら…選手たちもどんどん大きく伸びていくかもしれない。自分自身まだまだ勉強中なんですけれども、そういった希望があって今ジュニアの指導をさせてもらっています。
――以前からジュニアの大会は開催されていましたが、今年は各SV・Vチームが下部組織を次々と立ち上げたことで注目度も高まりました。やはり試合の機会は大事ですね。
藤岡:アリーズジュニアは今年からヤング連盟に加入をしました。長野県ヤングはこの後、冬のリーグ戦も開催が決まっていますし、各地区の大会にも積極的に参加をして2チーム出せるときは2チーム出してたくさんの試合経験を積ませてあげたいなと思っています。
3年生も3月末まで活動できる子は一緒に試合経験を積みながら練習もやっていきたいですね。
――ジュニアの子たちに期待していること、伝えたいことは?
藤岡:自分の可能性というのは誰にも分かるものじゃない、誰にも決められるものじゃないと思っています。
人に言われることだけではなくて、「自分がこうなりたい」とか「もっとこうしたい」という気持ちを大切にして欲しいですね。
たくさんの手段…指導者も環境も全てを使ってどんどん今の世界を飛び越えていって欲しい。バレーボールはそのひとつのきっかけであれば良いと私は思っています。
自分の限界を自分で決めずに大きく成長していってくれれば、と。
ただ、怪我だけには本当に注意しなければいけないので、体づくりにはすごく力を入れてやっています。アップの時間を30分以上取ってトレーニングをしています。
体も心も壊さずに輝いて欲しいなと思います。
――西澤選手から今後の抱負を。
西澤:アリーズジュニアでの活動も残りあと半年くらいになってしまいますが、後輩にポジションを取られない気持ちで頑張ります。どんなんときも絶対に諦めない気持ちで、最後までここで力をつけていきたいです。
取材・撮影 堀江丈
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