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インタビュー

2025-04-30 05:14 追加

川合俊一さんがアツく語る! 熱狂ランキング2位のバレーのここに注目!(後編)

川合俊一氏インタビュー後編

SV女子 / SV男子 / V女子 / V男子

「スカパー! スポーツ熱狂度ランキング2025」発表イベントにゲスト出演した元バレーボール男子日本代表で引退後も芸能界などで活躍されている川合俊一さんインタビュー後編です。

――私の行きつけの美容師の担当さんとか、おばとかと久しぶりに会うと、「男子バレー私も行こうかな」って言われて嬉しくなってじゃあ「チケット取りますよ」って言ってそのチームのチケット告知をみたら完売だったみたいな。
ちょっとバレー記者として意識が甘かったと申しますか、嬉しいけどそんなに争奪戦になっていたのか…という。

川合さん:昔は特に一時期、代表戦でない男子バレーなんか絶対チケット取れていたじゃないですか。

――はいはい。

川合さん:何だったらもうご招待しますよね。

――そうでしたね。学生の方とかご招待してましたね。

川合さん:今は変わりましたね。でも、チケット取れないぐらいがやっぱり嬉しいですよね。
チケットが簡単に取れて、行くと会場はガラガラみたいなね。そんなことでは選手が頑張れないので、そういう意味でも今、男子バレーはいい時期を迎えていますよね。

――こんなに男子バレーの人気が出たのは、久々ですよね。

川合さん:80年くらいとか90年頭くらいぐらいですよね。

――そうですね。
川合俊一さん、熊田康則さん、井上謙さんの頃と、中垣内祐一さんと青山繁さんの頃以来という感じです。

川合さん:男子はしばらくオリンピックに出られてなかったのが大きいと思うんですよ。
低迷期がある。だけど男子の低迷期は女子が上がっていたから。女子にちょっと陰りが見えると、今度は男子が上がってくる。

――熱狂ランキングというイベントで、バレーボールが2位。長くバレー記者をやってきた私は2位でも満足してしまいそうだったのですが(笑)、でもこの状態を維持、またはそれ以上に上げるためには、川合さんはどのようにお考えでしょうか。

川合さん:テレビとかネットとかいろいろなスポーツの中継をやっていますが、パッと見た時に好きな人もみんな見るんですよ。テレビをつけて、その競技をそれほど知らない人は、パッと見た時に知らない人ばかりだとそれ以上は見ないんですよね。僕だってパッと見てね。
サッカーで誰一人も知らなかったら見ないですよ。
やっぱりこの人、この間なんか、例えばバラエティ番組出ていたというのもいいし、この人、雑誌で特集されていたとか、何かで知っていてパッと見てそこで「ああすごいなあ」って競技も見るんですよ。

僕が会長になった時の戦略の一つだったんですけど、メディアに出ていって、どんどん顔と名前を売って、そして試合をやる。そういうサイクルにしていきたいんです。あ、この前見た人だ!ってなってトリガーになるように。そういう状況にしないといけないので、これからもやっぱりバレーの試合だけじゃなくて、いろんなメディアとかに露出していきたいですよね。

少子化で子供の数が減っていってもバレーボール好きを増やせば問題ないと思いますので、そうやってどんどんメディアに出ていくのが大事だと思います。

――スカパーさんのイベントでこれを申し上げるのもなんですけど、地上波含めてテレビで見るっていう視聴者がまだ高齢者を含めるととても多いので、そのあたりも展開していかれるといいですね。

川合さん:今までテレビを見ていた人たちも大事ですし、これからスカパーさんとかを見る層がどんどん増えていくと思うんですよね。
間違いなくそういう人たちをどう取り込むかというのも大事ですし、スカパーさんがこうやってイベントをやってくれたりとか、他の例えばもっとバレーボールだけの特集をやろうぜとかね、そういう風に言ってもらえるような種目にしていかなきゃいけない。

――SVリーグではウルフドッグス名古屋の水町泰杜選手がすごく人気があるルーキーですが、活躍して彼はもともとビーチバレーと二刀流をしますっていう風に入ってこられて、川合さんもすごく期待されていると思うんですけど、最近あまり活躍しすぎてインドアでも代表をやってほしいね、みたいなファンの声もきいたりします。

川合さん:本人はビーチバレーをやりたいと言っているので、本人が決めればいいんですよ。
逆に夏場は髙橋藍選手がビーチをやるとかね。夏場の日本の大会って今ビーチバレーの大会くらいしかないから。両方とも魅力的なスポーツになって、選手はそれを選べばいい。SVリーグで世界トップレベルの外国人選手がどんどん日本でプレーするようになっていますけど、そうすると日本人選手の出場機会が減ってしまう。

そういう選手って、特に女子のアウトサイドヒッターのVリーグのトップレベルの選手なんかは、ビーチバレーやってもメダル取れるような選手が多いと思うんですよね。
そういう6人制で出る枠がないんだったら、ビーチバレーにシフトしちゃえばいいと思う。

例えば、400m走で選手層が厚かったら、「じゃあ200mに出ようかな」とか。そういう感覚になっていく。
逆にビーチバレーすごい選手が6人制の代表になってもいいと思うんですよね。

――アメリカ代表監督のカーチ・キライさんはビーチやってからインドアでしたっけ。両方ともメダルもってらっしゃいますもんね。

川合さん:彼はほぼビーチをずっとやってたんですよ。
ずっとやっていて、前のロサンゼルスオリンピックでビーチバレーは公式種目じゃなかった。自国開催でしたから、彼に6人制やってもらえないかって話が来たんです。
だから急にアメリカが強くなったんですよ。あの前の年から今までアメリカは急に強くなっちゃったんで、ああいうこともあるかな、と。逆に言うとね。
今6人制の選手たちも気が付いてきたのは、ビーチバレーをやると6人制のバレーにすごくプラスになるよねっていうことを言うようになった。ですから交流をどんどんやっていきたいなと思っています。

――SVリーグでも大活躍した世界選手権を連覇したミハウ・クビアク選手も、ビーチバレーをやっていて、日本に来た最初の頃は、「(ビーチバレーと今の僕のスキルフルなスタイルは)そんなに関係なかったよ」みたいな答えで。ちょっとツンデレだったんですけど、2、3年経ってもう1回聞いたら「ビーチバレーのプレーはインドアのバレーを上達するためにはすごくいいんだよ。役に立ってるよ」って言ってくれて、なんだやっぱそうなんだみたいな。

川合さん:彼はとてもうまいし、ポーランドもとても強いですからね。ああいう世界トップクラスの選手が日本のリーグに来てくれて、しかも身長だけでなく技術でこれだけ世界にも日本のリーグでも通用するよって証明してくれたのはとてもよかったですね。クビアクがビーチバレーの経験があったのはカーチ・キライにも通じるところがありますね。

――インスタグラムで投稿されていたワンちゃんは元気になりましたか?

川合さん:水を少しずつあげなければいけないので女房ががんばってあげています。動物を飼うことは、彼らの病気とも付き合うことですから、家族ですからね。

ありがとうございました。

取材・文:中西美雁
写真提供:©スカパー! スポーツ熱狂度ランキング2025

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