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ゲームレポート

2015-03-26 21:18 追加

V・プレミアリーグ女子ファイナル3への展望

28日のファイナル3への展望

SV女子

150314_2119-s_edited-1 22日まで行われていた、V・プレミアリーグ女子のファイナル6。3連覇を狙う久光製薬スプリングスが圧倒的な力を見せつけ、難なくファイナル進出を決めた。

続いてNECレッドロケッツ、上尾メディックスがファイナル3への出場権を獲得。上尾は、プレミアリーグ昇格1年目でのファイナル3進出という快挙を成し遂げた。

宮城県仙台市のゼビオアリーナ仙台で明後日(28日)行われる「ファイナル3」で、NECと上尾が対戦。その勝者が、来月4日に東京体育館で久光製薬と決勝戦で相見える。 今シーズン、選手の持ち味を発揮することに重きを置いたチームが上位にきている印象。各チームの特長、情勢を勘案しても、これは順当な結果ではないかと思われる。

これまで久光製薬はセッターが課題と言われ、アタッカーの個人技で勝負することも多かった。しかし今シーズンは、セッターの古藤が非常に安定している。ミドルブロッカー(特に岩坂名奈)の打数が増え、決定率も飛躍的に上昇。アタッカーの最高打点付近にボールをセットする、ファーストテンポの速攻を効果的に使うことができている。

サイドへのセットはまだ乱れることもあるが、アタッカーそれぞれの能力が非常に高いため、多少乱れても立て直すことができるのが強み。その意味でも、久光製薬は穴がないチームと言ってよいだろう。 ファイナル進出をかけて明後日戦うNECと上尾は、これまでどちらも安定しているとは言えず、試合ごとに大きな波がある。ファイナル3の展望を依頼されたが、正直なところ全く予想がつかない。今大会の対戦成績も2勝2敗と、正に五分五分と言ったところか。

NECと上尾。どちらもアタッカーの持ち味を存分に発揮させるセッターを擁している点、リベロがオーバーハンドでセットアップするなど、細かい部分まで徹底している点で共通している。 直近では、14日に両者が対戦している。上尾は荒木絵里香、マーフィーのブロックがいずれも0と意外な結果に。レギュラーラウンドではブロックランキング2位だった丸山裕子のブロックも1本に留まった。一方、NECのブロックは、大野が0だったものの、島村が一人で4本と奮闘。またアタック決定率も、レフトの2人(近江、柳田)で40%を超えるなど踏ん張った。 このように、ファイナル6に入ってから上尾の持ち味であるブロックが減っているのが気になるところだ。試合数も違うため参考程度となるが、レギュラーラウンドでの1セットあたり2.46本に対し、ファイナル6では1.89本と、やや低迷気味。

ただ、キルブロックが出なくとも、ワンタッチを取ってトランジションアタックを成功させることができればよいと考えることもできる。まずはサーブ、ブロック、ディグの「トータルディフェンス」を徹底できたチームが優勝に一歩近づく。当然と言われればそれまでだが、ミドルブロッカーが強力なこの3チームだからこそ、こういったところに期待している。

プレミアリーグもいよいよ大詰め。久光製薬が3連覇を成し遂げるのか、それとも久光製薬の3連覇を阻止するチームが現れるのか。ぜひ現地で見届けていただきたい。

文責:高住翔

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