2015-05-11 18:03 追加
佐野優子「充実した現役生活だった」
佐野優子引退会見
SV女子 / 全日本代表 女子
3日に引退を発表した、デンソー・エアリービーズの元日本代表・佐野優子は4日、大阪市港区の大阪市中央体育館で開催された黒鷲旗のトヨタ車体戦後に引退会見を開いた。
佐野優子(以下、佐野):今回の黒鷲旗を持ちまして、現役を引退することになりました。こうして、満足と感謝いっぱいで引退発表できることを嬉しく思います。
−−きっかけは?
佐野:個人的にはVリーグで契約がきれましたが、会社の意向もあって、黒鷲が終わるまでになりました。
−−完全に引退するのか?
佐野:(苦笑い気味に)はい、そうです。
−−一番の思い出は?
佐野:やはり2012年のロンドン五輪で銅メダルを取れたのが、自分の人生において大きかった。
−−今後は?
佐野:これまでバレーに長い間お世話になりました。バレー界に少しでも恩返しをしていきたいです。
−−悔いは?
佐野:全然ありません。
−−ファンに向けてひと言。
佐野:本当に長い間、数えきれないくらいの方が応援してくれていて、感謝しています。
※ ここでテレビカメラ主導の会見が終了し、引き続き囲み取材へ。
−−改めて引退を決めたきっかけは?
佐野:正直、自分の中でもうお腹いっぱいというやりきった気持ちがあって、引退を決めました。
−−時期的にはいつ?
佐野:デンソーとは一度、今シーズン(14/15シーズン)で終了しました。ロンドン五輪後からそうですが、(契約を)一年一年という区切っていたが、今回は「もう次はいいかな」と思いました。チームのこと、若返りと、良い成績を残せるために、これからのことを考えると若い選手に頑張っていって欲しいです。
−−リベロに対するこだわりは?
佐野:点数が取れない分、常にプレッシャーに感じていました。いつもギリギリでできたことが、代表に繋がったと思います。
−−佐野選手といえば、海外リーグでも活躍してきましたが。
佐野:自分の中で、全日本で活躍したいという強い気持ちがありました。色々問題があった中で海外に飛び出して、自分で決断して海外へ移籍して、成長に繋がりました。自分で決断して正しかった。
−−海外リーグで特に思い出に残っているのは?
佐野:最初の海外である、フランス(カンヌに所属)での2シーズン(2004~06年)ですね。何もわからないまま、日本でやってきたことと、通用しないこと、苦労もしたけど、最終的に良い結果に繋がったのは良かったと思います。途中で海外に行く決断をしたけれど、自分自身が自信をつけて帰ってこられた。行かなかったら、五輪に出られなかったと思います。海外を経験して、日本人との差を感じた。(例えば)パワーとか差がある。ただ、日本人の技術は負けていないので、強みを生かしていけば。そういった経験を日本に持ち帰って引っ張っていけたらなと思っていました。
−−きょう(4日)の試合では、難しい、複雑な表情で試合を見ていましたが。
佐野:(コートで)やっている感じで見てしまったので、手汗が凄かったです(苦笑)。外から見てしまうと考えながら見てしまいますね。
−−低身長プレイヤーに向けて。
佐野:私のプレイを少しでもバレーを長く続けたいなと思ってもらえるのは、私としてやりがいがありました。これからは子供たちに向けに(指導とか)出来れば。
−−全日本ではコーチを経験したが。
佐野:他のコーチと違ったのは、プレイイングコーチだったんですけど、プレイを見せて少しでも若いプレイヤーに伝えようとしました。これからはプレーを見せることは無いのですが。
−−今後については。
佐野:はっきりとは決まっていませんが、バレーには携わっていくつもりです。
−−何かしたいことは?
佐野:現役時代に長期の旅行が出来てなかったのでしたいです。
−−現役時代に大きな怪我はなかった。
佐野:親に感謝ですね。
−−現役生活を振り返ってみて。
佐野:常に重圧と責任が自分の中でありました。そういうのがあったからこそ、充実した現役生活を送れたと思います。毎シーズン終了してから、次のシーズンに向けて、100%の覚悟と準備ができるのか、と問いかけてきたが、自分の中でそれが崩れたので決断しました。
−−現役生活、お疲れさまでした。
プロフィール
佐野優子(さの・ゆうこ)
1979年7月26日、大阪府高槻市出身。159cm。リベロ。小4からバレーを始め、中学ではさわやか杯に出場。京都府立北嵯峨高3年時にインターハイ3位。98年にユニチカに入団。その後、国内では東レ、久光製薬、海外では2004年のフランス・RCカンヌを皮切りに、アゼルバイジャンのイトゥサチ・バクー、トルコのガラタサライ、スイスのヴォレロ・チューリッヒに所属した。14年1月にデンソーに移籍。五輪には2008年北京、2012年ロンドン(銅メドル)に出場した。
文責:大塚淳史
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