―OGの杉山祥子さんから学んだ事はありますか？

プレイの面もさることながらいろいろな面で学ぶことができました。今シーズン、以前杉さんが担当していたポジションに自分が入っていましたが、コートの外から杉さんを見ていた時と自分が入ってプレイしている時の差をすごく感じています。杉さんだったらこの場面では絶対決めてるとか、この場面だったら絶対止めてるとか、あとは指示だしの声かけ、周りの人に対しての言葉かけだったり、在籍していたときには見て盗んでという形でしか出来なかったんですが。自分は積極的な面がなく、直接アドバイスをいただく事が出来なかったというのが今一番の後悔ですね。しかし、見て学んだ事を今いかしているというのも事実としてあります。上手く言葉で表すことはできませんが、とにかく杉さんは偉大なる先輩です。

―シーズンが始まる前に、杉山さんにシーズンの展望を聞いたのですが、もちろん久光が1番手でという話をしたのですけど、うちの古巣も頑張るので注目してください！っていっていました(笑)

ありがたいです(笑)　そういう事をいってもらえると。杉さんも結構会ったら声をかけてくれて応援してるからねって。会場でもアドバイスをもらったりしていますよ。

－たとえばどんな？

「相手ちょっと固まってるからね！」みたいなそういう感じでしか言ってくれないんですけど。杉さんの仕事（解説）にも影響が生じてくるため、当然ながら具体的なことは言えないでしょうからね。

1度体育館に来てくれた際には、一人時間差とか教えてもらったりしましたね。在籍中にはブロードの事を強わったり、「今の状態がこうなっているよ」等、多くのアドバイスをいただきました。

―そうですよね。

今はお互いセンター同士で言い合ってるって感じですかね。

―ミドルでリベロと後衛交代しないというのはどうなってるんですか？

基本はオポジット、ライトに入っている選手とリベロが交代するという形で、リベロが入っている間はセンターミドルが代わるって言う形なんです。それがなんでそうなったかというと、センターにミドルで入っている人がバックアタック打ってもライトのオポジットの人と遜色がないっていうのと、ディフェンスに関してそのときにはイエリズが入っていたので、イエリズと自分たちミドルと比べたらミドルのほうが（ディフェンス力が）あるという監督の判断だったのでそういう形になったのかなと。

―見ていて、なかなか斬新だなと思いましたよ。

(笑)自分が把握してる限りではそういう感じだと思いますね。

―来季の目標は？

今年の優勝が勢いや流れで獲れたと思われたくないので、当然連覇を目指してやっていきます。個人としてはもっと得点源として機能していかなくてはならないと感じています。負けた試合では自分が機能していない試合が多かったと反省しています。マークされても決めきる。たとえ相手が3枚ブロックになろうとも、関係なしに自分が決めきるという事をコートで現していく事が重要だと思っています。とにかくチームの得点源になりたいですね。スパイク・ブロック・サーブ、得点できるものすべてをこなすというのが目標。

今回、チームの得点王はリサ（白垣）に獲られたので、来年はリベンジしたいです。リーグ全体では難しいと思いますが、上位に入る意気込みで目標は高く持って臨みたいと思います。

―大体どのランキングでもランクインされていますけど。

はい。でも中間ぐらいなので。それをもっと上げられるようにしたいです。今回は荒木さんがどの部門においても上位に入っていましたので、次は荒木さんを超えたいという気持ちが強くあります。今現在ミドルの中では荒木さんがトップですから。

―海外では目標とするMBはいますか？

あんまり私、人の名前を覚えられないので、海外の選手はよくわからないですが。一番最近すごいなと感じたのは、韓国トップマッチへこの前行って来て、男子選手ですが、OK銀行でプレイしていたシモンさん。すごいなぁと思いました。

―シモンはすごいよね！

そうなんです！　それこそオポジットもできるし、センター、MBもできるし。おまけに遊び心もある。そういう選手なので、理想はああいう感じで常に余裕を持って、でも決めるところではしっかりと決め決るという。あのプレイはすごいと思いました。

―川崎橘出身ですが前から交流はありましたか？

そうですね、結構体育館を使わせてもらうことはありましたが、選手とはあんまり交流がありませんでした。自分たちが練習をしていて一緒になるというときもNEC側のコートはカーテンが閉まっていてなかなか練習を見ることができませんでしたし。しかし、高校の先輩がNECへ入っていましたのでその方とはお話をさせてもらったりしていました。

―こんなチームだよみたいな？

はい。地元神奈川から出たくなかったので(笑)

―できればハイブリッド６で大野さんと一緒だといいですね。

本当、国際大会の舞台、そしてあれだけの観客がいる中でNECのセンター対角がコートに入って、全く違ったポテンシャルで外国人選手相手に戦う。その中でプレイしていることを想像するだけで心の中はワクワク感いっぱいです。

－ベスト６は初めて？

はい、私が選ばれると思っていなかったので、私があの場所にいていいのかなと、しかも荒木さんの隣だったのですごく緊張しました。もう何も考えられずという感じでしたね。なぜベスト６を受賞できたのだろうと、実感も無く(笑)　でも、もちろん嬉しかったです。

この受賞をチーム全員に対して感謝したいし、応援してくださった方々とともに受賞した賞だと思っています。本当にありがとうござました。

 

この取材の後、島村選手は全日本女子に急遽追加登録を受け、招集された。

「全日本に選ばれる事は本当に光栄なことだと思い、今も１日1日を大切にしています。 今年は全日本でも勝負の年になると思います。 自分らしくがんばります！」

聞き手：中西美雁
写真：FIVB

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