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2021-02-19 05:00 追加

V1男子でブロックタッチのチャレンジ頻発 ルールが変わっていた?

V1男子 コラム

SV男子

2020年12月5日、V1男子・ジェイテクトSTINGS対ウルフドッグス名古屋で、西田がボールをプッシュしてワンタッチアウトで得点したように見えたが、チャレンジで判定が覆った

この2カ月ほど、V1男子の数試合を見ていて、ネット際の競り合いにおけるプレーの判定で、混乱が度々見受けられる。

トスがネット際に上がってしまった時、相手ブロッカーが両手で押さえ込みにきたところを、アタッカー側が相手の手や腕を利用して、ボールを押しながらコート外に押し出す、ワンタッチアウトで得点を狙うプレーだ。

パナソニックパンサーズのポーランド代表ミハウ・クビアクが、よく使う技、といえばイメージがわくのではないか。高松卓矢(大分三好ヴァイセアドラー)や西田有志(ジェイテクトSTINGS)など、Vリーグでも多くの選手が使っている技となっている。

最近、このプレーに対する判定が、その時々、主審によってもブレている。監督側もそのブレ具合がわかってきているからか、このプレー時にブロックタッチに対するチャレンジを要求するケースが急増している。

過去2カ月気がついただけでも7件発生

一体何が起こっているのか。
記者が気づいた範囲だけだが、列挙する。

【1】12月5日、V1男子・ジェイテクト対名古屋。第3セット16-15でジェイテクトがリードの場面。
ジェイテクトの西田に上がったトスがややネット際となり、西田が相手ブロックを利用して、ボールを押し当ててコート外に出して得点。しかし、名古屋がブロックタッチの要求でチャレンジ。すると、判定が覆り、名古屋の得点に。

【2】12月20日、天皇杯決勝・パナソニック対ジェイテクト。第2セット0-0の場面。
パナソニック側のネット際に上がったボールに対して、パナソニックのクビアクが両手で、ブロックに跳んだジェイテクトの福山の両手にボールを押し当ててコート外に。パナソニックの得点になったが、ジェイテクト側がチャレンジ要求(要求項目は不明)も認められず。

【3】1月16日、パナソニック対ジェイテクト。第2セット6-6の場面。
パナソニックのクビアクがネット際に上がったボールを、ブロックに跳んだジェイテクトのラオ・シュハンの手に押し出すように当てて、コート外に出した。パナソニック側に得点が入ったが、ジェイテクトがブロックタッチのチャレンジを要求。結果、「最後に触ったのはクビアク選手」と判定され、チャレンジが成功。

【4】3と同試合で第3セット20-20の場面。
クビアクがネット上のボールを、ジェイテクトの久保山尚とブロックで押し合いにある。クビアクが久保山の手から押し出すようにボールを出して、ワンタッチアウトで得点。ここでジェイテクト側からブロックタッチの要求で判定が覆って、ジェイテクトの得点に。クビアクはさすがに納得がいかない様子で吠えた。

【5】1月16日、V1男子・大分三好ヴァイセアドラー対FC東京。18-8で大分三好がリードの場面。
ネット際に上がったボールを、大分三好のセッター藤岡諒馬が右手で、ブロックに跳んだFC東京の小田嶋大貴の両手に押し当てて、コート外に出した。大分三好の得点と思いきや、藤岡が最後に触ったと判定され、FC東京の得点に。大分三好の小川貴史監督がブロックタッチについてのチャレンジを要求すると、小田嶋に当たってアウトになったと判定が覆り、大分三好の得点に。

【6】1月22日、V1男子・ウルフドックス名古屋対ジェイテクト、第2セット6-4で、名古屋がリードの場面。
名古屋のリベロ小川智大がアンダーハンドで上げたトスがネット際につき、アタックに跳んだ高梨健太が右手で、ジェイテクトのブロッカー(久保山尚と福山汰一)の腕にボールを押し当てて外に出して、得点を決めた。しかし、ここでジェイテクト側からブロックタッチのチャレンジを要求したが、失敗。

【7】1月23日、V1男子・JTサンダーズ広島対パナソニック。第1セット16-14の場面。
パナソニックのクビアクが、上がったトスを、JT広島のトーマス・エドガーの右手に押し当てて外に出して得点。JT広島側からブロックタッチに関するチャレンジの要求が出たが、判定は覆らず。

それまでなら、1〜7のいずれのケースも間違いなくアタッカー側の得点になっていた。そもそも、このようなプレーでチャレンジを取ること自体、これまで珍しかった。
記者自身の勘違いの可能性もあるが、このプレーに対してのチャレンジが急増した印象を受けている。

大きなきっかけとなったと思われる1のケースについて、詳しく説明したい。

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