2016-02-11 18:23 追加
越境バレーボーラー「ブラジルに行って良かったと言われるように」福澤達哉inマリンガ
Others / SV男子
――ブラジルは広くて、試合の移動とかの負担は?
マリンガは他のチームから離れて一つぽつんとあるチームなので、アウェーに行くときは絶対飛行機移動になるのです。飛行機で移動してそのあとバスに乗って移動してとか、飛行機乗りついでとか。日本は狭いので新幹線、ちょっと遠かったら飛行機で1時間とか、移動にかかる時間ってそんなにないですよね。だけど、最初の1戦目2戦目は、ここを午後4時に出てホテルに着いたのが深夜1時。それで、次の日会場練習。2戦目はフルセットでホテル戻ってきたのが夜11時前くらい、そこから食事とって、次の日の朝の3時にホテル出て次の会場行って、朝方9時くらいに到着。ホテルで昼くらいまで休んで、会場練習。
――海外側からすると日本のリーグの方がハードだと言いますが(日本は毎週ほぼ移動があり、土日の週二回あるため)。
そうですね、それはうちに来ていたダンチも言っていました。日本のリーグは特殊だから慣れるまで疲れる。土日に連戦であるしというのも言っていました。
――福澤選手からしてどちらが大変だと思いますか?
日にちが空くっていうのは確かにいいことかなとは思うんですよね。リセットして修正をして、また次の試合へ。体力的にも調整ができる。例えばフルセットフルセットになったら、日本にくる外国人選手は打数も多いんで、よく打っているなと思います。そういう意味では空いているのもいいなとは思います。ただ日本の場合は良くも悪くもリーグが終わるまでずっと同じサイクルで動けるので、リズムは作りやすいんですよね。土日試合して月曜日休んで、火水6対6やって、木曜日にちょっと落として移動して、金曜日に会場練習。リズムがずっと一緒なので、例えば怪我を持っていても、それで調整をして土日の試合に合わせるっていうのもできるのですが、こっちは毎週変わってくる。今週なんかでいえば昨日試合があって、今日一日空いて、明日試合があって、その次また2月4日に試合があって間隔がばらつくので、そういう意味では調整の仕方も難しい…調整があるのかな?という感じです。
――リカルドのトスは他のセッターと比べて違うなというのはありましたか?
やっぱりハンドリングがすごいですね。どの位置からも速攻があげられるし。それで、ライトとかもすごいトスを持ってくるし、レフトも割れているところを見てくれる。体力的にはもう40なので、移動のスピードとか多分最盛期のころからすると落ちていると思うのですけど、やっぱりこのハンドリングという点でいえば違いますね、他のセッターとは。他のセッターもリカルドだから上げられるけど俺は無理だからちょっと待ってくれみたいな。そういう感じです。
――何かアドバイスがあったりしましたか?
彼は英語が喋れなくてイタリア語とポルトガル語なので、ダイレクトにはなかなかコミュニケーションはとれないですけど、でも経験があるので、ことあるごとにアドバイスはあります。彼はこのチームではオーナー兼プレーヤーでやっているので、チーム全体を見て常に選手たちには声かけていますし、練習中なんかでも一番声を出しています。40なのに結構ワーッと(笑)。その辺も見ていて一流の選手はやっぱりすごいなと思いますね。
――ブラジル来る前に「自分にはコレだ」というものを見つけたいとおっしゃっていましたが、何か見つかりましたか?
なかなかそれが何かというのは正直難しいところではあるんですけど…。正直今も目立った結果というのを残せてるわけではないので、自分の中ですごくいろんな葛藤を持ちながらやっています。ただ、日本でやっていたつもりだった毎試合全力でやるとか、そういうものはこっちに来てもっとやらないといけないんだと思いました。一戦に対する気持ちの入れ方とか覚悟とか。その一瞬が自分にとって、次試合に出られるかのチャンスに直結してくるので。12月くらいからスタメンから外れて後発から出るようになって、後発で出たときにいかにそのチャンスを自分で手繰り寄せることができるのかとか。もちろん技術的な部分でもっとこうしないといけない、ああしないといけない、監督から言われたことをどう形にするかっていうのをやっている最中ではあるのですが。ただそれとはまったく別に気持ちの部分で、どれだけ勝負できるのか変わったのではないかという気がしますね。表現しづらい感覚ではあるので、なんかちょっと口にしたらチープな感じになっちゃうんですけど。実際にやっぱり自分は見られないから。
でも、今日来ていたメディアの方が久しぶりに僕の昨日試合を見て、日本にいた時よりも熱くなっているというか、毎回の気持ちの入り、感情表現の仕方というのがブラジル人に感化されてか激しくなったと言われたので、はたから見てみるとそういう風に見えたのかな、と。僕自身は自覚はなくて、少ないチャンス、それを手繰り寄せないといけないという思いでずっとやっている分、一球に対する思いの入り方っていうのがやっぱり変わっているのかなと思いますね。
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