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バレーボールマガジン>インタビュー>「うまいより強い選手に。『軸』になりたい」石井優希

インタビュー

2016-11-11 17:00 追加

「うまいより強い選手に。『軸』になりたい」石井優希

SV女子

リオデジャネイロ・オリンピックという大舞台で、先発パスヒッターとして世界の強豪と戦った石井優希選手。初めて出場した五輪でのパフォーマンスで、感じた世界との差や課題は? 東京五輪への思いや、選手として人としてこの先どうありたいかなど語っていただきました。

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──リオデジャネイロ・オリンピックお疲れさまでした。初めてのオリンピックはどんな舞台でしたか?

全競技が集まっている、そういう選手村での生活が初めてだったので新鮮な感じでした。バレーボール会場も独特の雰囲気があって、世界選手権などとは違う始まり方というか、「テレビで見ていたオリンピックだな」と実感できました。結果はよくなかったですが、オリンピックを終えて、「もう一回あの舞台でやりたいな」と思いました、一回経験できた分、次に活かさないといけないなと思います。

 

──他の競技の選手と話したり、交流はできた?

あまりできなかったです。5000mの上原美幸さんや新体操の畠山(愛理)さん達とちょこちょこ話したくらいです……人見知りが出ました(笑)

 

──試合結果(準々決勝でアメリカに敗れ5位)についてはどうですか?

ずっと「金メダルを取る」「ロンドンよりもいいメダルを取る」と言ってやってきましたが、他の国と比べて、日本は「気迫」や「絶対メダルを取る」という意識が少なかったと思います。OQT(世界最終予選)の方が「絶対勝たないと」という気持ちがチーム全体として強かったような気がします。今思うと、そこが頂点になってしまったのかなと思います。(第5セット6-12から大逆転勝ちした)OQTのタイ戦は、内容はそんなによくありませんでしたが、あの試合であそこまで粘れたのはチーム力が高まったからだと思うし、その試合や(五輪出場を決めた)イタリア戦のような力を最低限出さないと、日本がオリンピックで世界相手に勝つのは厳しい。オリンピックではなにかみんなが遠慮していたようなところもあった気がします。

準々決勝のアメリカ戦も内容はオリンピックの試合の中で一番良かったと思いますが、結果3-0で負けている……今までやってきた4年間の積み重ねを出しきれなかったようにも感じました。

Japan celebrate

──自分のパフォーマンスについてはどうでしょう?

選手として最高峰の大会、オリンピック代表の12名に入ったことは自信にしなければいけない。

ですが、このリオが自信になったかというとなっていません。オリンピックという舞台でうまくプレーできなかった。その情けなさというか、選んでいただいたスタッフや一緒に戦った選手に対しても……。本当に自分自身まだまだだなと痛感しています。

でもトータル的には、後半にかけて吹っ切ってプレーすることができたので、何も気負わず楽しくできました。特に攻撃面はどんどん自分から呼んで絡んだりして、思うようにできたかなと思います。

 

──一番感じた課題は何ですか?

ブロックです。ブロックで相手を怖がらせないと好き放題打たれる。私がブロックに跳んでも、今はブロックがないと一緒、ブロックに迫力がない。もっとブロック力をつけないと。外国人選手は下に打ってくるのに、打たれてはいけないところに打たれてしまったりして、ブロッカーの役割を果たせなかった。これからは、そういうのをなくさないといけないです。

 

──数字で見てみると、攻撃はトータルで決定率40.43%、効果率29.08%(アメリカ戦は決定率50%)、総得点62(チーム最多)。ディフェンスではレセプションが33.81%、ディグは1.47本(アメリカ戦は2.33本でチーム一)。ちなみに中国のシュ・テイは39.16%、韓国のキム・ヨンギョンは34.71%でした。そのあたりいかがですか?

そうですね。パス(サーブレシーブ)は最後までつかめなかった。みんな同じ条件とはいえ、最初、会場の空調がつかめなくて……初戦の韓国戦ではメンタルの弱い面が出て崩されてしまった。それでカメルーン戦、ブラジル戦も立て直せずでした……

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