2016-11-11 17:00 追加
「うまいより強い選手に。『軸』になりたい」石井優希
SV女子
──パスが少し乱れたときの攻撃も? 世界は乱れても攻撃力が落ちないですよね。ブラジルも決してAパスが多く返っているわけではない、でもCパスを打ち切ったり、アメリカもBパスからミドルをどんどん使ってきていました。日本も……と思うのですが。
そうですね。日本はAパスが返らないとクイックを使わないバレーになっていました。もし決まらなくてもミドルにトスを上げるだけで相手のブロックは迷うので増やしていきたいです。久光製薬スプリングスも同じで、ミドルをどんどん使っていこうと取り組んでいます。
──そうすればパスヒッターやサイドのプレッシャーも減るかなとも。
そうですね。少し気が楽になるかも。パスが乱れたときにオープンだけにならないように、乱れたときの攻撃パターンも増やしていきたいです。ロシアは崩れたら全部オープンですよね。そうなると、高さはあっても絞れるので相手としたらやりやすい。だから、(五輪では)負けましたが、次はロシアに勝てると思うんです。
──これからの4年を考えたとき、チームとしては、ある程度メンバーを固定して積み重ねていったほうがやりやすいのかなとも思いますが。
そうですね。久光製薬スプリングスでもそうですが、一緒にやればやるほど相手のことがわかるので、固定していったほうがやりやすいかな、と個人的には思います。
──立場的にはどうありたいですか? アメリカ戦後のインタビューで「これからは自分が引っ張っていくつもりで」と話していて頼もしいと思いました。
まずは久光製薬スプリングスで引っ張っていかないといけないと思うんですけど、昨シーズンよりはちょっとずつ(人を)動かせるようになってきました。オリンピックに出て立場や見られ方、役割も変わっていく中で、「今まで通りではダメだ」と感じましたし、東京オリンピックでは29歳になっている。今から変わらないと同じことの繰り返しになる。チームが勝つため、それから自分のためにも、チームを動かせる指示を出していきたいと思います。
──東京五輪、石井選手にはどんな景色が見えていますか? 自分のどんな姿を想像しますか?
今回メディアで取り上げていただいた際にも、メダリストとそうでない人の差がすごくあったので、「メダルを取ったら気持ちいいんだろうな」と思いました。だから、メダルをかけていたいです。4年後、誰が残っているんだろう? ミユ(長岡)は絶対います。控えはもう辛いので、スタート(先発)で出ていたいです。どんな体制、状況であろうと目指すところ、やることは同じなので、ブレずに頑張っていきたいと思います。
──どんなバレーボーラーになっていたいですか?
やるときはやる! うまい選手というより強い選手になりたい。プレーもそうですが、試合で精神的な弱さが出てしまうことがまだあるので、ずっと久美さんに言われている「どんなことがあってもブレない」、「崩れない」ように。
──どんな人間になっていたいですか?
気を遣える人。まだマイペースというか人にあまり興味がない、周りが見えていないことが多いので、視野を広く持って周りに気を配れる人間になりたいなと思います。そうできれば必ずプレーにつながる。29歳になって年下が多くなる状況では絶対に必要なことだと思うので、一人の女性としてもアスリートとしてもそういう人間になっていきたいです。
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