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インタビュー

2017-02-02 12:00 追加

世界の大エースは“アニメオタク“?ジェイテクトの優勝請負人カジースキ

カジースキインタビュー

V1リーグ 男子

matei7ブルガリアの至宝、マテイ・カジースキ(ジェイテクト)インタビューの後編。代表のことや、恋人や趣味などプライベートなお話しなど、ざっくばらんに語ってくれました。前編はこちら

——確認ですが、ブルガリア代表は今も活動されてますか?確か、代表の活動から離れましたよね。

カジースキ:最後にプレーしたのは2012年です。

——代表引退を表明してないですよね?

カジースキ:代表引退はしてないけど、今は代表に戻ることは検討はしていない。

——監督が変わって必要とされたら戻る可能性はありますか?

カジースキ:監督というよりは協会との関係が理由です。

——状況変わったら復帰しようとは思わないのですか?

カジースキ:それは難しいと思います。

matei3——Vリーグのプレーを見てるとまだ活躍できそうと思います。

カジースキ:ありがとう。代表でプレーするとなると、(リーグ戦のオフシーズンである)夏の間ずっと代表でプレーをしないといけない。ある程度スタミナが必要。もう年を重ねているので、他の若手がプレーしたほうがいいのではないか。(日本語で)ちょっと難しいね。

——今のブルガリア代表に必要な精神的な支柱としてもとめられるのでは?

カジースキ:現時点では考えていません。

——クラブチームに集中するということですね。カジースキ選手としての目標はなんでしょうか。

カジースキ:今までは(過去の所属チームでは)高い目標を定めてきました。ジェイテクトに参加して、昨シーズンのリーグ3位、プレーオフ4位で、スタッフたちが良い結果を喜んでいたのですが、私自身は、やっぱり常に優勝を目指しています。(2016年の)黒鷲旗の様に決勝まで進んで優勝できなかったとしても、とにかく優勝を争うチームにしたい。自分でも優勝が難しいのは理解していますが、私の夢は優勝を獲得することです。

——過去所属のチームで優勝を逃したことをありますか?

カジースキ:ブルガリアではリーグ優勝したことはないが、カップ戦はある。(それ以降、全てのチームでリーグ優勝を経験している)

——では、ジェイテクトでどんな形でも優勝を目指したいですね。

カジースキ:はい、そうでうすね。

matei6o——趣味とか日本のことを伺いたいのですが。

カジースキ:正直なところ、1年目はあまり観光できなかった。でも京都は良かったです。私の彼女が、色んな所に行ってますね。遠征先で日本の各地に行ってますが、ホテルからあまり出ないです。これからはもっと出て、観光したいですね。

——ちなみに、彼女はどこの国なんですか?

カジースキ:イタリア人です。

——だからイタリア語がうまいんですね。

カジースキ:でも彼女がイタリア人でなくても、長く滞在してるからイタリア語は話せるようになったはずですよ。

——あと、チーム公式ホームページで、趣味がアニメと書いてたんですが、本当ですか?

カジースキ:(日本語で)ちょっとオタクです、冗談、冗談(笑)。ナルト、ワンピース、ブリーチ、サムライエックス(るろうに剣心の英語名)。

——ちなみに、今、日本ではバレーボールアニメが人気なんですが知ってますか?

カジースキ:聞いたことありますが、まだ見たことありません。「ミラ・エ・シロ(Mila e Shiro、アタッカーYOU!のイタリア語版)」なら知ってますよ。このアニメのおかげで、イタリアでも一度バレーが流行ったんですよね。子供がバレーをやりたいと思った理由になっています。最近のアニメはあまり見たことないです。

——本日はありがとうございました。

カジースキ:ありがとう。

 

過去にも現在も、Vプレミアリーグに世界的な大物選手は何人も参加している。その中でも最高峰の選手かもしれない。32歳ということもあって、確かに全盛期ほどのジャンプ力は感じさせない。しかし、試合でのプレーを見れば見るほど驚かされる。“試合で有効な”テクニックの多彩さ。プレーの引き出しがとにかく多い。そのトスをああやって決めるのか!と度々唸される。こんな選手を日本のリーグ戦で見れるとは、バレーファンは本当に幸運だと思う。一方で、取材して感じたのが、言葉の節々から感じる知性。そもそも語学レベルが高い。日本語も片言とはいえ取材中に交えて話していた。彼が世界トップレベルの選手として長年活躍してきたのは、高い技術に加えてバレーIQが高いからなのだろう。まだ彼のプレーをじっくり観たことがない方は、ぜひ試合会場で見るべき。決して高さやパワーだけで圧倒しない、本当の上手さを知ることができるだろう。(取材:大塚淳史)

 

マテイ・カジースキ

1984年9月23日、ブルガリア・ソフィア出身。10代の頃から代表で活躍。クラブチームでは、ロシア、イタリア、トルコといった強豪リーグや欧州チャンピオンズリーグ、世界クラブ選手権などで優勝を経験した。203センチ、98キロ。最高到達点370センチ。主なポジションはウィングスパイカーとオポジット。

<所属クラブ歴>

1998〜2002年:スラビア・ソフィア(ブルガリア)
2002〜2004年:ルクオイル・ネフトチミチ・ブルガス(ブルガリア)
2004〜2005年:スラビア・ソフィア(ブルガリア)
2005〜2007年:ディナモ・モスクワ(ロシア)
2007〜2013年:トレンティーノ(イタリア)
2013年:アル・ラーヤン(カタール、短期契約)
2013〜2014年:ワクフバンク(トルコ)
2014年:アル・ラーヤン(カタール、短期契約)
2014〜2015年:トレンティーノ(イタリア)
2015年~:-ジェイテクト

 

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