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インタビュー

2017-07-07 12:00 追加

全日本女子 中田久美監督に聞く(前編)「チームの方向性や課題を明確に示し、それに向けて全員が頑張っています」  

全日本代表 女子

OLYMPUS DIGITAL CAMERA3人のセッターについて

 

――中田監督はセッターのご出身ですが、今回の18名でエントリーした3人のセッターのどのようなところを評価していますか?

中田:宮下(遥)は抜群のディグ力ですね。あのディグ力は彼女の武器だと思います。ピンチサーバーで使いたいくらい。一度、練習中に「バックミドルやる?」ときいたら、「久美さん私、バックミドルで守ってみたいです」と(笑) セッターは2人登録なので、ピンチサーバーとか、ミドルのところでサーブでバックミドルとかバックレフトで守らせたら、もしかしたらトスも上げられるし…。そして、セッターとしての可能性を何とかして引き出してあげたいという思いがあります。まだまだいけるんじゃないかという期待も込めて。ただ、全日本に入って5年目になりますし、今年は彼女の中での結果をひとつ残さなければならない年なのかなと思います。

――リオ五輪に出場しましたが、悔しい結果に終わったためか、「リオのことはあまり記憶にありません」というコメントもありましたが…?

中田:いやいや、そんな子じゃないですよ。いろいろ感じていることはあると思うし、それを言葉にしてないだけで、彼女の悔しい思いは私たちが想像している以上だと思います。

――トス回しの面でもまだまだ伸びしろがあるということですね。

中田:まだまだやれると思います。本人からの申し出で、朝練などの自主練に付き合うこともありますが、私はそういう気持ちがすごく大事だと思います。そこをちゃんと受け止めてあげなきゃいけないなと。

――所属チームの岡山シーガルズと全日本とのプレースタイルの違いに悩んだこともあったのでは?

中田:そういうことも多分あったと思いますが、ちゃんと本人と話しましたし、それで納得してやってくれているので、それはそれで使い分ける技術があった方が絶対にいいし、彼女の成長にもつながると思います。

――冨永こよみ選手についてはどうですか? ベテランの領域に入っているかと思いますが…。

中田:冨永はパス力が魅力ですね。また、上級生でもあるので、安心感というのかな? そんなに本人には余裕はないと思うのですが、醸し出す雰囲気が余裕に見える(笑) ツーアタックも得意だし、サーブもとてもいいので、先ほどの話ではありませんが、ピンチサーバーでも起用できますしね。よく練習する選手でもあり、とても早く体育館に来て練習していますよ。

――佐藤美弥選手はどうでしょう?

中田:ミドルを引っ掛けてのトス回しがピカイチですね。3人とも、それぞれとてもいいところがあるし、ある程度高さがあり、高いところで捌けるので、ネット際に強いところがポイントですね。あとはサーブとか、セッター以外の部分でもセールスポイントがあるところかな? 先ほども言ったように、ピンチサーバーもできるとか。

――14名の中に3人とも残す可能性もありますか? 1人はピンチサーバーなどで…。

中田:アタッカー陣との相性とかもあるので、それはまだ決めていませんが、ただ、宮下と冨永、宮下と佐藤というどちらかのパターンだとしたら、冨永も佐藤もお母さん役をできる人なので、宮下をうまくフォローしてくれるのではないかと。あとは冨永と佐藤が残るというパターンですと、2人とも大人なのでお互いに協力しながらチームを作っていってくれるんじゃないかと思います。バランス的な問題もこの3人はいいかなと思います。3人でいくか2人でいくかはもう少し時間を置いて考えて、グランプリに臨みたいと思います。

――グランプリはラウンドごとにメンバーの入れ替え可能ですが、いろいろ試す可能性はありますか?

中田:はい、そうですね。

後編に続く
聞き手:高井みわ
写真:中西美雁

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