2018-10-15 16:51 追加
中田久美監督「チャンスボールを決めきれなかったことは技術不足」長岡望悠「イタリア戦はスタートが重要になる」 2018女子世界選手権 第3次ラウンドセルビア戦 記者会見コメント
世界選手権 第3次ラウンドセルビア戦 記者会見コメント
全日本代表 女子
14日に日本ガイシホール(名古屋市)で行われた女子バレーボール世界選手権第3次ラウンド第1戦、セルビア戦後の記者会見コメントをお届けする。
■中田久美監督
メダルを獲得するためには非常に大切な試合だと思いチームで臨みました。何回か流れが来た場面はあったのですが、そこでしっかりと点数に繋げられなかったのは、こういう力のあるチームと対戦するにあたって、非常に課題が残りました。まだ試合はありますし、気持ちを切り替えて頑張りたいと思います。
――1セット目と3セット目のスタートについて。オポジットに長岡(望悠)選手が入って、サイド(レフト)が石井(優希)選手と古賀(紗理那)選手のパターン、オポジットに新鍋(理沙)選手が入って、黒後(愛)選手がレフトに入るパターンがありました。それぞれのよかったところや課題について教えてください。
中田:前回、長岡で勝っていたので、点を獲るという部分ではバックアタックも含め、セルビアのブロックは非常によく、フォワード2枚になっても枚数が減らないということを考えると、長岡を入れた方がいいのかなと。石井もそんなに悪くはなかったので、しっかりと石井と黒後で固めて、長岡の攻撃を活かすというところでスタメンを決めました。
3セット目に関しては、長岡が決まらなくなってきて、ただパイプのバックアタックは有効だと考えたことと、石井が崩れてきたので、黒後を入れて流れを変えたかったという意図がありました。
――相手のサーブが強いというのはわかっていたと思いますが、それが予想以上だったのでしょうか? 日本のサーブは3セット目は機能していたと思いますが、1、2セット目のサーブはどういうところがよくなかったのでしょうか?
中田:もちろんサーブターゲットにしっかりと打てていましたが、やはり崩しきれなかったのが敗因のひとつだと思います。あと、ブロックとディフェンスの関係が1セット目はあまり機能していなくて、18番のボシュコビッチ選手にはある程度決められても仕方がないと思っていましたが、前回のセルビア戦のことも考えると、ミハイロビッチ選手にはもう少しブロックとディフェンスで決定率を下げさせたかった。それが思った以上にできなかったというのは大きかったと思います。
――点数が取り切れなかったと何度かおっしゃっていますが、コンビの精度とサーブレシーブの精度について評価をお願いします。
中田:私が一番気になったのは、相手から何度もチャンスボールが返ってきて、そこまで崩せていたにも関わらず、こちらは点数がとりきれなかったことです。そこをきっちり、例えばブロックを利用した打ち方であるとか、そういうことを含めて技術不足だとは感じています。サーブレシーブは日本のバレーの生命線ですから、アウトサイドの選手が崩れてしまうと非常に厳しいものがあったのですが、新鍋を途中から入れることによってある程度安定したと考えています。
――高いブロックに対して決めきれなかったのは、トスの問題なのかアタッカーの個人技なのか、どちらだと思いますか?
中田:両方あったと思います。トスがだめな場面ももちろんあったし、決めないといけないのに決めきれなかった場面もありました。そこを併せて精度をもっと上げていかないとメダルは厳しいと思います。
――田代(佳奈美)選手は今日、サイドやブロードのトスが合ってない印象を受けましたが、冨永(こよみ)選手を使う選択肢はなかったのでしょうか? また、相手のブロックとディフェンスが非常にかたい中で、どのような作戦でそれを突破しようと考えていたのでしょうか?
中田:セッターは代えて流れを変えるか、使い続けて修正をさせるというこの2つしかありません。今までの戦い方を踏まえて、アタッカーのためにも使い切って修正することが大事だと判断し、(田代を)使い続けました。
攻撃のパターン、点数のとり方については、相手はセッターからするとふりやすいブロックシステムを敷いていました。特に真ん中からのバックアタックはもう少しサーブレシーブを返して、バックアタックを使うという指示は出ていましたし、使いきれなかったのはもったいない試合でした。サーブレシーブが入らないと速くサイドにブロックがついていくので、どうしても後手後手の展開になりましたし、1本目の強化は今後の課題だと思います。
――先ほど少しおっしゃいましたが、流れが変わりそうな場面、第3セットの中盤以降、サーブが機能して、日本がやりたいパターンだったのではないかと思いますが、それを早い段階でできるようにするためには?
中田:例えば、ボシュコビッチ選手のスパイクはそう簡単には上げられないし止められない。でも不利な体勢で打たせることはもっと可能なはず。そのために、1本目のスパイクをどこに打てば相手が崩れるのかとか、どこに返せばミハイロビッチ選手にボールを集めやすくなるのかとか、考えて打つ必要があります。決まる決まらないは別として、安易に相手コートに返してしまうと確実に点数をとって切ってきますから、選手たちはもう少し1本1本考えてスパイクを打っていく必要がありますね。
カンチャン(ブロックの間)が空いてたからと狙うと、そこにレシーブがちゃんと入っているシステムを敷いてるという場面も多々あったので、できればセッターやボシュコビッチ選手にとらせてということを意図的にやっていけたら、もう少し違った展開になるのではないかと思います。
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