2019-11-23 11:43 追加
ダークホースから本命へ ジェイテクトが快進撃 西田有志「(ガッツポーズは)ダサいけどあいつ面白い」と思ってもらえれば
ジェイテクト躍進の要因を探る
SV男子
男子バレーボール・Vリーグの2019・20年シーズンが開幕して7試合が終わったが(JTサンダーズ広島は8試合消化)、全勝で首位に立つのがジェイテクトSTINGS。
まだ19歳ながら既に日本代表のエースの地位を築いた西田有志が、リーグ直前まであったワールドカップでの疲れを見せずに、さらにスケールアップして序盤から大暴れしている。また、再びに再加入した元ブルガリア代表で世界屈指の名手マテイ・カジースキ、アジア枠では中国代表の饒書涵、そして東レアローズから移籍してきた伏見大和も加入し、一気に戦力が整った。
ジェイテクトは2013年に下部リーグから昇格して、2013・14年シーズンからトップリーグで戦ってきたが、徐々に順位を上げていった。小さな大エースである浅野博亮が軸に成長してチームを引っ張っていき、また、2015年にはカジースキが加わったことで、リーグにおいてダークホース的な存在になっていた。そして、2017・18年シーズン後半からは当時現役高校生だった西田がいきなり活躍し、2018・19年シーズンは優勝の可能性もありえると見られていた。しかし、チームとしてなかなかかみ合わずに失速し、西田も代表とのギャップに苦しんだ。結果的に5シーズンぶりにプレーオフに進めなかった。
今シーズン序盤の躍進ぶりの理由はいくつかあるが、一番大きかったのはミドルブロッカー饒書涵と伏見大和の加入だろう。ともに2メートルを超える大型選手が加わったことで、ジェイテクトを守備の面で大きな影響を与えている。二人がワンタッチを取れることで、トランジションアタック(守備からの切り返しの攻撃)がより可能になった。そして、西田やカジースキといった高い攻撃力を持つスパイカーが決める。
生き生きしている伏見
移籍してきた伏見は、東レでは日本代表の李博、高橋健太郎、元日本代表の富松崇彰と、リーグ屈指のミドルブロッカー陣たちとポジション争いがあったこともあってか、常に精神的に苦しんでいる様子だった。
そして、一大決心して移籍を決め、気持ちがクリアになったのか、ジェイテクトではブロックにスパイクにとジェイテクトの躍進を支えている。また、試合中でも笑顔を見せるなど、精神面での充実も感じられる。
開幕戦の試合後会見で、生き生きしているように見えるがと問う、伏見は
「そうです。生き生きしているといはよく言われます(笑)僕自身、STINGSというチームは若い選手がものすごく多くて、僕が入った時点で中堅より上の世代になるということで、自然と引っ張っていかないといけないという責任感と、スタッフや色んな人からの期待を、うれしさを感じながらも頑張らなきゃなと僕なりの責任感が出てきた。一生懸命にやりながらも、その中でも楽しいという部分がある。今は自分ができる役割を徹底すれば勝てると思う。負担ではなく、生き生きしていると自分でも思う」
と笑顔を見せた。
そして、スタートメンバーではないにしろ、金丸、興梠たちといったベテラン、福山、久保山、郡といった実力者も控えている。選手層が本当に厚くなったと感じる。
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