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ゲームレポート

2010-04-01 07:18 追加

2009/10 V・チャレンジリーグ男子総括/「最終戦」inつくば(2010/3/21)

V2/V3 男子

ジェイテクトSTINGS 3-1 つくばユナイテッドSun GAIA

第2試合の途中から、2階席の両サイドに、双方の応援団が集結し始めていた。殊に「ホーム」つくばの応援団は、サイドラインの端から端までを緑に染めつつあった。一方のジェイテクトも、優勝の喜びを分かち合おうと、かなりの人数がつくばカピオに集っていた。試合が始まる頃には、客席はほとんど埋まっていた。
スターティングメンバーは下記の通り。両チームの司令塔はいずれも今シーズンからの加入である。ジェイテクト・高橋慎治はNECブルーロケッツから、つくば・王金剛は東レアローズからの移籍。

スターティングメンバー

ジェイテクト:6高橋慎治(S)→9石田敬喜(WS)→2金丸晃大(MB)→15若山智昭(OP)→10松原広輔(WS)→7小松高則(MB)(リベロ:12興梠亮)
つくば:18加藤陽一(WS)→5石川健(MB)→14王金剛(S)→21和井田剛史(WS)→1菊池孝一(MB)→2上場雄也(OP)(リベロ:13赤木貴雅)

第1セットは開始時からジェイテクトが主導権を握った。序盤から強いサーブでつくばを崩し、じわじわとリードを広げた。つくばも応戦したが、ジェイテクトはつくばの攻撃を粘り強く拾っていった。最後はつくば・菊池のサーブがミスとなり、まず25-19とジェイテクトが先制した。この時点では、開幕時点で見たのと同様に、両チームに差があるように見えた。

第2セットは一転してつくばが飛び出す。序盤、和井田が一気に決めるなどしてリードを広げた。しかし、このセットは、つくばがリードを広げた頃にジェイテクトのサーブが松原に回ってきて、松原のサーブで差を詰める、あるいは、形勢を逆転させる、という展開が続いた。
つくばは中盤でセッターを王から岩田にスイッチし、これにより、菊池や石川などセンター線を絡めた攻撃も増えていた。いったんはつくばが24-22とセットポイントを取ったが、ここからまたも松原のサーブにさしかかり、デュースにもつれこむ。このあたりからジェイテクトはオポジットの若山にも当たりが出始め、最後はその若山が決めて、31-29でジェイテクトが連取した。

セットカウントはこの時点でジェイテクトが2-0。あとのなくなったつくばであったが、第3セットは10点過ぎから一気にリードを広げた。ジェイテクトは若山を小野に交代させたが、逆にミスが出て反撃のきっかけを掴めなかった。更に終盤、上場の強いサーブを処理しようとした際、それまでサーブで目覚ましい活躍を見せていた松原が左手を負傷し退場。試合の流れが大きく変わってきそうになった。第3セットを25-17と取り返したつくばが、引き続き第4セットを連取し、フルセットに持ち込もうという勢いに変わりつつあった。なお、ジェイテクトは負傷した松原に代わって其原が出場していた。

ジェイテクト-つくば、息詰まる攻防

ジェイテクト-つくば、息詰まる攻防

迎えた第4セットは、序盤はどちらも譲らない展開となった。立ち上がりはつくばが4-1とリードし、早くもジェイテクトがタイムアウトを取ったが、その後すぐにジェイテクト4連続得点で逆転。次のプレイでは、サーバー金丸の変化するサーブに崩されたつくばが、難しい体勢から加藤が上げた二段トスを上場が決めきり、そこから得点を重ねて更に逆転した。
しかし、このセットの10点以降、つくばのパフォーマンスが明らかに落ちてきていた。逆にジェイテクトは、要所要所で石田や其原の攻撃が鋭く決まっていた。つくばはセッターを王に戻したが、既にそれで展開を切り替えるという状況には至らなかった。ジェイテクトはリードを広げた状態に於いても、負傷した松原をピンチサーバーで起用しプレッシャーをかけるなど、積極的に攻め続けた。若山がスパイクにブロックに連続得点を挙げ、一気にマッチポイントに持ち込んだ。
つくばはこの日非常にチームを、見るものを引っ張っていった和井田が一矢報いたが、最後はつくばにミスが出て、勝負が決まった。

ジェイテクトは全勝優勝を決めた。レギュラーラウンドから一度も負けなかったし、失ったセットも僅か3であった。同日おこなわれたV・プレミアリーグの結果により、チャレンジマッチではFC東京と対戦することが決まった。
つくばが敗れたことにより、2位は富士通となった。昨シーズン同様、直接対決の結果がこの最終成績に繋がった。リーグ中盤以降、じわじわと調子を上げてきた富士通は2シーズン連続のチャレンジマッチ出場となり、こちらの対戦相手は大分三好ヴァイセアドラーとなった。

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