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ゲームレポート

2010-04-01 07:18 追加

2009/10 V・チャレンジリーグ男子総括/「最終戦」inつくば(2010/3/21)

V2/V3 男子

最終順位

  1. ジェイテクトSTINGS
  2. 富士通
  3. つくばユナイテッドSun GAIA
  4. 東京ヴェルディ
  5. 大同特殊鋼レッドスター
  6. きんでんトリニティブリッツ
  7. 警視庁
  8. 阪神デルフィーノ
  9. 近畿クラブスフィーダ
  10. トヨタ自動車サンホークス
  11. 東京トヨペット

総括

ジェイテクトの強さが際立った大会であった。セッターが代わったことにより、もともとジェイテクトにあったサイドの切れ味とセンター線の高さ、広義でいうところの堅い守りがより際だったように感じた。ジェイテクトは、前身の豊田工機時代から長らくこのリーグの上位に在り、V・プレミアリーグ昇格を目指し続けてきたチームだが、これまでのシーズンにあったように、大事なところで脆いところが出てしまうことなく、最初から最後まで安定感を維持した状態で駆け抜けた。
富士通は昨シーズン同様、後半に強いところを見せつけた。シーズンを通じてエース岩井の攻守にわたる粘り強さが光ったが、あともうひとつ切り札が欲しいところであった。今シーズンは内定選手としてシーズン途中から出場した中川・廣本が、それぞれ非常にチームにインパクトを与え、勝利を呼び込んだ。そして、レギュラーばかりではなく、力の拮抗した選手が複数いて、それぞれの活躍の積み重ねが功を奏した。

富士通・中川のガッツポーズ

富士通・中川

つくばは今シーズン、かなりチームの構成が変わった。加藤、王という移籍選手が加わり、平均身長の高く、パワーのあるアタッカーを揃えた布陣になった。実は、V・プレミアリーグのチームと対戦するのがいちばん楽しみな編成であったともいえた。しかし、その挑戦権は得られなかった。チームとしての考えはあったのだろうが、大事なところで流れを変えるためのベンチの動きが見られなかったのが、最後まで響いた弱点であったと言わざるを得ない。
東京ヴェルディにはベテランの「味」と「意地」、更に徐々に芽吹く新戦力の台頭があった。近年出場機会が少なかった濱口が、今シーズンはほぼフル出場し、チームの半分以上のサーブレシーブを一手に引き受け、高い成功率を収めていたことは特筆すべき点である。
大同特殊鋼ときんでんは、昨シーズンから大幅に順位を上げた。上位から勝利するのは難しかったが、上位をかき回し、食らいつく実力は見せていた。来シーズンに向けての上積みが楽しみである。
今シーズンは移籍加入選手などの影響もあり、初めてV・チャレンジリーグを観戦する観客層が広がった印象があったが、残念ながら、具体的に観客数の伸びに繋がってはいなかったようである。リーグとしてのアピールも必要であると思われる。しかし、東京ヴェルディや阪神デルフィーノが初めて本拠地でホームゲームを開催したり、テレビクルーの取材が入ったりするなど、昨シーズンとは異なった動きも見られた。それぞれが厳しい条件の中、観る者の心を動かすバレーボールを展開してきたことに、今シーズンも心から感謝している。

(了)

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