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会見・コメント

2021-07-01 18:18 追加

中田久美監督「籾井はチームを勝たせることができるセッター。黒後のスイッチが入った時の打力や読み、スピードに期待したい」女子代表五輪内定選手発表会見(全文)

全日本代表 女子

質疑応答

――メンバー選考について。多くのチームでミドル3人、アウトサイド、オポジット合わせて6人というメンバー構成が多い中で、敢えてミドルを4人選んだ理由を教えてください。また、長岡望悠選手はVNLに帯同していましたが、一度もベンチ入りの機会がありませんでした。長岡選手の状況についても教えてください。

中田:通常、ミドルが3人という国が多い中で敢えて4人を選出した理由としては、2枚替えを当初長岡でということを考えていたのですが、やはりコンディション的に上がらず、ちょっと厳しい状況が続いていたので、その辺のことも含めて、2枚替えのことも考えて、ミドルを4人にしました。2枚替えをするかしないかということよりも、そういう場面が出てくることも想定し、ミドルのブロックの高さというのを優先にしたことが一番です。ただ、今回VNLで黒後に最後まで戦ってもらったという部分では、黒後が最後までエースとして活躍してくれることが一番だというふうには思っています。

――荒木選手に主将として期待すること、そしてこれまでの長い代表経験などがあると思いますが、そういった意味でチームにどんな影響を与えてほしいか、どういうパフォーマンスを見せてほしいかを教えてください。

中田:荒木は今年初めてVNLに参加しました。この長い過酷な大会、今回特にバブルの厳しい状況の中で、荒木自身もすごく手探り状態の中、どうやってチームをまとめていったらいいのかというところでは非常に時間をかけていた部分もあります。
また、1ミドルプレーヤーとして、安定した活躍をしてくれたことが私としても非常に嬉しかったです。年齢がかなり上の荒木が頑張ることによって、やはり若い山田二千華や、その他の選手たちも「自分たちもっとやらなければいけない」というお手本となっていることが、チームにとっては存在感のあるというか、大きいことだと思います。
また、私としてはママさんプレーヤーとして、これからの新しいバレー界のロールモデルとして、そういう環境がどんどん広がって普通になっていけばいいなという思いもあり、彼女にキャプテンとして頑張ってもらいたいなと思っています。

――VNLではメンバーを固定して戦っていましたが、その意図と籾井選手の成長について。また、五輪では相手ゾーンに強豪国がたくさんいますが、一次リーグをどのように戦おうと考えているのか教えてください。

中田:確かに各国の選手を見ていると、VNLが選考になっているチームもあれば、オリンピックに参加しない国はベストメンバーで来ていたりと、それぞれの国の事情があって、これは仕方のないことだと思います。ただ、私はこのVNLはオリンピックから逆算した時に、この帰国後2週間の隔離措置を受けている期間をどう活用することが重要なのかがポイントになると考えました。

出発する前に計画書などを事前にスポーツ庁等いろいろなところに提出する必要がありましたが、その計画書通り十分な練習時間や場所の確保ができるのかどうかということもなかなか見えづらい状態でした。このVNLが最終的にどういう大会にになるのかということも現地に行ってみなければわからない状況の中、多分この大会が最終の強化の場になるという可能性もを含め、選考を最優先した場合、まず籾井が戦力としてチームにマッチするのかどうか。初選出で海外のチームと対戦するのも初めてですし、そういうことを配慮・考慮すると、ある程度主軸となる選手を固めてあげる中で、彼女のいいところだったり、今後の課題だったりというところがより明確にわかるのではないか。そういうことを考え、ある程度メンバーを固めた状態で強化、選考をしたという形になりました。

また、籾井のいいところ、「この子だったらできるんじゃないかな」というところは、(チームを)勝たせられるセッターなのではないかと。まだまだ経験不足だったり、荒削りだったり、若干波があったりしますが、そこは丁寧に日本が育ててあげないといけないと思います。こういうオリンピック直前の緊張感のある中で、何か思い切ったことをやらなければ発展はないんじゃないかと。

彼女自身も非常に大変だったと思いますし、頑張ってくれています。何といっても彼女のよさというのは、例えば自分がイメージ通りのトスを上げて、スパイカーが決められなかった時にそのスパイカーに直接、「今のトスの問題点や決められなかった原因は何ですか?」と、ちゃんとを聞きに行けるところ。そのために、自分はこういうことをしなければいけないんだということを、しっかりと言葉にして伝えられるところというのは、非常に大きな魅力だと思います。スパイカー陣もそこで責任が生まれてくるという意味ではプラス材料になっているのかなと思います。まだ20歳で若い選手ですが、荒木など大ベテランも含めた上級生にそういう質問の仕方ができるということは、すごく頼もしい部分でもあるのかなと思っています。

オリンピックの戦い方は、どこの国も本当に強豪チームですし、オリンピックということだけでどこのチームも2倍・3倍の力を発揮してくるので、とにかく一戦一戦全力で戦うしかないと思っています。

写真提供:FIVB

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