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コラム

2021-08-02 22:39 追加

河野裕輔のエール!第6稿 龍神NIPPON 5年間の集大成。確かに聞こえた龍神の咆哮

全日本代表 男子


◆龍神の咆哮
今迄やって来たことを全てコートに置いてくる。中垣内監督のメッセージは第5セットにも現れた。
石川のサーブから始まるようローテーションを回し、最後までサーブで殴り続ける意思表示。それは石川主将の連続サービスエースという結果に現れた。第5セットは15点の短期決戦。ミスは命取りになる。しかし受け身になった瞬間、負けているのだ。

龍神達は最後まで己の責務を全うした。その集大成が15点目だ。石川中心のセットだった第5セット。セッターの関田が選択したのはOP西田であった。
誰もが石川で勝負するであろうと思っていたラストポイント、当然イランもそう思っていたであろう。その1点の為に誰かに任せるのではなく、全員が助走に入っていたことが、山本智大はすぐさまブロックフォローに入っていたことがイランに迷いをもたらした。そしてセットが上がったライトにはイランのMBが遅れ、1.5枚のブロックになっていた。

そして予選ラウンド最後の「龍神の咆哮」が轟いた。

◆総括して
日本男子バレーの目覚ましい活躍の要因として、「世界の流れに乗るためにやるべきこと」が明確化されていたことが大きいと考える。これが出来たら世界と戦えるといえる戦術が明確になり、その為に必要なスキル、タスクが明らかになることにより、指導者と選手のやるべきことが共通認識となっている。あとはそのスキルをどれだけ磨いていくか、タスクを円滑に処理するかの話になる為、試合中の脳内が整理されているといえよう。

5年間の集大成を見せてくれた龍神NIPPON。次の冒険は決勝ラウンド、相手はブラジルだ。世界最高峰の技術を目の当たりにするであろうが受け身になることなく、勇気を持って突き進んで欲しい。勿論我々ファンも一緒に戦おう。

文責:河野裕輔
写真:FIVB

※プロフィール 河野 裕輔(かわの ゆうすけ) 1975年8月1日生まれ ポジション OP.OH 古河4ますらおクラブ-古河2中-足利工大附高(現足利大附高)-中央大学-JTサンダーズ(現JTサンダーズ広島) 現在社業の傍ら、V.TVにて解説者、オーカバレーボールスクール埼玉校にてコーチ業を勉強中。

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