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バレーボールマガジン>コラム>河野裕輔のエール!第7稿 冒険の終わりと未来へ残した龍神の爪痕

コラム

2021-08-05 11:20 追加

河野裕輔のエール!第7稿 冒険の終わりと未来へ残した龍神の爪痕

全日本代表 男子

◆世界王者 ブラジル

ここでブラジルはなぜ強いかを考えてみた。要因は大きく3つ

・個の基礎スキルが高い
これは日本が下手とかそういった話ではない。ブラジルは「全員がセッター」のような印象を受けた。OH(アウトサイドヒッター:レフト)だけではないOP(オポジット:セッター対角で攻撃専門のポジション)やMB(ミドルブロッカー:センター)に至るまで総じてセカンドタッチがハードヒットできるセットになる確率が高かったように思う。ブロックについても移動の速さ、手の出し方について全員がハイレベルであった。両サイドのハイセット処理能力についても素晴らしかった。

・攻撃手段の豊富さ
ブラジルのバックアタックにはタイミングが2つある。ファーストテンポのバックアタックともう少し早い(マイナステンポまではいかない)バックアタックだ。これを様々なスロットで「ほぼ毎回」やってくるので相手は常に4枚を意識するブラジルにとっては優位な状況を作りやすい

・アウトオブシステム(システムが使えない)時のハードヒット
実はこれがキーになっているのでは?とも思っているのだが、Cパス(セッターに返らないサーブレシーブ)になり、4枚攻撃のシステムが使えない状況になった場合の処理能力がものすごく高い。システムが使えない状況なので体勢も完全ではないのだが、打つコースとスイングスピードでブロックに当てて出したり、「これは打てないだろう」といったボールも打ち込んでくるため、油断ができない。

もちろんこれがすべてでは無いが、私が主に感じたのはこの3点であった

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