2021-10-20 19:38 追加
柳田将洋「いろんな状況の下、日本でできる幸せを感じながら改めて開幕戦に臨んだ」山村監督「正直言うとアラインは今日は使いたくなかった。FC東京さんに手札を切らされた」サントリー会見
SV男子
●山村宏太監督
開幕戦ということで、サンバーズの選手もFC東京さんも緊張はあったと思うんですけど、開幕戦にふさわしい好ゲームになったんじゃないかと思います。というのは建前なんですけど、1,2セット目を取った状態からちょっとしたことでリズムが変わって3,4セット目を落としてしまったので、そこは明日に向けての修正点だと思います。
具体的に言うと、レセプションが崩れたときに、日本人だけで戦うには両サイドだけになってしまうと、どうしても展開が苦しくなってしまうので、良い状況のパスを増やさなければ明日も苦しい状況になるんじゃないかと思います。ただ、FC東京さんのサーブも、強いサーブだったりコースを狙ったサーブが機能していたので、直接失点をなくしていくこと、難しい球をいかに良い状況にしていけるかが、明日に向けての修正点かなと思います。
何よりもフルセットの中で勝ち切れたのは、サンバーズにとっては収穫ですし、まずは勝ち星を重ねていくことが自信にも繋がっていくと思うので、開幕戦に勝てたことは何よりも収穫だと思っています。
――ホームでの開幕戦、ファンがたくさん入っていた印象は。
決勝以来の公式戦ということで、試合勘というところも練習試合も重ねてはきたんですけど、有観客でやらせて頂くありがたさ、高揚感は選手にとって力にもなるし、その中でプレーをする緊張感だったり、いろんなことを改めて体験することができた。嬉しくもあり、ちょっとカッコつけてしまったり、自分をよく見せようっていうのもあったのかなと。お客さんに入ってもらったり、パフォーマンスを見てもらうことは、アスリートにとっては幸せなことなので嬉しいんですけど、ちょっと間違ってしまうとチームプレーじゃなくなってしまうのかなと、今日の3セット目にガタガタと行ってしまったので、明日に向けて、見られながらも自分たちのすべきことをしていくのが、1つ課題になってきたかなと思います。
――長いシーズン、これからの戦い方。
今日みたいなバレーボールを、どんどん展開していくことが大事だと思います。良い時も苦しい時も、今日の試合もまさに両方あったと思うんですけど、そんな試合を重ねながら勝ち切っていく。たとえ負けてしまったとしても次に繋がるような内容、課題が見つかるような、自分たちが成長していくために1試合1試合をモノにしていくことが大事だと思う。勝って学ぶこともあれば、負けて学べることもたくさんあると思うので、今日の失セットからしっかりと学びを得て、明日に活かせるとチームが強くなっていくと思う。優勝を狙うチームとして価値は大事なんですけど、1試合1試合を成長に繋げていけるチームが、僕の掲げているスタイルだと思っているので、崩すことなく今シーズン戦っていきたいと思っています。
――セットを取られた後に、アライン選手が出場したが。
どのタイミングで交代させるか凄く迷った。できる限り栗山で行きたかったんですけど、アラインの攻撃力が必要だと判断して、4セット目から投入しました。4セット目の最初から替えても良いかなと思っていたんですが、栗山がどれぐらい持つのかと、ミドルの加藤のところに(佐藤)謙次を入れた。ブロックと攻撃パターンを変えたい意図もあった。加藤も悪くなかったんですが、ブロックに関して相手に翻弄されてるかなと思い、替えました。
――去年と今年のチームの違いは。
対戦相手のチームが、サンバーズのことを特によく研究していると感じている。それに対して高い攻撃力をいかに大宅がうまく分散させながら維持していくかが、大きな課題と違いになると思う。今日もBパスになった時に苦しんだと思うんですけど、大宅がその状況から決定率を維持させるか、ヒッターは被ブロック、ミスを減らしながらもチームに貢献していけるか、総合力を上げていかなければ厳しいシーズン戦っていけないと思う。必ず変化は必要だと思うし、去年と同じ状態で臨んでいたら、結果は出ないと思っています。
――アライン選手の活躍について。
想像以上に活躍してくれたなという思いと、なるべく見せたくなかったのが本心です。できれば栗山で3セットで勝ち切りたかった。アラインを使わずに、明日以降苦しくなった場面で登場してもらうのがストーリーだったので、隠しておきたかったカードを1枚、FC東京さんに切らされた印象です。
――昨シーズンと今シーズンの大宅選手の評価について。
僕から見ても、とっくに僕の手を離れて1人で考えて行動できる、大人に近づいたなという評価をしています。彼が代表に行って、代表から外れてしまったりとか、今年もいろんなエピソードがたくさんあるんですけど、昨シーズンまでの彼だったら腐ってしまうような場面でも、チームのためにだったり、これから自分が代表で活躍したいという想いから、腐ることなくチームの勝利のためを何よりも考えてくれています。サンバーズの練習や試合が楽しいとか、チームのことを信頼してやっていこうと言ってくれているので、とっくに僕の手を離れて、自分で考えて行動できる、1プレイヤーになっていると思います。
写真:火野千鶴
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