2021-10-22 18:35 追加
河野裕輔のエール! 第11稿 ついに開幕Vリーグ!! 開幕戦をざっくりレポート
河野裕輔コラム
SV男子
元日本代表で、JTサンダーズ広島でも活躍した河野裕輔さんのコラムです。今回は、いよいよ始まった今回は、いよいよ始まったV.LEAGUE DIVISION1MENの開幕週からいくつか試合をピックアップしてレポートしてもらいました。
◆ついに開幕!盛り上がる開幕戦
2021年10月15日久しぶりの有観客での開幕となったV.LEAGUE DIVISION1MEN。各チームともコロナの影響等もあり、外国籍選手の調整が完全ではないことから、日本人選手の出場が多く見られた第1節。このシーズン中においては、各節の2~3試合の総評をメインに述べていきたいと考えている。今週はJTEKT STINGS VS JTサンダーズ広島、堺ブレイザーズをピックアップした。
◆10月15日 JTEKT STINGS VS JTサンダーズ広島
JTECTのホームゲームで開催された開幕戦は1-3でJTサンダーズ広島の勝利。
全体的に見て、JTEKTはフォンテレス・フェリペのコンディションが今一つ上がっていなかったため、リズムに乗り切れない展開。そんな中でもMB(ミドルブロッカー)福山汰一、村山豪を上手く使い、サイドアウトを取っていたのが印象的であった。そしてフェリペに代わって入ったOH(アウトサイドヒッター)都築仁が攻守で踏ん張り、OP(オポジット)宮浦健人へ繋いでブレイクを狙う展開。昨シーズンからOP西田有志、MBラオが離脱した影響がどのくらい出るのかといったところがポイントであったが、OP宮浦、MB村山はしっかりと存在感を示していたと感じた。どうしてもチームへのフィット感という部分では微修正の余地があるが、そこは1ファンとしての楽しみとして今後に注目していきたい。
一方勝利したJTサンダーズ広島。昨シーズン後半から出場しているS(セッター)金子聖輝が深津旭弘の後を継ぎ出場したのに加え、OH2枚を変更。新井雄大、坂下純也とチームの若返りを図った。戦術的にも大きくレベルアップが見られ、4枚攻撃、トータルディフェンスといった標準装備するべき部分がしっかりと機能していたことは、素晴らしい収穫であったと考える。そして昨年から大型セッター金子を出場させるメリットであるブロックが向上していることは、言うまでもない。さらに合田が出場した時にもう一つギアを上げることができたことも、シーズンの武器になるであろう。
まだ開幕戦ということもありチーム全体の微調整は必要かと思われるが、それでも昨シーズンの主力である山本将平や陳 建禎を温存できたことも収穫である。
◆10月16日 JTEKT STINGS VS JTサンダーズ広島
前日に引き続き行われた同カード、3-2のフルセットでJTEKT STINGSの勝利。
昨シーズン同様、2日続けての同カードのため、「修正力」が問われることとなった日曜日。フェデリコ・ファジャーニ監督が繰り出した前日との修正点は、サーブターゲットの変更であった。前日は新井を狙うことが多かったが、この日は坂下にターゲットを変えた。サーブレシーブで狙うことにより、坂下のスパイク決定率の低下という結果をもたらした。さらにフェリペが復調したことで、攻守ともに破壊力が増した。
顕著なのはサーブ効果率だ。土曜日3.7だったサーブ効果率はこの日10.2まで向上。すべてのセットで接戦であったが、追いすがるJT広島を振りきった。OP宮浦は、この日打数が52に対して決定28(53.8%)とJTEKTの攻撃の軸となった。
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