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2022-01-09 10:45 追加

決勝は就実と古川学園の古豪対決に。下北沢成徳はインターハイとの2冠ならず。谷島里咲「3年生や応援してくれた卒業生に申し訳ない」 春高女子準決勝

春高女子準決勝の結果

高校バレー 女子

 春の高校バレー(第74回全日本バレーボール高等学校選手権大会)は8日、東京体育館(東京都)で準決勝が行われた(無観客)。

 男子に続いて行われた女子の第1試合は、2連覇を目指す就実(岡山)と3大会ぶりの優勝を狙う金蘭会(大阪)が対戦。これまでミドルブロッカーのポジションだった深澤つぐみ(3年)をオポジットに入れる布陣で臨んだ就実がストレートで勝利し、2大会連続の決勝の舞台に駒を進めた。西畑美希監督は「相手はこちらのデータを持っているので対策としてポジションを変えたことがたまたまうまくいった。うちは波があるので、明日はどうなるかわからない」と謙虚に語った。その西畑監督が「苦しい場面でいつも決めてくれる。双子(深澤めぐみ・つぐみ姉妹)の影に隠れているけど、実はチームをよく引っ張ってくれる存在」と信頼を寄せる曽我紀美(3年)は、「この作戦は練習でもやっていたが、こんなにうまくいくとは思わなかった。日本一長く高校バレーのコートに立てる3年生として、明日は結果も日本一を目指したい」と意気込んだ。

 一方、敗れた金蘭会の池条義則監督は「完敗です。でも、昨年は立てなかったセンターコートまで来て、『やっぱりここまで来ないと』と思った。来年もここでできるようにまたチームをつくりたい」と話した。1年生から同校のエースを務めてきた吉武美佳主将(3年)は、「キャプテンだけど、いつも後輩たちに助けられていた。今日の試合は攻撃が得意なコースに偏ってしまった。九州から大阪に進学させてくれた両親に感謝したい」と涙を浮かべながら話した。内定先の久光スプリングスには卒業式を終えてから合流の予定という。

 女子の準決勝2試合目はインターハイに優勝し、2冠を狙う下北沢成徳(東京)と昨年3位で23年ぶりの優勝を狙う古川学園(宮城)が対戦。第1セットはデュースの末、古川学園が先取し、第2セットは下北沢成徳に勢いが戻り、25-16で取り返す。その後、古川学園はこれまで見せてこなかったタピア・アロンドラ(2年)のブロード攻撃や、ショートサーブで崩す作戦に。これが効を奏し、25-14で第3セットを奪取すると、続く第4セットは競り合うも25-23で連取し、2年ぶりの決勝進出を果たした。タピアは「相手が25点になるまでは絶対に諦めてはいけないと思いながら戦った」と試合中の気持ちを話した。

 

 インターハイ優勝後、皇后杯ではV2のブレス浜松にストレートで快勝、V1の日立リヴァーレからも1セットを奪い、春高での優勝も期待されていた下北沢成徳の小川良樹監督は、「1セット目の流れを終盤のちょっとしたミスで失い、気持ちが切れてしまった。また、2セット目をワンサイドでとってしまったことで相手が攻め方を変えてくることが予想できたのに、タピア選手のブロードに対してブロックラインが合わなくなってしまった。今年のチームは競り合いの展開になれていないこと、3年ぶりの春高のため、春高経験者がいなかったことも不利に働いたと思う」と敗因を分析した。アウトサイドヒッターの谷島里咲(2年)は、試合後の囲み取材で「3年生には『ごめんなさい』としか言えず、次の代のチームについてはまだ考えられない。いろいろな卒業生や、姉(OGの谷島花虹/青山学院大1年)などたくさんの人から応援メッセージをもらっていたのに申し訳ない」と語り、涙が止まらなかった。来年は3年生。この経験を糧にオレンジコートに戻ってくることを期待したい。

 女子決勝は、出場45回目の就実と42回目の古川学園という古豪同士の対決となり、9日13時45分から行われる。

【1/8女子準決勝の結果】
就実(岡山) 3(25-15,25-19,25-23)0 金蘭会(大阪)
古川学園(宮城) 3(27-25,16-25,25-14,25-23)1 下北沢成徳(東京)

【1/9女子決勝の組み合わせ】
就実 vs 古川学園

写真:堀江丈、黒羽白

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