2022-01-12 18:00 追加
ザムストPresents”Vの肖像”vol.1 五輪代表・山本智大(堺)「プロは結果がすべて。だからこそ1日1日の大切さが実感できる」前編
山本智大インタビュー
SV男子 / 全日本代表 男子
バレーボール競技者なら誰もが知っている「ザムスト」提供でVリーガーを深堀りする新シリーズが始まる。第1回は日本代表のリベロ、山本智大。1月11日時点でVリーグ暫定首位、天皇杯では準優勝を果たし、大躍進中の堺ブレイザーズ。その要因のひとつとして、東京五輪を戦った山本の存在も大きいといえるだろう。今回は山本に自身のバレーボール人生やチームのこと、五輪のことなどについて、お話をうかがった。
堺でプロ選手となったきっかけは出耒田敬ら同郷の選手たち
北海道江別市出身の山本は小1でバレーボールを始めた。父は教員で、中学校のバレーボール部の監督、母もママさんバレーをしており、2歳違いの兄も先に小学生バレーボールチーム「江別中央ガッツ」に入団していたため、その影響が大きかったという。このチームは毎年全国大会に出場し、ベスト8に入るほどの強豪で、山本が小5の時には全国優勝も果たしている。その後、恵庭中、とわの森三愛高と活躍を続け、日本体育大学に入学。卒業後はVリーガーとなった。しかし、前所属チームは社業との両立が求められていたため、プロとしてバレーボールに集中できる環境でプレーしたいと考えるようになる。
そこで相談したのが現・堺ブレイザーズ主将の出耒田敬、高校の1年後輩の小池勇輝、2019年に引退した堤智久ら同郷の選手たちだった。北海道はバレーボールの盛んな地域であり、堺にも出身選手が複数名いた。また、堺では当時のリベロ・井上裕介(現・NECレッドロケッツコーチ)が現役を引退するというタイミングでもあり、そのポジションに山本が入ることになった。
堺にはプロ契約での入団となったが、当然のことながらリスクも伴う。「プロは個人の成績がすべて。それによって年俸も上下するし、ケガをしたら終わりです。だからこそ、1日1日の大切さが実感できる。頑張っただけ自分に返ってくるのがプロの魅力だと思います」と語る。実際に、堺入団を機に山本はプレーが向上し、2019年には日本代表入りを果たし、ワールドカップに出場。昨年は東京五輪代表となった。
リベロはレシーブのスペシャリスト。自分で点数をとることはできないが、身長が高くない選手もプロや日本代表を目指せることが魅力である。171cmとバレー選手としては決して大きくない山本が大型選手のスパイクを次々に上げていくスーパーレシーブを見て、子どもたちが「自分もあんなプレーをしてみたい」と憧れる。今後、そんなふうに、バレーボールのプロ選手という職業を目指す子どもたちが増えていけば、バレー界の発展にもつながるはずだ。
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