2022-01-14 20:10 追加
河野裕輔のエール!14稿 2022年もバレーボールは面白い! 春高男子決勝とV1男子サントリーvsWD名古屋振り返り
V1リーグ 男子 / 高校バレー 男子
◆高校生たちへののお手本!Vリーグ!!
ここまで春高バレーに関して述べてきたが、ここからはそんな高校生たちのある意味でのゴール、Vリーグのゲームを振り返りたい。V.LEAGUE DIVISION1MENの試合はすべてVTVで配信され、アーカイブも見ることができる。
1月8日にVリーグが再開されたが今回はサントリーVSWD名古屋の試合に注目した。
天皇杯王者WD名古屋をホームに迎えたサントリーサンバーズだが、ようやくフルメンバーが揃った。足の故障から復帰した柳田将洋、OPムセルスキーが合流し更なるチーム力アップが見込めると予想した。
1月8日の結果は3-2でサントリー勝利。1月9日は3-1でWD名古屋勝利と、この2試合は是非高校生達にも見て頂きたい試合内容となった。
まさにシステムの崩しあいとなったこのゲームであるが、結論から言えばお互い相手のシステムを崩すことはできなかったため、シーソーゲームとなった。勝負を分けたのはサーブとブロックだ。このレベルの試合になるとサーブでBパスにしたくらいでは、相手の攻撃枚数を減らすことは難しいことが分かった。攻撃枚数が4から3にはなっても2にはならないのだ。よって両チームの選手たちは、ディフェンスにおいてかなり苦労したのではないか。
5セット目においてもシーソーゲームからWD名古屋が一歩抜け出すかに見えたが、サントリーは試合終盤でもポン(彭世坤)のクイックを使い、そのポンがブロック。最後はムセルスキーのサービスエースと、組織力の上にある個の力で試合を決めた。この日の注目プレーはムセルスキー。彼の両サイドからのファーストテンポは高さも、速さも、パワーもある印象深いプレーであった。
1月9日の試合の入りは前日同様一進一退であったがサントリー先取。続く2セット目20点以降で、WD名古屋#6近裕崇のサーブが効果的に決まり連続ブレイク。2セット目をもぎ取った。3セット目もWD名古屋が連取したが4セット目はサントリー先行の展開。しかし高梨健太のサーブからの連続ブレイクで、一気に流れを呼び込んだ。
この日はWD名古屋のサーブ戦術がうまく展開できたようだ。欲しい所でのブレイクが成功したことが勝利の原因であろう。この日の注目プレーはL小川智大のセカンドタッチ。WD名古屋はハイセットをあまり使わずに、セッター永露元稀がファーストタッチをしても小川がファーストテンポのセットを行うため、ブロックも気が抜けない。
この2試合に共通することは、お互いにワールドクラスのオポジット(OP)が出場しているが、決してこのOPに頼り切っていないところに注目したい。逆にOPに頼みっきりになってしまう展開=ブロックに的を絞られやすい負けパターンになることは想像に難くない。
◆最後に
春高(予選を含む)に出場された高校生バレーボーラーの皆様、本当にお疲れさまでした。
バレーボールは楽しむものだ。ぜひこの先もご自身の「楽しみ」を見つけて本気で楽しんで欲しい。
Vリーグはまだまだ中盤。前節においてもV2では全勝チームが消え、V3でもアイシンの独走が始まった。まだまだ何が起こるかわからないVリーグに今後も注目だ。
オミクロン株が流行しリモートマッチに変更されるゲームも出てきているようだ。選手やスタッフ、関係者、ファンの皆様が今年一年健康であることを祈念して今回はここまでとさせていただく。最後までお付き合いいただきありがとうございました。
文責:河野裕輔
写真:黒羽白、坂本清
※プロフィール 河野 裕輔(かわの ゆうすけ) 1975年8月1日生まれ ポジション OP.OH 古河4ますらおクラブ-古河2中-足利工大附高(現足利大附高)-中央大学-JTサンダーズ(現JTサンダーズ広島) 現在社業の傍ら、V.TVにて解説者、オーカバレーボールスクール埼玉校にてコーチ業を勉強中。
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