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コラム

2022-03-12 09:00 追加

名門パナソニックの救世主となるか!? 現役大学生Vリーガー大塚達宣「たくさん学ぶことがありすぎて、毎日毎試合が楽しいです!」

V1リーグ 男子 / 全日本代表 男子


冒頭で述べたように、現役大学生の加入とはいってもあくまでも「お客さん」状態での起用が続くのか…と思っていたところ、翌週の大分三好戦ではガラリと状況が変わった。パナソニックから新型コロナウイルス感染者が出て、誰が罹患したかは公表されなかったが、クビアクが土日どちらもベンチアウトとなり、大塚はスタートから起用された。15日は大分がフルセットで勝利し、16日はパナソニックがストレートでリベンジを果たした。大分三好のポール監督は大塚について「日本バレー界の宝だ」と絶賛。大塚は「クビアクがいないから負けたとは言われたくなかった」と胸を張った。

その次の長野戦では、もう当たり前のようにスターティングメンバーとして起用され、クビアクにも「オオツカは素晴らしいプレーだった」と高い評価を受けた。ただ、「このように学生が加入することはポーランドでもありますか?」という質問に、クビアクは「オオツカは何歳? 21? 21は世界では若くはない。私は17歳でプロになったし、クレクは16歳だ」と答え、隣りにいた大塚は少し居心地の悪そうな様子でいた。

私は昔、スペイン代表のスーパーエースだったパスクァル・ラファエルに日本の大学生にアドバイスをとお願いしたときのことを思い出した。パスクァルも同じように「日本の大学生が卒業してプロになるのは何歳なんだ?」と聞き返してきて「23! 23は世界では全く若くないよ」と答えたのだ。だいぶ後のことになるが、石川祐希がモデナに行った直後にそのメッセージも含まれた私の著書を贈った。石川は「23歳は若くないといいますけど、セリエでは確かにすごく若い選手もいますが、ベテランもかなりいますよ」と感想を述べてくれた。

話を戻そう。大塚はその後もずっとスタメン起用が続き、VリーグにおけるMVPであるVOMを4回も受賞している。彼が大学生で物珍しいからではなく、確かにVOMにふさわしい活躍をしていたからだ。

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