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会見・コメント

2022-04-04 20:49 追加

フィリップ・ブラン監督「課題はブロックとトランジションアタック、ハイボールアタック。石川祐希以外にも石川を支え、チームを引っ張るリーダーが必要」 男子日本代表発表記者会見

男子日本代表 登録選手発表記者会見

全日本代表 男子

 公益財団法人日本バレーボール協会は4日、2022年度バレーボール男子日本代表チーム・龍神NIPPON代表選手35名の発表に伴い、記者会見を開催した。登壇者はフィリップ・ブラン監督と南部正司男子強化委員長。

 最初に南部強化委員長から今年度の方針やスケジュール等についての説明があった。必達目標を「パリオリンピック出場権獲得」とし、そのための強化方針として、以下の5つが掲げられた。

1.東京2020の経験を生かしたチームづくり
2.FIVB世界ランキングの向上
3.すべての日本代表メンバーの戦力強化
4.有望選手の早期戦力化
5.所属チーム・関係各所との円滑なコミュニケーション

 いつ誰が試合に出ても戦力の劣らないチームをつくることが目標で、「4」に関しては、ユニバ、U21、U19のカテゴリーに相当する選手もシニア代表に選出しており、早い段階でブラン監督のもと、世界レベルの選手になれるよう、強化したいとした。

 今年は女子同様、世界選手権とアジア大会の時期が重なるため、2つのチームを作る必要があるが、アジア大会は将来A代表で中心となるであろう選手を中心にチームをつくるものの、その中で急速に成長した選手がいれば、いつでも世界選手権のチームに参加できる体制を作りたいという。

 南部強化委員長からはスタッフの紹介もあった。ブルーノ・シャトーコーチはフランスでプレーしていた元選手で、技術力アップのため、ブラン監督の推薦で就任したとの経緯が説明された。

 続いて、ブラン監督からコメントがあり、「パリ五輪に出場し、男子日本代表としては2大会連続、私個人としては(選手、スタッフ含め)5回目の五輪出場を達成したい。そのためにも3年間チーム一丸となり、すべての選手に当事者意識や野心を持って臨んでもらいたい。目標を達成するためにはよりパフォーマンスを向上させる必要がある」と語った。パリ五輪出場を叶えるためにも今年行われるネーションズリーグ(VNL)や世界選手権で世界ランクをひとつでも上げることが重要で、「世界選手権は何が何でも10位以内に入らなければ。メンバーの誰もがチームの原動力になるべき。東京五輪では石川祐希(パワーバレー・ミラノ)のリーダーシップのもとチームが団結した強さを発揮することができたが、石川以外にも彼を支え、リーダーとしてチームを引っ張る選手が必要」と意気込んだ。

 また、技術、戦術面では昨年まで取り組んできた「フロアディフェンス力の向上」「サーブレシーブをAパス、Bパスで返すこと」を引き続き優先したいとした。その上で国際基準を下回る課題として、「ブロック」「トランジションアタックおよびハイボールアタック」を掲げた。ブロックについては、選手を選抜する基準として、体格やブロック効果率も組み入れるという。

 セッターについてはポーランドでプレーしている関田誠大(クプルム・ルビン)について、技術力の成長を評価した。さらに「ブロック力のある大型セッターも必要になる」とコメント。また、昨年、東京五輪に出場した藤井直伸(東レ)が胃がんの闘病中であることにも言及し、スマートフォンでやりとりをしたことを明かした。「私は彼が戦う人であることを知っている。彼は病を治して、試練を通して以前よりも強くなるはず。また彼に会えることを願っている」と思いやった。

 初選出の若手選手について、「若手でも高いレベルで活躍できることは東京五輪に出場した高橋藍(日体大3年)、大塚達宣(早稲田大4年)らが証明している。今月から合宿をスタートするが、学生の選手たちの何人かが大学のカリキュラム上参加できないことが残念」と話した。

 210cmのアウトサイドヒッター・牧大晃(筑波大1年)については、「世界的にも少ない210cmという身長は天から与えられたもの」と賞賛。負傷しないように適切なトレーニングを積んで力をつけていくことが大事」と評価した。

写真提供:日本バレーボール協会

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