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コラム

2022-05-29 20:42 追加

河野裕輔のエール!17稿 サントリーが銀河系軍団に大健闘したアジアクラブ選手権を振り返って

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◆5/20 決勝 テヘラン・ペイカン戦

決勝の相手は予選で1-3で敗北したテヘラン・ペイカン。布陣はOHにヌガペド(フランス)、ファヤジ(イラン)MBにタシャコリ(イラン)、セイエド(イラン)、Sマル―フ、OPニミルといった布陣。この布陣を相手にサントリーは2セットを先取。サーブで崩して4枚攻撃といった、サントリーらしいプレーが随所に見られた展開。そしていい展開の時には相手のミスもかさむ。はっきり言えばペイカンらしさをサントリーが打ち消すことに成功したといってよいだろう。柳田のサーブからしっかりと切り込み、ワンタッチからしっかりとブレイクを取ることでペイカンの出鼻をくじけたことが大きかった。

しかし優勝に王手をかけた3セット目からペイカンが覚醒。サーブによる猛攻がサントリーを襲った。1,2セットの展開を逆にされたような展開。サーブで崩され相手のブレイクチャンスが多くなり、しっかりとOPニミル、MBセイエドを中心にポイントを重ねられてしまった。そしてセットカウント2-2で迎えたファイナルセット。両チームの集大成を見ることができた。15点の短期決戦において前述した「連続失点をしない」ことの重要性はさらに増す。そのファイナルセットにおいてサントリーは12点まで一進一退を継続した。この相手に対しここまで集中してゲームを進める事は並大抵のストレスではない。そしてトスを託したムセルスキーがブロックされたことも責めることは出来ないであろう。それだけのレベルの高い相手であった。最後のサーバーとなった小野についても、終了後の柳田のハグを見れば「ナイストライ」というべきプレーであった。結果はわずかにアウトであったが勝つためにベストのプレーであったことは疑いようのない事実だ。サントリーのスタッフ、選手、関係者の皆様に心から準優勝おめでとうございますと申し上げたい。

◆最後に

筆者がV.TVにて解説させて頂いた準決勝、決勝だが、この2試合で最も活躍した選手は?と聞かれたら間違いなくこう答える。「小野遥輝です」と。それくらい素晴らしい活躍を見せてくれた。事実彼は187cmのMBだ。その彼がバンチリードシフトから両サイドに移動してニミルやヌガペトにしっかりと対応した。4枚攻撃の切り込み役としてマイナステンポでシモンやセイエドを抜いてスパイクを決めた。これは今大会で起こった事実だ。もちろんとてつもない努力が実を結んだ結果であることは言うまでもないが、187cmでもバンチリードが「できる」ことを証明してくれた彼に、心から敬意と拍手を送りたい。

Vリーグから黒鷲旗、アジアクラブカップと連戦だったサントリーの選手、スタッフの皆様、本当にお疲れさまでした。来シーズンもディフェンディングチャンピオンとして、素晴らしいプレーを見せていただきたい。

今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

※プロフィール 河野 裕輔(かわの ゆうすけ) 1975年8月1日生まれ ポジション OP.OH 古河4ますらおクラブ-古河2中-足利工大附高(現足利大附高)-中央大学-JTサンダーズ(現JTサンダーズ広島) 現在社業の傍ら、V.TVにて解説者、オーカバレーボールスクール埼玉校にてコーチ業を勉強中。

写真:AVC

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