2023-01-04 09:02 追加
河野裕輔のエール!20稿 今年も激戦Vリーグ!! 前半戦振り返り V1男子
河野裕輔コラム
V1リーグ 男子
元日本代表でJT広島でも活躍した河野裕輔さんによる男子バレーコラム。今回は折り返しに差し掛かったVリーグの中間総括です。
新年あけましておめでとうございます。河野です。さて今回は久しぶりにエール!を書かせていただきますが、今週より始まる後半戦の前にV1男子における前半戦を振り返ってみたい。昨シーズンからの変化としては廃部の表明をしていた東京FCが東京グレートベアーズとして再出発。補強の面ではジェイテクトスティングスの西田有志(復帰)、関田誠大、柳田将洋をはじめとする大型補強、JTサンダーズ広島のロサノ監督、アメリカからアーロン、中国から江川の加入など各チーム戦力の充実を図った。そんなV1男子の前半戦はどのようなものだったのだろうか。
◆現在の順位
1位 WD名古屋
2位 堺
3位 東レ
4位 サントリー
5位 パナソニック
6位 ジェイテクト
7位 JT広島
8位 東京GB
9位 大分三好
10位 VC長野
現在東京グレートベアーズ、大分三好が12試合、ほかのチームが14試合を終了した段階で首位はWD名古屋(13勝1敗)次点で堺、東レ、サントリーが10勝4敗で並んでいる状況。以下パナソニック、ジェイテクト、JT,東京GB、大分三好、VC長野といった順位だ。
◆今期の特徴
今シーズンの特徴として、昨シーズン以上の「組織力」「戦術遂行能力」が求められているように感じている。首位を走るWD名古屋はヴァレリオ監督のもとポーランド代表主将のバルトシュ・クレクを主軸とするものの山崎、傳田亮太などが主役となる時間もしっかりと確保されておりセッター永露元稀が昨年以上にゲームをコントロールできているように感じた。これは昨シーズンと大きくメンバーが変わらなかったチームの強みであり、「チームの熟成」といえるであろう。
もちろん戦術面でも熟成が見られる。各チームリードブロックの習熟は言わずもがな、パイプやBickが当たり前のゲームを多く見ることができる。お互いにしっかりとトータルディフェンスが出来ているからメガラリーも多く見ることができるようになったし、サーブ戦術によって相手のトータルディフェンスを崩そうという意図もしっかりと伝わってくるゲームがほとんどだ。昨年も思ったことではあるが、すでに筆者がプレーしていた頃のバレーボールとは完全に別のスポーツになっていることを痛いほど理解させられた。
◆新戦力とチームへのフィット
読者の皆様も、もちろん筆者も楽しみにしていたジェイテクトスティングスの超大型補強だが前半戦は西田のコンディション不良もありややちぐはぐなゲーム展開が多かったように思う。しかし西田の復帰に伴い天皇杯ではチームがしっかりとかみ合いチャンピオンとなった。これでチームの「型」がある程度固まったのではないか。ウルナウト、柳田、西田、関田と昨年からスターティングが4名変わったためほぼ別のチームになった感は否めなかったが実戦経験を重ねるたびにチームとしての方向性が固まっていったように思う。
そして今回のリーグにおいて新チームとして出発した東京GBだが11月27日のジェイテクト戦をストレートで勝利すると続く12月4日のJT戦もフルセットで勝利をおさめこちらもチームとしての勝ち方が確立されてきたのではないか。
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