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ゲームレポート

2023-02-27 07:00 追加

石川祐希ミラノ、トレントに2-3で逆転で敗れコッパイタリア決勝進出ならず 「結局最後にコートにいなかった、そこだけです」

ミラノ ゲームレポート

Others / 全日本代表 男子

イタリア男子バレーボールリーグセリエAはカップ戦となるコッパイタリア準決勝が行われ、石川祐希所属ミラノは現地時間2月25日(土)にトレントと対戦し、2-3(35-33, 25-22, 19-25, 16-25, 9-15)で敗れました。

石川祐希はこの試合スタメンで出場しチーム最多の21得点の活躍でしたが、3セット目途中から左脚に痛みが出てコートを離れました。

第1セットスタメン
ミラノ
OH:メルガレホ(キューバ)、石川
MB:ヴィテッリ(イタリア)、ロセル(アルゼンチン)
OP:パトリィ(フランス)
S:ポッロ(イタリア)
L:ペサレージ(イタリア)

トレント
OH:ミケレット(イタリア)、ラヴィア(イタリア)
MB:デヘアー(ベルギー)、ポドラスチャニン(セルビア)
OP:カジ―スキ(ブルガリア)
S:スベルトリ(イタリア)
L:ラウレンツァーノ(イタリア)

●試合レポート
第1セット、序盤からミラノがMBロセルのサービスエースやOPパトリィのスパイクなどでブレイクを重ねて8-5とリードします。トレントもOHミケレットのスパイクなどで点数を重ねますが、ミラノもOH石川のスパイクなどでブレイクを渡さず19-15とミラノリードで終盤に差し掛かります。しかしリリーフサーバーで入ったOPネッリのサーブからエース2本を含む3連続ブレイクで19-19と同点に追いつかれるとそこからサイドアウトの取り合いとなります。そのままデュースに入ってからも点の取り合いが続きますが、ミラノのSポッロが引き続きOH石川にボールを集めて本人もそれに応えて多彩な攻撃で次々と得点を決めていきます。そして最終的に34-33となったところでOH石川のパイプ攻撃が決まり、35-33の大接戦のセットをミラノが取ります。

第2セット、OH石川が巧みなショートサーブで1点目を奪いますが、そこからOHミケレットやOHラヴィアのパイプ攻撃でトレントがブレイクを奪って9-12とリードします。中盤ミラノがMBヴィテッリのサービスエースなどで15-14と逆転しますが、OHラヴィアのブロックやSスベルトリのサービスエースで15-17と再びトレントが前に出ます。しかし20-21の場面から途中出場のOHエバディプールのサーブが走り、更に途中出場のMBピアノが続けてブロックを決めて24-21とミラノが先にセットポイントに乗せます。そして最後はトレントのリリーフサーバーネッリのサーブがミスとなって25-22でこのセットもミラノが取ります。

第3セット、ミラノはOHメルガレホに代えてスタートからOHエバディプールを起用。序盤からMBポドラスチャニンのブロックやOHラヴィアのスパイクなどでトレントがブレイクを重ねていき4-8とリードします。ミラノもOH石川のスパイクで応戦するも石川以外のアカッターが決まらなくなり、またミスも重なって8-15とトレントに点差を広げられます。その後もOPカジ―スキのスパイクなどでポイントを取って行き、さらに17-22の場面でOH石川が脚を痛めてコートを離れると、最後はOPカジ―スキがサーブとスパイクを続けて決めて19-25でこのセットをトレントが取ります。第4セット、OH石川はスタートからコートに立つもスパイクを決めて5-6とした場面で、やはり痛みが引かなかったかOHエバディプールと交代します。そこからOHメルガレホ、OPパトリィ、OHエバディプールに続けてブロックやミスでアタック失点が出て6-11とトレントが大きくリードすると、その後更にSスベルトリのブロックやサーブでブレイクして13-22とさらに点差を広げます。ミラノはスパイクが決まらないOPパトリィをMBピアノと交代させ、15-24の場面で再びコートに送ってすぐさまスパイクを決めましたが、最後はそのOPパトリィのサーブがミスになり16-25でこのセットもトレントが取ります。

第5セット、脚の痛みでスタートを外れたOH石川はベンチからチームを鼓舞します。1本目こそMBロセルが強烈なアタックを見せますが、そこからOHミケレットのサーブやOHカジ―スキのスパイクなどでブレイクを許し4-8とトレントのリードでコートチェンジを迎えます。ミラノもOHエバディプールがスパイクで得点しますがブレイクするに至らず、逆に再びOHミケレットにサービスエースを許して7-12とリードを広げられます。そして最後もOHミケレットのパイプ攻撃が決まり、9-15でこのセットも取ったトレントが2-3の逆転でミラノに勝利しました。

石川祐希は4セット目序盤までしかコートに立つことはできませんでしたが、チーム最多の21得点(うちサーブ1、ブロック1)、アタック決定率51%、サーブレシーブ成功率52%の活躍でした。

次の試合からはまたリーグ戦に戻り、現地時間3月4日(土)18:00(日本時間翌2:00)からアウェイで4位のルーベ・チヴィタノーヴァと対戦します。

●石川祐希選手コメント

―今日の試合は1セット目からだいぶとばされていましたね。

石川:2セット目も3セット目も途中から僕しか決まらなかったので。でもそれに耐えなければいけないなと思いましたし、結局最後コートにいなかったので、そこはプロとして失格というか、反省するべきところかなと思います。(攻撃に関しては)最初1セット目の1本目はシャットされましたけど、そこから上手く修正できたかなと思います。リバウンドとったりとか、僕がリバウンドを取るのを相手は知っているので、相手がブロックに跳ばなかったときにうまく前に落としたりだとか、そういうところは上手く出来ていたと思います。強打に関しても悪くはなかったな思うんですけど、結局最後にコートにいなかったのが、そこだけですね今日に関しては。

―脚の痛みについてはいかがですか。

石川:3セット目途中に左ももに痛みが出ました。(一旦コートを離れたが)できるかどうかはやってみないとわからなくて、4セット目始まって入ったらテーピングをしていた影響で痛みが1か所に集中して、さらに左脚をかばって右脚もつってしまいました。

―最後の第5セットで試合に出られないのはわかってはいたと思うんですけど、その中でもチームに声掛けしたり話されたりしていましたね。

石川:キャプテンのマッテオ(・ピアノ)もコートにいなかったですし、僕もいなかったので。けっこう上手くチームを作って、僕がいちおうチームをまとめたりとかやっているからこそいなくなってしまった途端ポロっと崩れてしまったので、本当に反省と言うか僕のせいだなというふうには思います。コートの外から何かできたらという思いを持ちながら最後いましたけど、やっぱり難しかったなと思いますし、こういう展開になってしまって選手たちもちょっと暗い雰囲気でした。もうなんにも言えないというか、僕がコートにいなかっただけの話だなと思います。そこは反省しています。流れはよかったですけど、最後にこういう展開になってしまいました。新しいミラノの歴史を作ることはひとつの目標だったので、それがあと1歩で届きませんでした。またコッパイタリアに関しては来シーズンしかないので、そこで何とかできればいいかなと思います。

文・写真:堤敏樹(『トシキブログ』より)

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