■最後に
　あと数時間後に女子のブラジル戦を控えているが女子も男子もここで決めるという強い意志を感じているし、我々ファンもここで決めるんだという強い気持ちで応援しているのは間違いない。そしてこれを執筆していて非常に感慨深い思いだ。セルビアやスロベニアをターゲットゲームとしてオリンピックの出場権が現実的なものになっているということ、女子はブラジルを破ってオリンピックに行くんだということが数年前までは現実的なものに感じることが難しい時代だった。この素晴らしい流れを途絶えさせてはいけない。向こう100年、日本が世界のバレー界のトップクラスに居続けるために、ジュニア世代からの強化という部分が今後（今現在も、過去も）大きな課題となるであろう。トップに繋がる技術を長期的な視点で育成していくことが肝要であり、ジュニアスポーツの「今勝つ指導」との連携がなされにくい現状がある。今後ジュニア世代の指導という価値観がどう変わっていくのか、また私を含めた指導者がプレーヤーにどう伝えていくのかという重大さに関心を寄せながら、今回はここまでとさせていただく。最後までお付き合いありがとうございました。

筆者プロフィール 河野　裕輔(かわの　ゆうすけ) 1975年生まれ茨城県古河市出身
過去所属チーム　足利工大附高(現足利大附高)-中央大学-JTサンダーズ(現JTサンダーズ広島)
現在は社業の傍ら長野GaRonsテクニカルアドバイザー、VTVイージースポーツ解説者として活動中
資格　日本スポーツ協会バレーボールコーチ３　Xアカウント:＠kawano5081　

写真：縞茉未
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