2026-02-18 19:30 追加
さらば、すばる。そしてまた会う日まで。継続する大切さを教えてくれた埼玉上尾メディックス・佐藤優花のラストメッセージ SV女子
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キャリアを遡り、彼女がVリーガーとして世に出た場所とその時代についても聞いた。
最初に所属したトヨタ自動車ヴァルキューレが2014年にVチャレンジリーグに参入したことによって、彼女もVリーグにデビューした。

「トヨタ自動車では、あくまで仕事がメインでした。仕事をする中でのバレーボールだったので、バレーボールだけを考えて過ごす日々というのはなかなか難しかったです」
チーム事情は当時の2部チームの平均的な姿。大企業でもその状況に違いはない。
「でも、そこで出会った人たちがすごく応援してくれて、今もずっと繋がっているんです。この縁はこれからもずっと続いていくと思っています。トヨタで6年間やれたのは、自分のバレーボール人生にとって本当に良かったです」
社業をこなしながら、人生の一部としてバレーボールを楽しむ。それもまたバレーボーラーの一つのあり方だ。
おそらくは居心地が良かったであろうヴァルキューレを出る決意をしたのはなぜだったのだろうか。
トヨタの社員であれば生活も安定していたはずだ。
「やるからには上を目指したかったんです。自分だけではなくてチームとしてもトップリーグを目指して頑張りたかった。でも当時のヴァルキューレでそれを達成するのは少し難しいなと感じてしまって」
なるべく感情を表に出さないように佐藤優花は淡々と話す。
「その時、なんとなく気持ちが切れてしまったというか、このままバレーを続けるのは嫌だなって思ってしまったんです」
この時が分岐点だった。ここでバレーをやめていたなら佐藤優花はごく少数の思い出にのみ残る影の名選手で終わったのだろう。
「バレーを辞めようかな、って。でも、友達から”すばるならまだ続けられるよ”と背中を押してもらって、移籍を決めました」

移籍先は埼玉上尾メディックス。トップリーグで戦う自信はあったのだろうか。
「トップリーグで試合に出られると思ってなかったし、続けられるかも分からなかったけど、自分のバレー人生をやり切りたいと思ったんです」
「上のカテゴリーでプレーできる選手」との評判はあった。しかし、当時は2部中位クラスのチームに所属する女子選手がキャリアアップすることは稀で、良い選手、まだできる選手が唐突に消えていくことの方が日常だった。
それゆえにこの挑戦は大いに注目された。

2018年、埼玉上尾メディックスに入団。
本人も覚悟していたように、なかなかコンスタントに試合に出場することはできなかった。
当時、どんな葛藤があったのだろうか。
「試合に出ている自分を見たい、そう思ってくれる人たちがいることはわかっていました。でも、レベルが高い世界、実力が全ての厳しい世界に飛び込んだわけですから」
「期待を裏切るかもしれない」という思いも背負っての挑戦だったという。
「努力しても試合に出られなかったら自分に実力がなかったと素直に認めて終わりたかった。だから葛藤はありましたけれども、現実から目を逸らすつもりはなかったです」
入団時を思い出したのか、一つひとつを噛み締めながら話す佐藤優花の言葉には強い意志の表現を感じた。
ダメな時は仕方がない、やれるだけのことをやろう。
そう思いながら佐藤優花は努力を続けた。
決定的な出来事があったわけではないが、地道な継続がやがて実を結ぶことになる。
「運やタイミングが重なって試合に出る回数が増えたんです」
佐藤優花は埼玉上尾での挑戦を振り返る。一つひとつのチャンスを結果に変えていった。結果的にその着実な歩みが試合出場に繋がっていった。
「試合に出られるようになってそこからもっと頑張った、みたいな実感はなかったです。試合に出ても出なくても常に同じ気持ちでやっていました。
苦労はたくさんありましたが、周りの人たちに助けられました。自信になるような声をかけてくれたり。そういったささやかなことが本当に大きかったですね」
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