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会見・コメント

2026-10-04 20:47 追加

「フルでコートに立ち続ける経験を求めていた。ミラノではロスに向けては特に意識せず、1試合1試合に集中する」——アジア大会大活躍の大塚達宣、イランに惜敗の翌日にイタリアへ出発

大塚達宣がイタリアへ出発

Others / 全日本代表 男子

ネーションズリーグ、アジア選手権、親善試合、そして愛知県で開催されたアジア大会と過密スケジュールを駆け抜けたバレーボール男子日本代表の大塚達宣選手。アジア大会では主力としてフル出場を果たし、連日の激闘でチームを牽引した。とりわけ準決勝の中国戦、決勝のイラン戦では連続失点で沈んだコートの中を笑顔で建て直し、一度はマッチポイントまでいったイランに追いついてデュースに持ち込む活躍を見せた。

アジア大会決勝でイランに惜しくも敗れた翌日の10月4日、大塚選手は束の間の帰省を経て関西国際空港(関空)に姿を見せ、所属するイタリア・セリエA「パワーバレー・ミラノ」へ向けて出国。渡航直前に取材に応じ、反省と手応えが交錯したアジア大会の振り返りや、イタリアでの3シーズン目にかける強い決意を語った。

自責の念と確かな手応え「考えは変わらないが、フル代表相手に戦い抜けた」

——昨日の敗戦直後、「1セット目と4セット目最後の自分のミスで負けた」とおっしゃっていましたが、一日経ってその思いに変化はありますか?

「一日経った今でも、その考え自体は変わっていません。やはり最後の場面での自分のミスが響いてしまったという思いは残っています。ただ、悔しさはありつつも、中国やイランといった相手のフル代表を相手に、最後までしっかりと戦い抜くことができたのは自分にとってもチームにとっても良かった点だと捉えています」

——7日間で6試合というハードな日程でした。個人としての収穫はいかがですか?

「本当にタフなスケジュールの大会でしたが、まずは最後まで戦い抜けたことが一番良かったです。6試合を通して長期間フルでコートに立ち続け、試合経験を積めたことは、僕個人として最も求めていたことでした。コンディション面やプレーの波もありましたが、自分自身を鼓舞しながら最後の最後まで走り抜けることができました」

——同期の西川馨太郎選手と久しぶりに同じコートで長くプレーされましたが、いかがでしたか?

「(少し笑顔を見せて)もちろん、よかったです(笑) パナソニックでも一緒にやっていたので気心は知れていますしね」

——コート上ではチームを盛り上げる声かけも印象的でした。

「このメンバーで戦うと決まった時から、自分がコートに立って引っ張っていかなければいけないという意識は強く持っていました。期間が短かった分、初戦からすべてのプレーや態度に意味を持たせることが大切でした。コミュニケーションが取れる選手ばかりだったので、試合を重ねるごとにチームとしてひとつになれた実感があります。僕は意識してすべての選手に同じくらい声をかけるようにしていました。西本さんはまた僕とは違った面からチームを鼓舞したと思います」

濃い経験を胸に、いざミラノでの3シーズン目へ

——アジア大会終了直後、短時間の帰省を挟んでの渡航というタイトなスケジュールになりましたね。

「はい、実家に少しだけ顔を出して、すぐに関空に向かってきました。でも、本当にアジア大会に出られて良かったです。今夏はなかなかコートに立てない時期もあったので、実戦の感覚や試合感をしっかりと掴んだ状態でイタリアに行きたかった。求めていた濃い時間を過ごし、やりきった状態でミラノに合流できるのは、プレーヤーとして非常に貴重で大事なことだと感じています。試合勘ということでもアジア大会フル出場を経験してチームに合流できることは良かったと思う」

——ミラノでの今シーズン(3年目)に向けた意気込みを教えてください。

「昨シーズンはコートに立つ時間も増え、チームとしてもタイトルを獲得するなど良い経験ができました。今期はイタリア3年目になりますが、チームの中でミラノにいる経験年数が長い方になっているので、よりチームを引っ張っていく存在でありたいです。今年はヨーロッパの国際大会(CEVカップ等)がない分、国内リーグ一戦一戦の重みが増してきます。新しいチーム構成に素早く適応しながら自分の良さを出し、まずは早くチームの一員として自分の色を出していきたいです」

――出場権を獲得したロサンゼルス五輪に向けては?

「2年後のことですし、出場権を獲得したからといってそこで成長を止めていいわけではありません。それは僕だけでなくチーム全員です。ミラノでも、ロスに向けてという意識ではなく、目の前の1試合1試合、1プレー1プレーに集中し、それを積み重ねた先にロスが見えてくると思います」

悔しさを抱えながらも、自らが追い求めた「実戦での圧倒的な経験値」を得た大塚選手。束の間の実家での時間を経て気持ちを新たに、25歳のエースアタッカーは再び世界最高峰のイタリア・セリエAという激闘の地へと旅立った。


取材・文・撮影:中西美雁

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