2017-09-25 17:51 追加
セミファイナル出場4チーム中、2チームが初進出! 混戦のヨーロッパ選手権2017
ヨーロッパ選手権レポート
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各大陸代表チームが集結し、名古屋・大阪を舞台に繰り広げられた4年に一度の大会「グランド・チャンピオンズ・カップ」通称グラチャン。ブラジルの優勝により幕を閉じたこの大会のわずか2週間ほど前、ポーランドではヨーロッパ選手権のファイナルラウンドが行われており、ここでも数々のパフォーマンスに多くのバレーファンが魅了されていました。
大方の予想に反し見慣れぬ顔ぶれも登場した今回のファイナル出場4チーム。3位決定戦は準決勝の舞台へ初めて到達したというベルギーを、セルビアがフルセットの末下し銅メダルを獲得。決勝では初のメダル獲得に挑んだドイツを強豪ロシアが、これまたフルセットで倒し2大会ぶりのタイトルを獲得。この舞台にいて当然と思われていた五輪銀メダルのイタリアや前回優勝のフランス、そしてホームの力強いサポーターの後押しを味方につけたはずのポーランドには、思わぬ悲劇が待ち構えていました。
準々決勝進出をかけたプレーオフ、フランスはチェコに1-3で、ポーランドはスロベニアに0‐3で敗退。なんとかプレーオフを勝ち上がり準々決勝に届いたイタリアも、ベルギーにはセットを奪えず第2セットは11点に抑えられるという屈辱を味わい、ここで退散。選手の怪我、メンバー召集の諸問題などチーム事情も影響したことは否めません。しかし強豪国を倒す格下国のこの結果が、ヨーロッパバレーのレベルの高さを物語っているように思えました。
そんな予想を裏切りながら展開された今大会、ドラマは既にオープニングマッチから始まっていました。
6万5千人の観客で埋め尽くされたワルシャワ・ナショナルスタジアム、ここは2014年の世界選手権でも同様に開幕戦が行われた場所であり、奇しくも再びここでポーランド対セルビアの対戦が実現しました。3年前、サポーターの熱い声援を受けホームの利を最大限に生かしセルビアの力を封じ込めたポーランド。今回もそれを期待したバレーファンたちがポーランドリーグよりはるかに高価なチケットを手に赤白グッズを身に着け集結しますが、これがまさかの展開となったのです。
天井の高さによって感覚が変わってしまうサーブ時、多くの選手がスタジアムでのサーブを苦手とする中、事前にスタジアムでのパフォーマンスを想定し同様の会場でも練習を行っていたセルビアは、サーブミスを減らし効果を高めることに成功。第一セット中盤、コバチェビッチ、ポドラスチャニン、リシナツと、次々にサーブからの連続得点で引き離すと、続く第二セットもサーブにブロックにとセルビアの圧力がポーランドのミスを誘い、逆転でセルビアが連取しました。今季から再びサイドに戻ったクレクやキャプテンとしてチームを引っ張るパナソニックのクビアク、このサイドに加え攻撃の主軸コナルスキにより、一時はポーランド優勢で進む場面もありました。しかしベテランリベロ、ロシッチの安定した守備に加え個々の執念による粘りを見せたセルビアは、「日本で自信を付けて帰ってきた」と監督グルビッチに言わせたルブリッチの活躍もあり、見事ポーランドにセットを渡すことなくストレートで勝利を収めました。地元ポーランドファンにとっては暗雲たちこめる大会の幕開けとなったのです。
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