■久光製薬スプリングス

●石井優希主将

今日からファイナル8。JTさんに3ポイントを取ることでセミファイナルに近づく大事な試合でした。
1セット目はこちらのサーブが機能して、ブロックとディフェンスの関係も良く、好きなように攻撃ができていました。2セット目からは逆にサーブで崩されて、思うような展開が作れませんでした。2セット目も3セット目も大差で取られてしまって、そういった中でどんどん雰囲気も悪くなって、相手に好きにやられてしまったと思います。
後がない4セット目はみんなで明るく、1点が決まった時には本当に全員で喜んで、次につなげるムードにはなっていたのですが、そこからもサーブレシーブが乱れて1点につながらなくなってしまって。
サーブレシーブが崩れた時はハイボールが点数にならずに、相手に1本で切り返されて点を取られてしまいました。そうなるとやっぱり攻撃にも偏りが出てくるので。パスもしっかり返さないといけないし、崩れた時のバックアタックをもっと増やしていかないといけないと思っています。
現状はパスが崩れた時にレフトしか選択肢がない状況です。Aパスばかりが返るわけではないので、攻撃パターンを増やしながらコンビもしっかり合わせて、来週の2戦、ポイントを取る準備をしたいと思います。

●小島絢野選手

1セット目はすごく良い入りができましたが、2セット目はパスが崩された時に自分たちのリズムに戻すことができなくて。こっちの攻撃も単調になっていた部分もありました。
そこで自分たちがアイデアを…私自身も組み立ての中で出せなかった。どんな状態になっても自分たちでアイデアを出して攻め続ける、自分たちのバレーができる展開にしていけるように、来週2戦に向けてしっかりやっていきたいと思います。

●戸江真奈選手

スタートはすごく良かったんですけど、2セット目の初めからパスが崩されて、こっちのリズムが全然掴めないままズルズルいってしまいました。
今シーズンはそういうときに立て直す機動力がないので、1本目が大事になってきます。来週の2試合に向けて、まずパスから修正して、その後の組み立てもこちらのリズムでできるように練習していきたいと思います。

●岩坂名奈選手

1セット目の入りについてはレギュラーシーズンを含めた中でも良かっただけに、本当にもったいないと感じる試合をしてしまいました。1セット目のような状況が作れるからには、続けてその良さを出すこともできるはず。
ファイナル8は持ち点0からのスタート。相手も死に物狂いでやってくるので、自分たちは挑戦者のつもりでもっと勢いを出していかないと。今日の1セット目みたいな雰囲気を戦術も絡めてできていけばチームは良くなっていくと思います。
終わってしまったことは引きずらずに、この後の2戦を勝つための準備を、練習の時からいい雰囲気を保って、チーム全員で作り上げていきたいと思います。

――石井主将に。みなさんが仰るとおり、1セット目にこれまでにないような勢いを感じました。ファイナル8に向けてチームでどういった話し合いをしてきましたか？

石井：自分たちに自信がないと、試合でも自信のないプレーが出てしまいます。まずは自分を信じることから今日の試合に入ろうと。
小島選手がLINEで「自然に笑顔を作ることによって、いい連鎖が生まれる」という内容の文章を回してくれて、今は一人ひとりがそういうことを感じています。
入りはすごくムードもよかったのですが、なかなか展開を作れなくなったときにまた今シーズンのレギュラーラウンドみたいなムードに戻ってしまいました。
状況が良いときは良い雰囲気になるのは当たり前なんですけど、悪い時にどう自分たちで変えていくか、そういうところが大事だと思います。もちろん全てがダメだったわけじゃないです。コミュニケーションは取れていたし、タイム間もしっかりみんなで声を出せていました。けれども内容としてはまだまだな部分が多かったです。
しっかり反省して、また来週に向けて準備をするだけだと思っています。他力ではあるかもしれないですけど、可能性はあるので、セミファイナルに向けて自分たちを信じてやっていきたいです。

――小島選手に。回覧した言葉についてもう少し教えてください。

小島：自分たちが前向きに、ポジティブに考えるためにはどうしたらいいのかなと。みんなが笑顔になると自然と空気も良くなるし、自分の持っている力以上のものが出たりもします。勝利の女神って言いますけど運を身につけるのも勝つ上で必要だと思います。
みんなが少しでも笑顔になって一つになっていけたらいいなっていう思いからの行動でした。

――今日はサーブで攻められた展開。サーブは「受ける」しかないわけですが、今ここでセッターとしてのアイデアを出すとしたらどういう対処が浮かびますか？

小島：パスミスになってしまったらどうしようもないところはあるんですけど、しっかりコートの中に返ってきている以上、こっちにも攻撃するチャンスはあるわけです。
その時にレフトばっかりにならないようにライトサイドを使ったり、バックローを使ったり、ですね。レフトもアンテナ側だけじゃなくて中に切り込んだり、もうちょっといろんな工夫ができたらよかったなと思います。

――戸江選手に。守備の部分でリベロから感じる昨シーズンとの違いは？

戸江：今シーズンの序盤は去年と比べてハイボールに対するブロックとディグの関係があまり良くなかったです。でも試合を重ねていくうちに、トータルディフェンスについては良くなっていると思っています。
今シーズンは軟打を落とされていることが多いです。本当なら誰でも取りにいけるボールのはず。そういう小さいミスが連続失点につながっています。相手の軟打を失点にしないように、今は意識してやっています。

――岩坂選手に。1セット目が良かったのは何が理由だと思いますか？　またこれを継続してやるために必要なことは？

岩坂：全員に勝ちたいという思いがあったからこそ良い雰囲気でやれていたと思います。だからといって2セット目からはそうじゃなかった、というわけではないです。ただ、あの勢いを勝ちきるまで出し続けなくては、結果にはつながらないですね。
今シーズン、良いセットは雰囲気も良くやれているのですが、あと少しというところで崩れてしまう。勝ちきれないことがレギュラーシーズンを含めて多いです。そういう悪いクセがチームにつかないためにも、本当にあと2戦、今までやってきたことを全員でしっかり出せるように、準備して戦っていくだけだと思っています。

――石井選手に。4セット目などは試合中の声かけの効果が出たように思います。

石井：3セット目、相手がチャレンジをした時に「私たちは持ちポイントがなく不利な状況だけど、挑戦者だからプレッシャーとか何もない。攻めていくだけだから自信を持っていこう。まずは私が自信を持ってやります」と声かけをしました。タイム間にも「明るくみんなで自信を持っていこう」と。
その効果か、4セット目の入りは1セット目の時のようにすごく良かったですし、1点が決まった時の喜び方も2セット3セット目より良かったと思います。
ただ、それでも中盤から引き離されてしまって…。やっぱりちょっと淡々とやってしまった部分もあったかなと思います。

――バックアタックを絡めた攻撃をしていくのは、なかなか難しい？

石井：バックアタックはセッターにABパスが返った時に使う時が多くて、そういう時はちゃんとハードヒットができています。でも崩れた状態、セッター以外があげるトスからのバックアタックはハードヒットが全然できていなくて。
ただ返してただけの状態でしたので、そこでもリスクを背負いながらもっと攻めていかないと。ああいう点差になった時こそミスを恐れずに攻めていかないと勢いも出て来ないと思います。
（今シーズンは）あそこを打っておけばよかったなとか、あそこは迷ってしまったなとか、そういう終わってからの反省が多いです。試合の中で自分たちが工夫する気持ちを持って変えていければと思います。

――小島選手に。攻めの部分での工夫については？

小島：Bパスからファビアナのワンレグにトライしようと。でも合わなかったり結局返すだけになったり。トスは上がっているけど結局スパイカーが勝負しきれてない場面が多かったので、課題はそういうところですね。
トスの質もそうですし、トスを上げてからの後押しも必要ですね。「打ってもいいんだよ」って後押しをしてあげる。スパイカーが迷わずに、ミスを恐れずに打ちに行ける。自分たちのトスを上げた後に（そこで終わるんじゃなくて）もっとできることがもっとあるんじゃないかなと、そう思います。

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