全日本バレー、Vリーグ、大学バレー、高校バレーの最新情報をお届けするバレーボールWebマガジン|バレーボールマガジン


バレーボールマガジン>インタビュー>田中美咲「東京五輪への戦いは始まっている。『お客さんじゃない』自分がやるという気持ちで」

インタビュー

2017-05-24 12:00 追加

田中美咲「東京五輪への戦いは始まっている。『お客さんじゃない』自分がやるという気持ちで」

V1リーグ 女子 / 全日本代表 女子

s田中美咲選手──それでは、全日本の話を。日本代表に選ばれて、どんな思いですか。初めて選ばれた昨年とはやはり違いますか。

田中:去年は自分から見ても、それまで選ばれていた人たちの中でコンビが確立されていた部分があって、自分はある意味、自分のプレーをしっかり出して声を出そうと思って、雰囲気を作っていこうとやっていました。今年は「お客さんじゃない」というか、自分が上げてやるという気持ちでいきたいと思います。

──いいですね。そういうところは、中田(久美)監督が、選手の皆さんに対して期待されている部分だと思います。全日本でのトスワークということでやはり意識することはありますか。

田中:全日本では、久美さん(中田監督)が速いバレーをされるということなら、自分もしっかりそれに対応していかないといけないと思います。自分としては、去年よりは速くて打ちやすいトスを上げるイメージがついていると思うので、最初はちょっと苦戦するかもしれませんが、しっかり対応していきたいと思います。

──セッターとしての田中選手のアピールポイント、やりたいことは。

田中:やっぱりミドルへのトスと、JT(マーヴェラス)ではまだそこまで速いバレーをしていないので、速いバレーをして自分がどれだけ通用するのか、自分の力を試したいという思いもあります。バックアタックも全日本は速かった印象がありますが、リーグを通して、他のチームが速いバックアタックをやっているのを見てきて、このタイミングでやったらブロッカーはこうなるんだ、というのもわかってきたので、全日本で上げられない、ちょっと躊躇してしまうということはないと思います。

──全日本についてよく課題と言われる「なかなかミドルが使えない」ということについては、田中選手の得意な部分なので期待しています。

田中:そうですね、サイドサイド、レフトの二段になってしまうと身長的にも厳しいと思いますし、海外の選手との戦いとなると2枚ブロックがつかれたらシャット(ブロック)されてしまうことも多くなると思うので、ミドルをうまく絡めつつしっかりブロックを散らしていけるようなバレーをしていきたいと思います。

──全日本での役割的にはどうでしょう。

田中:役割ですか……まとめるというよりは雰囲気を作っていく感じで。全員とコミュニケーションをとって、チームが違えば、それぞれのチームでの約束事も違っていると思うので、わからないことがないようにしたいと思います。

──打ち屋の方いっぱいいますが、この人にトスを上げるのが初めてとか、楽しみとかありますか。

田中:初めて、というのはジュリちゃん(堀川真理)。気持ちよく打ってくれそうです。

──今年は余裕を持ってやれそうですね。

田中:去年よりは(笑)

──自信がありますか?

田中:はい!(笑)

──昨年はリオ・オリンピック代表になれず、悔しい思いをされたと思います。今年は東京オリンピックへの1年目。東京五輪への思いは強くなりましたか。

田中:去年まではまだ(オリンピックが)ピンと来ていなかったんですけど、去年、全日本の合宿に呼んでいただいたことで、一気に自分の中で、東京(五輪)というのが大きくなりました。自分の人生の中で、自分の国でオリンピックがあって、しかも出場するチャンスがあるっていうのはめったにないことで恵まれていることだと思うので、行きたい! 東京(五輪)に向けて、もう他のセッターの人との戦いとかチーム作りは始まっていると思うので、気を引き締めて頑張りたいと思います。

──田中選手から見て、他の3人のセッターについての印象はいかがですか。

田中:ハルカ(宮下遥)は、すごく若いときからVリーグでプレーしているので、若いけど試合慣れしているイメージです。ミヤさん(佐藤美弥)は大学のときから見ていますが、松田(明彦)監督のもとですごく成長されて、トスの技術や組み立ても素晴らしい。冨永(こよみ)さんはたしか自分が高校生のときに全日本に選ばれた頃に見ていて、物怖じしないというか落ち着いていて、いつでも冷静だというイメージがあります。

──中田監督についての印象はいかがですか。

田中:「コチキャラ」(コーチングキャラバン、バレーボールの元全日本選手が全国の高校チームに赴き、熱血指導する試み)で、久美さん(中田監督)が厳しく指導されているのを見たことがあって、厳しい方なのかなと思います。

──セッターとしての印象はありますか?

田中:何回か映像で見させていただきましたが、(トスワークも)強気だなと感じました。

──監督がセッターというのはいかがですか。

田中:そこまで気にはならないですが、久美さん(中田監督)のおっしゃることをうまく自分の中で吸収していけたらと思っています。

──頑張ってください。楽しみにしています。それでは最後にいつも応援してくださっているファンのみなさんにメッセージをお願いします。

田中:自分がJT(マーヴェラス)に入ったときから応援してくださっている方もいらっしゃいますし、今リーグを見て、プレーやチームを見て応援しようと思って最後まで応援してくださった方もいらっしゃると思います。そういう人たちに感謝の気持ちを持って、全日本でも自分のプレーをしっかり出して、結果を出して恩返しできるよう頑張りたいと思いますので、応援よろしくお願いします。

写真:JTマーヴェラス提供

>> インタビューのページ一覧へ戻る

同じカテゴリの最近の記事

コメント

Sorry, the comment form is closed at this time.

トラックバック