●鈴木裕子（デンソーエアリービーズ）

Vリーガーとなって、セッターに挑戦した。何度かアタッカーとセッターの間で揺れていた時期もあった。

「もしアタッカーのままだったら」少し考えてそう言った。それでも「自分が選んだ道」と過去を否定しなかった。
「打てるセッター」「アタッカーの気持ちがわかるセッター」を目指した。

コーチングにも興味があるという。いつかどこかで彼女が指揮を執る日が来るかもしれない。

●山田美花（デンソーエアリービーズ）

今シーズンはキャプテンを務めた。高校生はアタッカー、デンソーに入団してからはリベロ、レシーバー。
「自分がVの世界でアタッカーでやっていくことは想像できなかった」
守備で生きる道を選んでの入団だった。

「それでも夏場は打ってたんですよ」
少しうれしそうに話してくれた。
「打つのをやめて初めて守備のリズムの取り方、難しさが分かったんです」

彼女の名前を一躍知らしめたのはこの黒鷲旗、古川学園高校時代の選手宣誓。大事な年の大事な選手宣誓。見事さは今でも語り草になっている。

その黒鷲旗で現役生活にひとまずピリオドを打った。彼女が実業団の道に進んでくれたことはバレーファンの誇りと思っていいだろう。

●中川千世（デンソーエアリービーズ）

今シーズンはリベロとして活躍し、プレーにも揺るぎがなかった。

外からは順風満帆にも見えた。しかし目に見える部分だけがすべてではない。
「限界は決めちゃいけないけど、葛藤に打ち勝てなかった」
コートを去る決意をした。

リベロというポジションは自分を表現することが難しい。それでも明るく元気な気持ちが伝わってくる選手。

「仲間を信じて頑張ってほしい。みんな本当に仲がいいので」
チームメイトにはそう言葉を残した。

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