●山口かなめ（NECレッドロケッツ）

NECレッドロケッツでリーグ優勝2回。
2017年バレーボール女子世界クラブ選手権 ベストセッター。
「バレーボールに育てられた。それでもバレー以外のことも知りたかった」
シーズン前からここを集大成と定めて臨んだ大会だった。

近江あかり、吉村志穂、大学バレー史上に残るメンバーと東海大学の黄金期を作った。彼女たちとは今でも仲がいいそうだ。一線を引くことを告げても止められなかったという。

「クウがやりきったって思ったなら、クウが決めたことならいいんじゃない」
山口かなめは自身の決意に従ってコートを去る。

Vリーグ入団後、偉大な先輩の後を託された葛藤もあった。
「比較はせずに、自分らしさを前面に出して、自分の作ったものでチームに貢献してほしい」
バトンを渡す後輩を思いやる言葉を残した。

●大野果奈（NECレッドロケッツ）

2013年、日本代表に選出。翌年のワールドグランプリで活躍。
古川学園高校時代はインターハイ、国体で優勝。春高バレーで準優勝。将来を嘱望された選手だった。高校卒業後、双子の姉、果歩とは別のチームへ進んだ。

今でも代表に籍を置いて何ら不思議ではない選手。それでも5度の手術を経てプレーに違和感を感じるようになってしまったという。

「自分の打っている意図とボールが違うところに行くんです」
そこに引き際を感じたという。それでも黒鷲旗では健在ぶりを見せていた。

NECに入団して8年間。入替戦を経験したこともプレーヤーとしての強さ、逞しさにつながった。
「どんなときも応援してくれたファンに感謝は尽きない」
と言葉を残してくれた。

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