2019-06-07 08:00 追加
中垣内祐一監督「応援してくれる方々との一体感が生まれるような試合がしたい」VNL東京大会前日記者会見
VNL東京大会前日会見 中垣内祐一監督囲み取材コメント
全日本代表 男子
7日から武蔵野の森総合スポーツプラザ(東京都調布市)で開催されるネーションズリーグ(VNL)男子大会予選ラウンド第2週に先立って行われた前日記者会見から、日本代表・中垣内祐一監督の囲み取材コメントをお届けする。
――東京大会が始まりますが、現在のチームの状況を聞かせてください。
中垣内:先週とは3名メンバーを交代しました。 まだまだ期待している選手の調子が上がってきていないので、どのチームが我々のベストのチームかということはなかなか言えない状況ではあります。 今言えることは、誰が出てもチームとしてしっかり機能できるように戦っていきたいと思います。あともう一つは、調子が上がっていない選手が早く調子を上げていけるようにと思っています。
――メンバー変更の意図を聞かせてください。
中垣内: パナソニックの選手については、Vリーグの終了後、アジアクラブ選手権に出場していましたので、非常に疲れもたまっていました。そのため、なかなか調子が上がってこない選手も見られましたが、徐々に上がってきていると思います。それから、海外でプレーしていた古賀(太一郎)が一定期間の休息とトレーニングを経て、今回から合流しました。
また、直前になって高橋(健太郎)が肩を傷めたので、 急遽、 出耒田(敬)を合流させました。
――セルビア大会は初戦で勝利し、その後2敗しましたが、収穫と課題は?
中垣内: セルビアに勝てたことは一つの収穫ではないかと思いますが、チームの完成度として、我々が期待しているところから見ると、まだまだそのレベルには達していないと感じています。それは技術的にも精神的にもということで、わかりやすい例で言うと、セルビアやロシア相手に計何本ブロックされたか? 30数本、40本近くブロックを計上しています。正確な数字は忘れてしまいましたが、逆に我々は数本しか止めていません。
そういったことは改善していかなければならない。それは昨年、一昨年からずっと言ってきていることですが、どちらかと言うと昨年はブロックされそうな場合は全部が柔らかいボールで、ブロックされないようにということを最初から頭においてやっていたので、被ブロックの本数は少し下がったのですが、当然対戦相手は打ってこないということになってしまいますので、それに準備をされて、結果はあまり良くなくなるということになってしまいます。なので、打つのがあって初めて柔らかいことが役立つわけですね。そういう意味でしっかりブロックの端に向けて、空いているところに、ブロックを利用してなど、そういうことができるように練習はしてきましたが、やはりいきなり高いブロックを目の前にすると、何かしばらく海外のチームと対戦していなかったこともあり、随分ブロックをされてしまったという印象です。
―― 対戦相手について、チームの印象と戦い方をどう考えているか教えてください。
中垣内:アルゼンチンは何度か対戦していて、結果的にはフルセットでこちらが勝っていますが、もつれるんだろうなとは思っています。その中でアルゼンチンに限らずですが、サーブは我々の大きなキーの一つです。サーブがしっかり攻めていないと、きわめて一方的な、フランス戦や、ロシア戦のセットをとられた時のような結果になってしまいますので、しっかりサーブを打っていくということは我々の第一歩として、しっかりと勝ち星を重ねたいと思います。
ブラジルは当然ながら非常に強い国ですから、その中でいくつか…例えば、ブロックでシャットアウトされる本数を減らしていくだとか、逆にミドルは相手セッターとの駆け引きだとか、 相手のスパイカーに対するブロックだとか。それから、サーブレシーブが乱れたところからどうやってサイドアウトをとっていくかとか、そういったところをしっかりと試合で学んでいきたいなと思います。
イランは今年のアジア選手権でも、秋のワールドカップでも、最終的には東京オリンピックでも我々のライバルである、アジアの非常に強い国です。ですから、勝てる時にしっかり勝って というのか、勝つべき時に勝ってというのか、そういうことをしていきながら、最後に東京オリンピックでしっかり勝ち星をあげられるようにしていきたいと思います。イラン戦は数ある一戦ではなく、いつもイランとやる時はそういうことを後ろに置きながら戦っています。
――東京大会3連戦はどういう大会にしていきたいですか?
中垣内:5週ある極めて厳しい大会の中の2週目ですから、まだまだ東京大会が終わっても厳しいスケジュールが続いていきますので、まずはコンディション悪くしないこと。怪我などは避けたい。とは言いつつも試合ですから、当然ベストは尽くしますが。先ほども申し上げましたように日本の皆さんに男子バレーボールを見ていただける数少ないチャンスですから、そういった意味でベストのプレーをしていきたいと思います。先ほどイランの監督も「一番大きい敵は観客だ」と言っていました。観客を味方に引き入れながら、ホームコートですから我々に有利な雰囲気の中でバレーボールを進めたいと思います。
――チケットの売れ行きがとても好調で、満員のお客さんの中で試合をすることになりますが、来場する方々にどのようなプレーを見せたいですか?
中垣内:嬉しい限りです。先週は非常にお客さんが少ない中でのゲームでしたので、そういった意味では選手たちはやりがいを感じながらプレーできると思います。最近なかなか大勢のお客さんの前でバレーボールをしていないので、選手もなかなかそういう状況に慣れていない部分があります。自分たちを応援してくれる声援が本当に自分たちに向いているものだということがわかっていないというか…。もっと声援を巻き込んでいけるような、そういう一体感を生んで試合をしたいと思いますね。
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