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会見・コメント

2022-08-24 11:00 追加

男子代表 フィリップ・ブラン監督「最重要目標は1次ラウンドを勝ち抜き、決勝トーナメントに進出すること」会見コメント(全文)

全日本代表 男子

【質疑応答】

――ミュンヘン五輪で金メダルを獲得した1970年代頃が日本の男子バレーの全盛期でしたが、日本が再び世界のトップに立つためには何が必要だと考えますか?

ブラン:頂上を目指す前にまず現在のパフォーマンスレベルを維持していく必要があると考えています。先ほども申し上げましたように現在のパフォーマンスレベルを維持するためには、常に準々決勝などのファイナルラウンドに残れるような成績を残していくということ、また、選手たちもプレッシャーに打ち勝つというメンタル面の強化が必要だと思っています。鍵となる場面が各試合あると思うのですが、その時に力を発揮できるような選手を育てていくこと、また、そういった場面に慣れていくことが重要だと考えています。

また、準々決勝に勝ち進んだその次には準決勝というものがあります。準決勝に勝ち残るということはメダルに近づくということで、そういった場面を選手たちに経験させていき、チームとしても高めていきたいと思っています。

――先ほど重要課題を3つ挙げていただきましたが、その中でサーブの強化について、もう少し具体的にお話を伺いたいと思います。具体的にどの選手にどのような指示をよくされているのかを教えていただけますでしょうか。

ブラン:まず、石川選手と西田(有志)選手は非常にサーブに強く、効果的なサーブが打てる選手だと考えています。山内(晶大)選手と小野寺(太志)選手に関しては、フローターサーブを強化していきたいと思っています。相手チームにとって不利となるようなサーブを目指していきたいと思っています。その他の選手にとりましては、戦略的なサーブ、短いサーブを強化していきたいと思っています。

――セッターについて。VNLで起用した3人のセッターの評価をそれぞれ教えてください。特にセカンドセッターで起用された永露元稀選手と、大宅真樹選手のそれぞれの評価と、世界選手権に大宅選手を残した理由、今年代表で初めて起用した永露選手の評価を教えてください。

ブラン:まだVNLから時間が経っていないので、評価を出す最後の場面ではないと考えています。ただ、VNLから世界選手権まで日が浅いということもあり、日本チームの世界ランキングを維持していくためにも日本チームの2つのグループをあまり変えていきたくないという現状があります。

世界選手権においては、まず関田(誠大)選手をファーストセッターとして起用していきたいと思っております。また、大宅選手も経験豊富で、効果的なパスを出せる選手だと思っています。若い選手ですが、非常に経験も豊富で、今後期待していきたい選手です。

永露選手は非常にパフォーマンスに優れた選手だと思っています。ファーストセッターであった関田選手の代わりを務める場面でも立派に果たしてくれました。ただ、安定したプレーがまだまだ難しい状況もあり、途中、大宅選手にチャンスを与えた場面もありました。永露選手は非常に若く、可能性を秘めた選手だと考えています。今後さらなる自信をつけて、結果を残していってほしいと思っています。永露選手にはブロックにも期待したいと考えています。前衛の場面でブロックに効果的な選手ということで今後も期待しています。

――今の質問に関連して、ブラン監督は今シーズン始まる前に長身セッターを入れたいと仰っていましたが、今回選出された2選手は決して長身とはいえないセッターです。そのあたりはどのように折り合いをつけて選ばれたのか教えてください。また、関田選手のトス回しについて、昨年の東京五輪の時とは違うものを見せていましたが、どのように評価されていますか?

ブラン:長身セッターについて、身体的なものはもちろん重要だと考えています。(長身セッターは)ブロックにも有効で、非常に貴重な選手ではあります。ただ、セッターとしては効果的なトスを上げられるセッター、サイドアウトをとることのできるセッターが重要だと考えていますので、今回は関田選手と大宅選手を選出いたしました。

関田選手は非常に経験豊富であり、東京五輪でも活躍してくれましたし、ポーランドリーグでも力をつけてきました。非常にバランスのとれた選手で、ブロックにも優れていると思っています。チームの成長としては、今シーズン、残念ながら大型セッターを採用することはできませんでしたが、今後は身体面にも注目し、起用していきたいと考えています。ただ、セッターとしては何よりも効果的なトスを上げられる選手というのが重要だと考えています。

――VNLではチームとしてブロックディフェンスをテーマに取り組んできていたと思いますが、実際の成果がどのようなものであったのかと、次のステップとして、ブロックディフェンスをどのように世界選手権で活かしていきたいと考えているのか教えてください。

ブラン:仰るとおりブロックディフェンスに注力してきましたが、VNLではブロックについて効果的なプレーができたと考えています。キルブロックも効果を発揮しましたし、一定の効果は出せたのではないかと。ただ、今後、トップ6のチームと対戦する場合、さらなる強化を続け、こういったプレーを必ず定期的に安定してできるような選手を育てていくことが重要だと考えています。

現在はブロックの技術面はもちろんのこと、戦略面も考えていきたいと思っています。選手自身が戦略面も考えた上で効果的なブロックをすることができるのが理想ではないかと思っています。

写真:黒羽白

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