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バレーボールマガジン>ゲームレポート>2013/14Vプレミアリーグ男子総括 前編

ゲームレポート

2014-05-29 18:30 追加

2013/14Vプレミアリーグ男子総括 前編

V1リーグ 男子

 *東レアローズ

米山裕太

米山裕太

[順位推移]
レギュラー:5位(1LEG)→5位(2LEG)→5位(3LEG)→4位(4LEG)
セミファイナル:4位
ファイナル:4位

[受賞選手]
富松崇彰(ベスト6賞,ブロック賞)
井手智(20周年ニューヒーロー賞)

[ヒーローインタビュー]
4回:米山裕太
3回:富松崇彰
2回:鈴木悠二,梅野聡,星野秀知
1回:田辺修,近藤茂,ボヨビッチ・デヤン

[初出場]
黒木康太郎(12/7(土)郡山大会)
李博(12/22(日)三島大会)
井手智(2/1(土)小瀬大会)
伏見大和(3/16(日)石川大会)
佐野翔(3/16(日)石川大会)

[主なスターティングメンバー]
1LEG:梅野,大木,黒木,デキ,米山,富松 L:渡辺
2LEG:近藤,角田,篠田,デキ,米山,富松 L:田辺
3LEG:近藤,星野,篠田,デキ,米山,富松 L:井手
4LEG:近藤,米山,篠田,デキ,星野,富松 L:井手
セミファイナル:近藤,米山,篠田,デキ,鈴木,黒木 L:井手
ファイナル:近藤,米山,篠田,デキ,鈴木,富松 L:井手/田辺

[打数割合]
外国人:26.8%(5位)
MB:16.1%(4位)
バックアタック:20.1%(7位)

富松崇彰

富松崇彰

昨季のセミファイナルはセット率差で苦杯を嘗めた東レ。今季は若手育成をテーマに掲げリベンジを目指しましたが、リーグ中盤でコンディション不良の選手が続出し、厳しい戦いを強いられました。 序盤は高身長でブロックにも期待できる王、ディグ力と高い運動神経が光る梅野、昨季正セッターでデキとのコンビも安定を見せる近藤と3人の司令塔を使い分けます。更に、新戦力として昨季内定の黒木がスタメンに起用され、強烈なサーブと柔らかいトスで鮮烈なデビューを飾りました。一方、ウィングスパイカーは大木、角田、瀬戸口、鈴木(悠)が日替わりで出場し、米山の対角を激しく争います。リベロも元アタッカーの経験を生かしたプレーが光る渡辺がチャンスを掴み、天皇杯優勝を追い風に世代交代が伺える試合を展開しました。

しかし、年が明けると徐々に雲行きが怪しくなっていきます。JTや合成、サントリーの強いサーブで連続失点する場面が増え、篠田や角田、田辺、近藤といった経験豊富な選手がスタメンで起用されるようになりました。小瀬大会からは体調不良を訴える選手が続出し、状況は悪化してしまいます。そんな中でチームに希望を与えたのは内定でニューヒーロー賞にも選ばれた井手でした。安定したサーブレシーブ力は大きな魅力で、初出場以来スタメンに定着しています。

リーグも折り返しを過ぎて、サーブ対策として田辺をウィングスパイカーの後衛3ローテでレシーバー起用するという戦術が始まりました。また、これまで怪我でコートに立てなかった星野や東京大会で試合を決めるキルブロックを出した王が出場機会を増やします。デキや米山も終盤に向けてパフォーマンスを上げてきますが、思うように連勝に結び付かず、4位を走る合成をなかなか捕えることができません。4強の行方は最終日まで持ち越されますが、レギュラー最終戦では今季のベストゲームに近い形でストレート勝利し、セット率0.03という僅差で4位に浮上。福岡行きを決めます。

しかし、セミファイナル以降は黒星が重なり、8年ぶりにメダルを逃す結果となってしまいました。 ミドルが上げる二段トス、前述したレシーバーなど、他チームがあまり取り入れていない戦術も目を引きましたが、終始なかなかメンバーが固定できず、不完全燃焼のまま終わってしまった感が否めません。そんな中でも、5年連続のブロック賞に輝いた富松のムードメーカーぶりや勝負強さは主将である米山と共に強い柱としてチームを支えました。来季はこれまでチームを牽引してきた選手達が4人抜けて文字通りの世代交代となります。新しいチームをどのように再建して頂点を狙いに行くのか注目です。

後編に続く

文責:蒼樹まどか 写真:黒羽白、上井竜

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