イタリア男子バレーボールリーグセリエA第8節、髙橋藍所属のパドヴァは現地時間11月21日(月)にアウェイでヴェローナと対戦し、0-3(21-25, 17-25, 21-25)のストレートで敗れました。

試合後、ヴェローナのロク・モジッチ選手（OH、スロヴェニア）にコメントをいただきました。

―今日の試合を振り返っていかがですか。

モジッチ：ナイスゲームでした。自分たちの体育館でやる試合はいつも素晴らしいです。多くの人々が来て自分たちを応援してくれますから。この2連勝で貴重な勝ち点6を得ることができ、これでコッパイタリアへの出場権獲得（前半終了時点で8位以上）がほぼ確実になったと思います。自分たちはとてもいいバレーができていると思いますが、まだまだ課題も多いです。自分たちは、なんと言うか…、自分たちはパドヴァを少し恐れていました。彼らはいいバレーができるし、いい選手もたくさんいることを知ってました。しかし自分たちのサーブとレシーブさえ機能すれば相手を難しい状況に追い込めることも分かっていました。なぜならヴェローナには自分やケイタ、サポジュコフなど身体能力的に優れた選手が多く、いいレセプションができればセッターのルカ（・スピリト）がいいセットを上げることができるので、そうなれば自分たちを止めることはとても難しいです。

―今日の試合、パドヴァの髙橋はスタメンではなかったですが、ヴェローナにとっては髙橋がコートにいないときの方が楽に試合を進められているように見えました。

モジッチ：はい、そうだったと思います。彼のレシーブがとてもよいことは知っていましたし、試合終盤はアタックでもいいプレーを見せていましたからね。レセプションがうまく返らない状況で自分たちと戦うのはとても難しかったと思います。自分たちはブロックが高く、ディフェンスがよく、カウンターアタックの際にもサイドの3人が相手ブロックの上からスパイクを打つことができますから。一般的にいいサーブといいレセプションがなければ自分たちと戦うことは難しいと思います。

ーヴェローナは若く高いポテンシャルを持ちながらシーズン序盤は不安定な印象でした。しかしシーズンが進むにつれてどんどんよくなっていますね。

モジッチ：おっしゃるように自分たちは若くて強いですが、自分たちのベストを出すことができない試合もありました。波が激しかったです。安定感がなく、シーズン最初の2試合はとてもよかったですがその後の2試合はとても悪かったです。これはよくないので今は毎日少しずつ改善していって、今日のようなレベルを常に維持しようとしています。大きく調子が上がる分にはいいですが、大きく下がらないように。そうすれば自分たちは勝てます。今シーズンの自分たちはほぼすべてのチームに勝つことができる、そのチャンスが大いにあると思っています。

―あなたは昨シーズンからヴェローナでプレーをされていて、昨シーズンは若手選手として得点王に輝くなど若手らしいプレーを見せてくれていましたが、今シーズンは年齢的にはまだまだ若手（20歳）にも関わらずチームのリーダー的な役割も担っているように見えます。

モジッチ：はい。昨シーズンはいい練習をしてコートで自分が得点を決めることが必要でしたが、今はご覧のように他の選手をサポートすることもしています。私は自分の強みを理解していて、そのひとつがリーダーとして他の選手をサポートすることだからです。ケイタやマックス（サポジュコフ）は1年目の選手です。ルカも経験豊富な選手なので、自分たち2人で彼ら2人をあらゆる状況においてサポートするようにしています。先ほども言いましたが、レシーブがよいことは試合を組み立てるうえでとても重要なので、私が彼らをリベロのように守備で支えて、彼らがうまくプレー出来れば自分たちは勝つことができます。重要なのはチームが勝つことで、私が何点決めることができたかは重要ではないのです。

―今シーズンから同じスロヴェニア代表のウルナルト選手が日本のリーグ（ジェイテクト）でプレーしています。将来あなたも日本でプレーしたいですか。

モジッチ：もちろん！自分が今よりまだ若いころイタリアでプレーしたいと思っていました。そして今その夢が叶っていて、ここで自分がいいプレーをすれば好きなだけ長くここにいることができます。でももちろん他のユニークで違った文化を持つ国でもプレーしたいとも思っています。日本がとても美しい国であることは知っていますし、来年はVNLで日本に行くことが決まっているので楽しみにしています。そして将来的に1, 2シーズンくらい日本のリーグでプレーもしてみたいですね。

―ウルナルトみたいに35歳くらいになってからでしょうか(笑)。

モジッチ：そうかもしれないですね(笑)。お金もいいですからね(笑)。

文・写真：堤敏樹