2023-02-08 12:26 追加
北沢浩のバレーボール質問箱 男子春高決勝を深掘り! 駿台学園対鎮西全セットランニングスコアなど
春高解説
高校バレー 男子
元Vリーガーの北沢浩さんによる「バレーボール質問箱」。今回は2023年の春高男子決勝の振り返りです。昨年同様、ランニングスコアなどで深掘りしていきます。
今回は2023年春の高校バレー全国大会決勝(駿台学園vs.鎮西)を北沢目線で見させていただきます!
まず、決勝戦までの軌跡を振り返ります。
【駿台学園】
1回戦 : ─ シード
2回戦 :2-0 弘前工(青森)
3回戦 :2-0 大村工(長崎)
準々決勝:2-0 東福岡(福岡)
準決勝 :3-0 習志野(千葉)
【鎮西】
1回戦 :シード
2回戦 :2-0 松本国際(長野)
3回戦 :2-1 東北(宮城)
準々決勝:2-1 福井工大福井(福井)
準決勝 :3-2 東山(京都)
1月4日に開幕し、6日(3回戦+準々決勝)は1日2試合。
駿台学園は全てストレート、鎮西は3回戦以降すべてフルセット。
その差が決勝戦に大きく響く、そんな印象を持ちつつの決勝戦、鎮西は特に体力と気力勝負でもありますね。
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次に両チームの簡単な特徴です(敬称略)
【駿台学園】
No.3佐藤、No.5亀岡を中心とした組織バレー
好セッターNo.9吉田が全員バレーを展開する
No.7布台を中心にディフェンス力が抜群
平均身長:183cm
No.1 芹沢 MB 185cm 3年
No.3 佐藤 OH 190cm 3年
No.5 亀岡 OH 180cm 2年
No.6 三宅 OP 177cm 2年
No.8 川野 OP 192cm 1年
No.9 吉田 S 170cm 3年
No.13 高澤 MB 180cm 1年
No.14 秋元 MB 191cm 2年
No.7 布台 L 161cm 3年
【鎮西】
超高校級エースであるNo.3舛本を中心としたバレー
昨年からのメンバーも多く、No.3舛本以外の活躍が勝敗を分けるポイント
No.1平田とNo.3舛本の強烈なサーブも大きな武器
平均身長185cm
No.1 平田 OP 193cm 3年
No.3 舛本 OH 182cm 3年
No.4 平川 S 177cm 3年
No.5 荒谷 MB 192cm 2年
No.6 井坂 OH 185cm 2年
No.8 玉井 MB 178cm 2年
No.12 小手川 L 173cm 3年
では、本題である決勝戦の内容に入ります。
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駿台学園vs.鎮西(得点は左の並びで表示、敬称略)
*序盤:0~8点、中盤:9~16点、終盤:17~25点
1set目(23-25)
序盤
いきなり駿台学園が3連続得点で3-1とリードしたが、その後ミスが続く
駿台学園が5-3から一気に逆転され、6-9で中盤へ
中盤
序盤から鎮西に流れがありましたが、10-13からNo.3佐藤のサーブで相手を崩し、駿台学園が3連続得点で12-13
その後、もう1点チャンスがありましたが、鎮西No3舛本がブロックシャットで流れを断ち切る
その後はサイドアウトの応酬で終盤へ
終盤
16-14のラリーを鎮西No.1平田がブロックシャットで17-14
さらに、駿台学園にミスが出て18-14と勝利に王手をかけます
その後、駿台学園もNo.3佐藤が頑張り、連続ブレイクで食らいつく
しかし、20-22から鎮西No.3舛本選手のサービスエースにより、20ー23で鎮西が勝ち確定
その後、鎮西No.6のスパイクを駿台学園No.5亀岡がブロックシャットで21-23、鎮西はタイムアウトを取得し、一旦流れを切ります
タイムアウト後、の1本はNo.1平田のライトバックが決定し、21-24
最後はNo.3舛本がバックアタックを決めきり、鎮西が1セット目を取得しました
総評
鎮西は拾ったボールをエースNo.3舛本が決めるという、いつものバレーを展開していました。
しかし、駿台学園のバレーが決め手に欠けるというか、軸がなくフラフラしているというか、落ち着かない印象です。
鎮西のミスが2本に対して、駿台学園のミスは6本と多く、その分だけ負けている、というイメージでした。
参考に昨年の決勝戦(日本航空vs.鎮西)でのミス本数は5set合計で日本航空が9本、鎮西が16本、それを1setあたり日本航空は約2本、鎮西は約3本。
上記と比較すると、駿台学園の6本はやはり多いという印象。
もし、6→4本であれば、23-23となり、試合の行方はまだ分からない、という事になります。
そのくらい「ミス」で勝敗は分かれてしまう。という事でしょう。
*図はクリックすると大きくなります。
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