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コラム

2023-09-28 20:58 追加

河野裕輔のエール! 第23稿 ここで 決める! ワールドカップバレー2023男子大会に向けて

男子バレーコラム

全日本代表 男子

元バレーボール日本代表で活躍し、JTサンダーズ広島のエースでもあった河野裕輔さんの男子バレーコラムです。今回はもう間近に迫った男子OQT(ワールドカップバレー2023)についての展望です。

皆様こんにちは。河野です。今回は女子OQTが佳境を迎えた中で執筆しています(掲載日は28日)。このOQTで大きく戦術を変更した火の鳥NIPPON、ファーストタッチを高く返球しスパイカーの攻撃が常に3か所ないし4か所からの攻撃を基本とするようになりました。またディフェンスにおいても持ち味であるサーブとゾーンディフェンスのブロックを軸にトータルディフェンスを構築。元々の強みであるディグ力の最大化を図りました。これにより失セット0,無傷の5連勝を成し遂げ6戦目においては世界ランク1位のトルコに対しても互角の戦いを見せてくれました。ちなみに本日19時よりブラジル戦を迎えますがこの戦術の変化は今後の女子バレー界においても大きな変革、成長の基盤となることを確信している。

さて、今回は9月30日より始まる男子OQTの展望と見どころについてクローズアップしていきたい。まずは日程と対戦相手を確認してみよう。

■OQT って何??
OQTとはOlympic Qualification Tournamentの略でオリンピック予選の意である。
今回のパリオリンピックの切符は開催国のフランスを除いて11枚。そのうちの6枚がここで決まる。 上図のように出場国24か国を3つのグループに分け、上位2か国にオリンピックの出場権が与えられる大会となる。

日本はグループBに分けられこの日本を含む8か国の中で2か国がパリオリンピックへの切符を掴む事になる。そしてここで切符を掴めなかった場合、2024年6月のネーションズリーグ予選終了時点のFIVBランキングでまだ出場権を得られていない各大陸1位のチームに出場権が優先的に与えられ、残るカードは世界ランクから上位に与えられる。

ということはここで決まらないと直前のVNL(ネーションズリーグ)まで出場が決まらない為チームの強化、調整が大きく変わることになる。平たく言ってしまえば「選手や戦術を試す機会が大幅に減少する」事となる。逆に今回出場権が獲得できた場合、来年のVNLは丸々オリンピックに向けての試験期間として使えることになる。この意味は非常に大きい。だからこそ石川祐希主将の言うように、「ここで、決める」のだ。

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