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会見・コメント

2024-02-03 11:25 追加

KUROBE・梅津憂理「サーブは攻める姿勢を大事にしている」、伊東克明監督「震災直後は選手たちが自分の部屋で眠れず、寮の食堂で雑魚寝したこともあった」 V1女子会見

V1リーグ 女子

●伊東克明監督

今日のゲームとしては、まず勝てたことがチームとしても良かったと思います。結果としてはストレートですけど、内容的には終始ちょっとバタバタしてたなという印象があります。
サイドのアタックが思ったより決まっていなかったということ、あとはアランマーレさんのディフェンスが素晴らしかったので、なかなか決めきれないというところで、自分たちが慌ててしまって、バタついてしまったかなと。結果はストレートで、1、2セット目は少し点差がありましたけど、結果以上にアランマーレさんに少し苦しめられたかなという印象です。終始落ち着いてやろうという話はしていましたが、最後にもたついてしまったことは反省点です。

――中村安里選手と浮島杏子選手を先発で起用されました。これまでミドルブロッカーは佐藤黎香選手と山口真季選手がスタメンの形が多かったと思いますが、狙いは?

伊東:狙いというか、先週のゲームがあった後に佐藤黎香が少しだけ体調を崩し、練習を数日お休みしたということがあり、中村を先発起用しました。ただ、佐藤も途中からゲームに出て、体調も問題なかったので、また明日はどちらを起用するかわからないですけど…。
浮島は先週もスタートから起用しています。彼女の調子も悪くはないので、今日もスタートで使ったというところです。途中でコクラムと交代したのは、アランマーレさんのレフト側からのアタックがブロックアウトで決まり、そこで得点されていたので。浮島と比較するとコムラムの方がブロック力があるので交代しました。

――改めて、浮島選手がこういう形でプレーをすることになり、オポジット2人という形で戦えていることについて、プラスになったと感じるところは?

伊東:浮島自身のモチベーションも上がってますし、 数字をある程度残していた中、コクラムも先々週、コンディション不良になり、正直、まだ完全に戻っている感じではない状況です。あとは、そのもっと前、12月にアランマーレさんと対戦した時もフルセットになって、4セット目の途中でコクラムが足をつってしまい、途中から浮島と交代しています。
今までは少しコクラムに頼りすぎていたところもありますし、そういった意味では浮島がゲームの中で活躍してくれることは、非常にチームにとってもプラスになっていると思います。

――選手の体調面について。年末もフルセットの試合が多く、試合のスケジュールも年末ギリギリまであって、年始を迎えるという組み合わせだったので、まずは体力回復に努めるとおっしゃっていました。ところが、そこで震災が起こってしまい、イレギュラーな状況で、ホームゲームを開催した際も考える部分もあったでしょうし、本当に精神面での負荷が高いのではないかと思います。選手の心身の部分は、監督から見て、どのような状態でしょうか?

伊東:地震があった後、その週の週末にホームゲームになりましたけど、 あの時は選手たちも、すごくメンタルの面で負担があって、週末にかけて、正直、眠れなかったようです。すごく怖い思いをして、自分の部屋で寝れないという選手もいました。食堂などでみんなで雑魚寝したりとかして、疲れも取れないし、ゆっくり寝られないというような状況でゲームに入りました。
今は黒部は余震もほとんどありませんし、生活も普段に戻っているので、地震の影響は正直、そんなに 感じなくなりました。ただ、自分たちが普段練習している体育館が使えず、先週からやっと使えるようになったんですけど、その間、市の体育館を借りたり、隣の町の体育館を借りたりだとか、自分たちのスケジュール通りに体育館を使えるわけではありませんでした。
コンディションについては当然、リーグ戦が終盤になかなか休みがない中で心配になっているのは、疲労とか怪我。怪我まではいかないとしても、どこか痛いというのも当然あるんですけど。
選手たちはずっと自分たちの課題を抽出しながら、それをひとつひとつクリアして、手応えを感じながら長いリーグ戦を戦ってきました。まだ4勝しかできていませんが、自分たちの内容が良くなってきてることとか、今までできてなかったことができて、 チームのシステムをちゃんと理解して、それに対してこう見てるとか、相手のやっていることに対して、自分たちで考えながら、「次はこうしよう」というのができているので、手応えを感じ、当然、疲労はありますけど、モチベーションが上がってるはずです。

――勝利した4戦の中で、 今日以外の3勝はすべてフルセット勝ちでした。今日はストレートで勝てましたが、今までの試合とどこが違ったと感じていますか?

伊東:僕は選手たちに普段、試合に勝つようにとは言っていません。勝つ・負けるっていうのはあくまで結果なので。 自分たちはこういうことをやろうね、こういうプランで試合に入ろう、戦おうという、そのプロセスを大事にしたい、それをやっていきたいっていうことを言っています。
でも、結果的にストレートで勝てた。3セット目は、もし取られたら、もしかしたらフルセットかもしれなかった。だから、3セット目もやっぱり自分たちが大事なところでミスしちゃったりとか、相手のリベロのところに打ってしまったり…。
相手の弱いところに返そうとか、そういう話はしてるんですけど、それができなかったのが3セット目で、デュースになってしまった。ちょっと焦ってしまったっていうところがあるんですけど。でも、当然勝ちを目指してますけど、それよりはプロセスを重視しています。その方針はどんな状況であっても変わらないです。

――今日、梅津選手が活躍しましたが、先ほどご本人が「ここが見せ場だと思って頑張った」といった意味のことをおっしゃっていました。監督から見た今日の梅津選手の評価は?

伊東:梅津は今日、セッターの隣のポジションに入れていたので、攻撃が2枚しかなく、当然そこでハイセットが多く上がりましたが、彼女はどんなトスでも入って、しっかりヒットできる選手です。いいトスももちろん打てますし、どんなトスでも 思い切って踏み込んで打てる選手なので、そういった意味で、ハイセットが集まるセッターの隣にポジションした経緯があります。対角にディフェンスのいい選手を入れたかったので、ディフェンスができる髙橋を入れました。梅津に関しては、アタックとサーブという武器があるのですが、少しディフェンスが課題です。そのため、後衛で依田(茉衣子)と交代もしました。どの選手にもいいところと苦手なプレーがあるので、選手みんなのいいところをどうやって組み合わせれば、チームが最大限力が出せるかをいつも考えています。

写真:堀江丈

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