戦いは終わっていない。

勝利したFC東京は、サポーターへの挨拶後、サポーターと共に「東京ブギウギ」を歌い、優勝の喜びを現していた。その終わり際に少々被るようなタイミングで、つくば・松田裕雄GMが山口誠監督を伴い、コートの真ん中に立って話し始めた。
「つくばユナイテッドSun GAIAを応援してくださった皆さん、もう少しお時間をください」

山口監督(左)挨拶 右は松田GM

松田GMから、山口監督が本日限りでつくばの監督を辞し、4月からは母校である大阪・清風高校の教員となり、バレーボール部の監督に就任することが発表された。その後、マイクは山口監督に渡り、これまでつくばを支えた人々へのお礼、そして、目標を達せられなかったことへのお詫びの言葉が発せられた。しかし、山口監督は、しばし言葉を詰まらせてしまい、言葉がつながらなかった。
そのとき、つくば応援席はもとより、FC東京サポーターからも、「ヤマグチ、ヤマグチ」「ツクバ、ツクバ」といったコールが沸き上がった。最後の最後まで死力を尽したゲーム後に相応しい幕切れであった。
2008/09V・チャレンジリーグ最終順位は1位FC東京、2位富士通となった。最終日有終の美を飾ったジェイテクトSTINGSが、セット率でつくばユナイテッドSun GAIAをかわし3位に入った。レギュラーラウンド首位のつくばは、結局4位に終わった。
上位2チームは4月4日から神奈川県大和市でおこなわれるチャレンジマッチに進出する。優勝したFC東京の対戦相手は、3年連続で大分三好ヴァイセアドラー。初めてV・プレミアリーグとのチャレンジマッチに臨む富士通は、NECブルーロケッツと対戦する。
チャレンジマッチに進出できなかったチームも含め、次のシーズンへ向けての新たな戦いが既に始まっている。

ページ: 1 2 3 4 5 6