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インタビュー

2018-11-12 08:00 追加

石井優希「成長できていると思えた。東京五輪へ経験を自信にしながらどんな役割でも頑張りたい」(前編)

全日本/久光製薬 石井優希インタビュー(前編)

V1リーグ 女子 / 全日本代表 女子

 女子バレーボールの世界選手権で日本代表のアウトサイドヒッターとして、勝利したドミニカ共和国戦やセルビア戦、3次ラウンド進出がかかったブラジル戦、最後まで追い詰めたイタリア戦など途中出場ながら強気の攻撃やディグ、サーブで流れを変えチームを救った石井優希選手(久光製薬スプリングス)。インタビュー前半では、「世界バレー」を戦いながら感じていた思いや手応え、東京オリンピックへ向けて成長していきたい部分についてなど話していただいた。

――世界バレー、お疲れ様でした。少しホッとできる時間はありました?

石井優希(以下、石井):実家に帰って3泊しました。今回は家でゆっくりさせてもらったんですが、ほんと家族は癒やされます。なごみました。

――改めて振り返って、世界バレーはどんな大会でしたか?

石井:アジア大会で結果が残らなくて、みんな心が折れていたと思うのですが、そこから自分たちの弱さに向き合いながら大学生と厳しい練習ゲームをしたり、毎日毎日充実した日々を送って入りました。1次ラウンドではチームがそこまでまとまっていませんでしたが、試合を重ねるごとにどんどん固まっていって、結果6位で終わってしまいましたが、世界のチームを苦しめた試合も多かったと思います。久美さん(中田監督)も「光が見えた」とおっしゃっていましたが、ほんとにそうじゃないかなと思います。

――石井選手が「光」と思えた部分はどんなところですか?

石井:イタリア(準優勝)に対して互角に戦えていたことや、攻撃がよく通っていたこと、粘りもたくさん出た、そういうプレーです。ちょっとしたところで……絶対的エースが多いチームに対して抑えられなかった部分、確実に点を取ってくるところを日本がブレイクを取れなかった、そういうところで差が出た。絶対的エースは日本にはそんなにいないので、だからこそチームが固まって粘り強くできたらと思いました。

――個人としてはどうでしたか? 1次ラウンドでは会見で涙ぐんだ場面もありましたが、だんだん調子が上がってきて。どういった気持ちの変化があったのでしょう?

石井:1次ラウンドは初戦(アルゼンチン戦)から1回も出番がなく2戦目のオランダ戦もバックのみの出場で、「私のポジションないなあ」とすごく感じてしまったり、3戦目のメキシコ戦でスタートで使ってもらったのですが、そのときも「相手のレベルがそこまでじゃないからだよなあ」とそんなふうにいらないことばかり考えて自ら苦しめていて……。“でもそうやって苦しめているのは自分“だ、と1次ラウンドの途中でちゃんと気づけて開き直って良い意味で“応援は応援で楽しもう”と思って、愛(黒後愛)もサリナ(古賀紗理那)も調子よかったですが、“でも絶対いつか必要とされるときは来る”と思って信じてずっとやっていたので、2次ラウンドに入ってチャンスをいただいて途中から入ってもちゃんと仕事ができるようになりました。最初は考え方がダメでしたけど途中で開き直れたので、内容につながったのかなと思います。

――「割り切って役割に徹しよう」と話してくれていましたね。2次ラウンドのドミニカ共和国戦、フルセットになり大事な最終セットはスタートからの出場。活躍して勝ち切れてやっぱり嬉しかったですか?

石井:コートに入ってプレーできるということが素直に楽しいなと思えました。1次ラウンドは出られないことが多かったので、実際に前衛まで上がってフルで出られてすごく楽しめましたし素直になれました。必要とされているって思えましたし、東京オリンピックは枠が12人と厳しくなるので自分がこれから生き残るためにはそこでしっかり結果を出さないといけないと思って、自分の存在価値を確かめたかったですしアピールという意味でも出たときにちゃんと仕事ができるのが何よりも大事だと思うので、のびのびやろうと思いました。積極的にボールも取りにいけたと思いますし、やっていて楽しかったです。セルビアやブラジル戦も途中からでしたが、同じような気持ちで入りました。

――3次ラウンドに進んでのイタリア戦はフルセット……本当に惜しかったです。

石井:イタリアとはネーションズリーグ前に練習試合をしてネーションズリーグでも対戦して、そのときは日本が勝ちましたが、そのときと比べてイタリアチームはまとまっていて、エゴヌ選手の決定力もすごく高くなっていたしレフトも安定していて、全然違うチームだなと感じました。それでもフルセットまでいって、最後勝ちきれなかったですが2点しか変わらなかった(最終セット13-15)。勝つと負けるとでは全然違いますが、そこまで日本が追いついてきているとも捉えられるとも思うので自信を持っていいと思いますし、来年、再来年は今年よりも自信を持って入れるシーズンになると思います。

――石井選手自身も、ですよね?

石井:そうですね。それにはまず久光製薬スプリングスでのシーズン(V.LEAGUE)が大事になると思います。

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